MTV洋楽虎の穴! 第10回 「その叫びは聴く者の痛みを代弁する! リンキン・パークとチェスターの時代 (前編)」

28 6月 2019
MTV洋楽虎の穴 キーヴィジュアル

MTVのお届けする洋楽座談会。第10回は、MTVの誇る洋楽スタッフたちがリンキン・パークについて熱く語り合う!

座談会メンバー

YK

選曲担当。バンド大好き。スーパースターはボン・ジョヴィ

チェルシー

MTV NEWS担当。イギリス帰りのメタルっ娘。リンキン・パークが好き。

ひろっぴ

Webプロデュース担当。漫画オタクで完全無欠の洋楽素人。でも昔のテクノやハウスなら少しわかるかも?

今夜は独壇場!? リンキン・パークを語らせたら最強の虎が再登場!

ひろっぴ

音楽好きの猛者どもが集う、洋楽の虎の穴・MTV。そのオフィスでは、夜な夜なディープな座談会が催されているという……。今夜もこの時間がやってきました。MTVが誇る洋楽の虎どもよ、今回は2000年代を駆け抜けた至高のミクスチャー・バンド、リンキン・パークについて語るのだ!

チェルシー

がおー、久々の登場、マーケ担当のチェルシーです! ついに私の回がきたという感じですね……!

ひろっぴ

おお!? さすがはMTV随一のリンキン・パークファン

チェルシー

イエス! でも今回のきっかけが、チェスターの命日だってところはすごく寂しいです。リンキン・パークって、誰もが一度は名前を聞いたことがあるバンドだと思うんですが、そのフロントマンであった彼になにがあったのか。そのお話も少しできればいいなと思ってます。

YK

がおー! またまた来ました、選曲のYKです。実は僕は、最初の頃リンキン・パークがすんごい苦手で。

チェルシー

マジ!?

YK

中学のときにあんまり得意じゃなかった級友がいて。彼が掃除の時にリンキン・パークを流してたんですよ。なので、聴くたびに彼の顔を思い出すみたいな感じがあって。まあ、音楽にもバンドにも全く罪はないんですけど(笑)

一同

もちろんや!(笑)

YK

でも大学の頃にあらためて聴いたら、めちゃめちゃカッコ良くて。なんで今まで聴かなかったんだろうって、すんごいへこみました(笑) で、結局一度も直接見ることができないまま亡くなってしまったのが、悲しいなーという感じです。

ひろっぴ

がおー! 新米ウェブ担当のひろっぴです! 洋楽ど素人の自分はご多分にもれずリンキン・パークも知らなかったんですが、たまたま近所の席にものごっついファンがおってですね。

チェルシー

誰です!?(笑)

ひろっぴ

猛プッシュを受けて最近聴き始めた次第と(笑) でも情感のあるメタルで、チェスターの歌声も唯一無二で。ラップやエレクトリックの音も含む幅の広さもあったり、すごいバンドだなーと。

チェルシー

ありがとうございます!!

ひろっぴ

今日は誰かさんの独壇場になりそうな予感がしてきたで!? というわけで、本日はリンキン・パークについて語っていきますよ。準備は良いか、MTV洋楽の虎どもよ!

一同

がおー!

番組紹介 & 座談会を盛り上げる新兵器・第三弾の登場!

ひろっぴ

さて、いつもの通り、今回のお題に合わせた関連番組のご紹介。YKさんどうぞ!

YK

はい! 2017年に惜しくも亡くなってしまったリンキン・パークのフロントマン、チェスター・ベニントンの命日に合わせて、7月のMTVでは彼らの貴重なインタビューを含む4本の特別番組を放送します!

リンキン・パーク MUSIC VIDEO HISTORY

2000年にデビュー以降、数々の名曲を世に送り出してきたリンキン・パークの歴代ミュージックビデオをたっぷりオンエア。  

MTV WORLD STAGE: リンキン・パーク #5

リンキン・パークが2012年にメキシコで行ったライブをお届け。9000人のファンの前で、「Somewhere I Belong」「Lost In The Echo」等を披露。   

MTV WORLD STAGE: リンキン・パーク #6

リンキン・パークが 2014 年の「Rock am Ring」で披露したライブをお届け。「Faint」「Given Up」等を披露!

MTV INSIDE: リンキン・パーク

2017年5月にリリースされたアルバム『ワン・モア・ライト』リリースの際に来日したチェスター・ベニントンとマイク・シノダを迎えて行った独占インタビューの模様を収めた特別番組をオンエア。チェスターがこの世を去る数か月前に収録されたインタビューは、多くのファンに愛され続ける彼の人柄や、彼が抱えていた思いを垣間見られ、観る者の心を打つ。      

ひろっぴ

そして今回も引き続き、音響機器メーカー、SHURE(シュア)様からイヤホンのご提供をいただいていますよ。MTVきってのSHURE愛好家のYKさん、ご紹介どぞ!

