2011-03-22
ハンソン、SXSWでチャリティ・ライブを緊急オーガナイズ


Photo: Larry Marano/Getty Images
アメリカ時間の19日、三兄弟バンド、ハンソンが、米テキサス州オースティンで開催されていた音楽見本市「サウス・バイ・サウスウェスト(以下、SXSW)」にて、日本で発生した巨大地震と津波の被災者のための12時間に渡るチャリティ・ライブ「SXSW 4 Japan」のインターネット生配信を行った。(写真=テイラー・ハンソン、昨年11月に撮影)

世界中の多くの人々と同様、メンバーのテイラー・ハンソンは、11日に日本で発生した巨大地震と津波の様子を、悲しみやショック、そして、「どうにかして助けた」いという計り知れない感情を抱いて見つめていた。

もちろん、世界中の多くの人々と違って、彼は大人気バンドのフロントマンを務めている。既にメンバーである兄弟たちと音楽見本市「サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)」のために米テキサス州オースティン入りしていたテイラーは、被害に遭った多くの人々のために自分たちが出来ることに、すばやく気づいた。チャリティ・ライブを開催して、特設サイト(SXSW4Japan.org)で配信するのだ。

そこで三兄弟はオースティンのダウンタウンにスタジオを確保し、仕事に取り掛かった。全ては開催直前に決定したという。ハンソンとSXSWの主催者側が、その時点でオースティンに残っていた全ての出演バンドに参加を呼びかけた(註:SXSWは3月11日~20日まで開催されていた)。

「これは1つの国全体、そして、僕や君と何も変わらない多くの人々に多大な影響を与えている、本当に大きな問題なんだ」とテイラーは開催前に語っていた。

イベントの共同スポンサーとなったSXSWの主催者側の当初の目標は日本の被災者のために1万ドルを集めることだったが、ハンソンが賛同したことをきっかけに、目標額は10万ドルまで引き上げられた。ファンは特設サイトまたは携帯メールを通じて募金。その全額が赤十字社を通じて日本に送られる。

「このフェスティヴァルに来るタイミングで日本での惨状について聞いていたから、正直言って、もっと組織的な動きがあるものだと予想していた」とテイラーはMTV Newsに語った。「SXSWでは誰もが自分のプロモーションのために来ているから、ある意味、周りが見えていないんだ…それにSXSWの重役たちから、“これは重要なことだ、何かをしよう”っていうメッセージが出ていなかった」。

だからこそハンソンは自ら先陣を切り、自身たちはもちろん、マイケル・スタイプ(REM)、ジョン・ハーマン(ワイドスプレッド・パニック)、ザ・コート・ヤード・ハウンズなど、多数のバンドによるライブ・パフォーマンスやメッセージをフィーチャーしたチャリティ・ライブを実現した。

「ある意味、自分たちの手を汚してでもやりたかったんだ。“とにかく何か始めようよ”って話して、話せば話すほど、みんなが参加するべきだと思うようになった」とテイラーは述べた。「SXSWには、音楽業界も苦しんでいる日本の人々のための救援活動を支持しているんだ、と世界に伝える必要がある」。   

12時間のチャリティ・ライブの後、20日午前12時20分から自身たちのライブ・パフォーマンスを行ったハンソンは、21日になってようやく長い週末を振り返ることができた。

「全ては自分たちが好きでやったことなんだ…助けたい、助けになりたいという願望以外、何も求めていなかったという意味でね。いつまでも絶対に忘れないよ」とザック・ハンソンはMTV Newsに語った。

「今回の企画に貢献してくれた人たちの大半は、貢献したことを知られることもないだろう。僕らのスタッフや友人、知っているミュージシャンに声を掛けてくれた仲間たちによる功績だ。まだ、ぜひ助けたいと言っている人たちがいるよ。最初のライブ配信は終わったけれど、これからも続いていくんだ」。

「僕にとっては、出来る限りのことを出来たと感じている。誰も出し惜しみをしていなかった。確実なものを達成できたと思うよ。10万ドル余りの集まったお金や、携帯メールを通じて寄付された義援金は、最終的には大きな意味のあるお金だけど…それよりも、何かをしたという事実が重要なんだ」とザックは加えた。

「“僕らは君たちを支えているよ、ここで見守っているよ、必要なときはここにいるよ”と日本の人たちに言えたというこの気持ちを、参加したみんなが誇りに思っていると感じている」。

次のステップは、ライブでの全てのライブ・パフォーマンス(ザックいわく「信じられない量の音楽」)をデジタル・アルバムにして配信し、その収益金を赤十字社に送ることだ。参加した全員のことを誇りに思っているが、ハンソンはもっと出来ることがあると信じている。三兄弟は睡眠を削ってでも活動を続けるつもりだ。

「僕らがようやく眠りについたのは、午前2時か3時だった」と彼は笑った。「そこから12時間ぶっ通しで爆睡したよ」。

特設サイトでは引き続き募金を行っている。21日の時点で既に目標額の10万ドルを越える義援金が集まっている。ライブのアルバム版はiTunesにてダウンロード販売される予定だ。

MTV News