YK

SHUREは高性能マイクやイヤホンで有名な、プロ御用達の老舗音響機器メーカーです。イヤホンはプロのミュージシャンやエンジニアがステージや音響チェックに使う、インイヤーモニターから始まっていて、遮音性と音質の良さは折り紙つきです。

ひろっぴ

プロが選ぶ高品質の代名詞、そんなSHUREさんからお借りしたイヤホンがこちら、SE535

SE535高遮音性イヤホン

ひろっぴ

前回のSE215よりさらにグレードアップ、三基のMicroDriverを擁するミッドレンジモデルですよ。この新兵器を耳に備えて、チェスターのシャウトを心ゆくまで聴いてみましょう!

リンキン・パークらしさが全部入りの名曲! 「In The End」

ひろっぴ

それでは、さっそく本日の1曲目! デビューアルバム『Hybrid Theory』からリリースされた最後のシングル曲、「In The End」! 2001年のリリースです。

In The End (Official Video) - Linkin Park

ひろっぴ

ロック……かと思いきや、いきなりマイク・シノダのラップから始まるのね。これって当時はもう普通だったんです?

チェルシー

同じようなバンドは、多くはないけどいたんですよ。リンプ・ビズキットとか。でもすごいのは、なにかのインタビューで、歴代のすごいラッパー上位3名はエミネム、ジェイ・Z、マイク・シノダだ、みたいに言われていて。

ひろっぴ

マイク・シノダは、ロックバンドにいるにも関わらず、ラッパーに認められるラッパーだと。すごいな!

YK

2000年頃って、ミクスチャー・ロックがめちゃ流行ったんですよね。それこそ日本でもDragon Ashとかが出てきた頃で。ラップメタルラップロックなんていう風にも呼ばれていた時期でした。

ひろっぴ

なるほど、リンキン・パークみたいにメタルバンドなのに、ヴォーカリストとラッパーがいる構成をラップメタルって言うんだ?

チェルシー

ジャンルは難しいですね。リンキン・パークはこの頃と後の曲のスタイルがすっごく変わるので、ロックだ、メタルだ、ヒップホップだと一概に言えなくて。むしろそれが良い、それこそがリンキン・パークだみたいな。

YK

自分たちの曲には絶対ラップを入れなきゃ、シャウトしなきゃって感じでもないですもんね。

チェルシー

出てきたメロディーに合わせて、歌詞はこうしよう、それだったらラップは合わないよね、シャウトよりもクリーンヴォイスにしよう、という風に作っていて。ファンの求めるバンド像は意識はしてたけど、そこまで重要視してなかったんじゃいなかなって。

ひろっぴ

自分たちのコンセプトの方が先にあったと。

チェルシー

伝えたいものが、すごく強いバンドだったと思います。それを音楽でどう最大限に伝えるかってことを重要視していたから、ジャンルには囚われてなかった。それが結果として、ロックのファンにもヒップホップのファンにも届いて、遠い存在同士だった両者が交流するきっかけにもなったのかと。

ひろっぴ

これアルバムの名前が『Hybrid Theory』じゃないですか。いろんなジャンルを取り入れて、新しい一つのハイブリッドな音楽にするっていう狙いが、初めからあったのかなと。

チェルシー

ハイブリッド・セオリーは、リンキン・パークの元々のバンド名でもあるんですよね。

YK

チェスターの加入時につけたバンド名がこれでした。昔のバンド名をファースト・アルバムに使うのは、すげーいい話だなーって思うんですよ。

チェルシー

自分たちの原点、みたいなね。

ひろっぴ

これ、バンド名がその後リンキン・パークに変わったのには、なにか由来があるんです?

チェルシー

チェスターが良く通っていたリンカーン・パーク(Lincoln Park)という公園があるんです。それをバンド名にしようとしたら、すでにドメインが取られていて。なので同じ発音のまま綴りを変えて、リンキン・パーク (Linkin Park)にしたそうですよ。

ひろっぴ

けっこー適当だな!(笑)

チェルシー

そういうところも好き(笑) 音楽にかける情熱はすごいくせに、あとは適当に決めるみたいな(笑)

一同

(笑)

YK

この曲って、すげー切ないんですよね。イントロのところ、シンプルなピアノの音だけなのに、気持ちがすごく切なくなってくる感じがして。

チェルシー

うん。

YK

そのままマイク・シノダのラップが気持ち良く聴けるんですけど、チェスターのシャウトが入った途端、すごく悲痛になるんですよ。メタルのシャウトって、怒りの感情の印象があるんですが、チェスターの叫びはすごく切なく感じる

チェルシー

うんうん!

YK

In The End」はそういった、リンキン・パークらしさが全部含まれている名曲だなーって印象です。

チェルシー

それに、この曲のサビの歌詞って、チェスターの生き方を描写する言葉として、よく使われるんですよね……。

ひろっぴ

どゆこと?

チェルシー

「But in the end, it doesn't even matter」は、「でも最後には、それさえもう関係ない」って感じの意味なんです。チェスターは生前につらい想いを抱えていたんだけど、今となってはもうどうでもいいじゃん。だって、もう痛みを感じることはないんだから……って。

ひろっぴ

ファンたちの祈りのような想い、なのかな。

ファンの気持ちを代弁し、つなげてくれる代表曲! 「Numb」

ひろっぴ

さて、次へいってみましょう! 本日の2曲めは、セカンド・アルバム『Meteora』からのサード・シングル、「Numb」! 2003年のリリースです。

Numb (Official Video) - Linkin Park

チェルシー

名曲! 私がリンキン・パークに入ったのは、この曲と収録アルバムの『Meteora』からかなぁ。

YK

僕も『Meteora』世代ですね。

ひろっぴ

「Numb」は最もファンに愛されている曲って聞きますね。

チェルシー

ジェイ・Zとのコラボレーションがあったからかなぁ。これって別にあれだもんね、とくにドラマとかでは…

YK

特に使われてはいないですよね。

ひろっぴ

チェスターの歌声って独特で、なんか他にない感じがしますよね。

チェルシー

うん、ない。シャウトって嫌な人は拒否反応を起こすんですけど、チェスターのシャウトは全然嫌じゃないっていうか。

YK

いわゆるデス声っていうのとも全然違いますもんね。この曲もさっきの「In The End」みたいに、バックでピアノとかキーボードの音がちょっと切ない感じで続いていくのが、すごく印象的なんですよね。

ひろっぴ

メタルを聴いていて切ない気持ちになるって、すんごい珍しい気が!(笑)

チェルシー

そうだよね(笑) メロディー聴いているだけでもすごくかっこいいなって思うのに、歌詞を知るとせつなさも入っていて、共感ができて。そのダブルパンチがある曲だと思います。

ひろっぴ

この曲はどんなことを歌ってるの?

チェルシー

tired」って言葉がすごく出てきますね。他人からの期待に対して凄く疲れてしまったという気持ちを歌ってる。10代の頃とか、他人に意見を合わせたりとか、よくあるじゃないですか。本当の自分は違うのに、と思いながら。

ひろっぴ

日本だと、とくにそうかも。

チェルシー

そうしないと親には愛されないかもしれないし、友達にはいじめられるかもしれない。本当の自分を出せなくて、そういう自分にどんどん疲れちゃってるみたいな。

ひろっぴ

「Numb」って無感覚とか痺れとかって意味だもんね。疲れてなにも感じなくなってしまう。でも、同時に「自分がなりたいものになりつつある」とも言ってるから、希望がもてるストーリーになっているのかなと。

YK

映像もそうですよね。絵を描いて、創作に打ち込んで。

チェルシー

「Numb」に出会った頃は私もそういう年頃で、他人に合わせることへの違和感を表に出してもいいんだ、チェスターがその苦しみを代弁して歌にしてくれたっていう気持ちでしたね。

ひろっぴ

リンキン・パークは、若い人が日頃感じているような思いを、共感して歌ってくれる存在だったと。

チェルシー

そうですね、代弁してくれる人たち。

ひろっぴ

前回はクイーンだったんですけど、同じロックスターでもだいぶ違いますね。フレディって、そういう共感対象とはちょっと違うじゃないですか。俺たちはチャンピオンだぜ、ついてこい! みたいな感じで(笑)

一同

(笑)

チェルシー

突っ走るカリスマ性みたいな(笑)

YK

どちらもスーパースターなんですけど、チェスターって身近にいる感じのスーパースターなのかもしれないなって、歌詞を見ていて思いました。スーパースターでも、こんなに苦しく思っていることがあるんだって。

チェルシー

もちろん、チェスターだけじゃなくて、マイク・シノダもはっきりとしたヴィジョンを持っている本当のアーティストで。チェスターの伝えたいメッセージを、マイクがちゃんと分かって作品にしていたってのもあるのかなと。

YK

メンバーチェンジがないってのもいいですよね。

チェルシー

そう、そうなの! お互いがお互いの才能に凄く惚れこんでいて、このメンバーじゃないと音が作れないということも分かっていて。

YK

チェスターひとりでも、マイク・シノダだけでもダメだったと思うんですよね。

チェルシー

さっきも少し触れましたけど、「Numb」には「Numb/Encore」というジェイ・Zとコラボしたバージョンがあるんですよ。実はライブではこちらを歌うことの方が多いです。

Numb/Encore [Live] - Linkin Park & Jay Z

YK

すごいですよね、最高峰のロックバンドとラッパーがコラボして。

チェルシー

ヒップホップが好きな人はもともとジェイ・Zの「Encore」って曲を知っていたし、ロック好きの人はリンキン・パークの「Numb」を知っていた。その二つがコラボすることで、普段は遠いふたつのファンの間を橋渡ししたんです。

YK

いや、いい時代だな!

チェルシー

めっちゃいい時代(笑) オリジナルもいいけど、こっちもホントにいいです。どっちも聴きたくなるんですよね。今日はリンキンの気分だな、今日はジェイ・Zの気分だなぁ、みたいな感じで。

(前編おわり・後編は7月5日公開予定!)

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ひろっぴ
Webプロデュース担当。漫画オタクで完全無欠の洋楽素人。でも昔のテクノやハウスなら少しわかるかも?

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