
Photo: Larry Marano/Getty Images
ジェイソン・デルーロという20歳の新人アーティストが、現在アメリカの音楽シーンで話題だ。「Whatcha Say」という曲が思わぬ形で波紋を呼んでいるのだ。
フロリダ出身のジェイソン・デルーロは、ショーン・キングストンをスターダムに押し上げた大物プロデューサー=ジョナサン・ロテムが設立したレーベル「ベルーガ・ハイツ」所属のR&Bシンガー。2009年に入り、総帥ジョナサン・ロテム自ら手掛けたデビュー・シングル「Whatcha Say」で、一躍大ブレイク。全米ではシングル・ダウンロードが200万を突破し11月14日付の全米シングル・チャートでは遂に1位を獲得するという大ヒットとなった。
甘いメロウな曲調が幅広い層に受け入れられ大ヒットとなったこの曲だが、12月に入ると別の意味で注目を集めるようになった。
実はこの曲、「つい出来心で浮気をしてしまった主人公が、誠心誠意彼女に謝り、必死で信頼を回復したいと申し出る」という "究極の浮気謝罪ソング"。この頃、タイガー・ウッズの「浮気騒動」が発覚したため、そのテーマがドンピシャという事で話題に。動画サイトでは、タイガー・ウッズの画像にこの曲を挿入した動画や、この曲にタイガーの声をかぶせたリミックス・バージョンなどが多数アップされた(現在は削除されている)。
タイガーの騒動と曲の内容が合うことが認知されたことについて、デルーロは昨年12月にCNNのWEBサイトに掲載されたインタビューの中で、「今回の騒動は、(自分の曲のプロモーションとして)タイガーにお金払ってやってもらったんだよ。全て仕組んでいたのさ」とジョークを飛ばしている。
こうした盛り上がりの中、遂にはタイガー・ウッズと夫人のそっくりさん2人が出演する本格的なパロディ・ビデオも制作される事態に。昨年末の大晦日に動画サイトにアップされたこのパロディ・ビデオでは、お互いのそっくりさんが「Whatcha Say」の替え歌を歌っている。
エリン夫人役の女性が「そんなヒドイ事をしたアンタは地獄に落ちろ」「ワタシはたんまりお金をもらうの」と歌えば、タイガー役の男性が「キミはもっと怒るだろうな、だって今回の愛人たちはまだ前半9ホールなんだから」と歌い、オリジナルの歌詞もより過激になったこの"替え歌"は、わずか2週間で7万回再生という人気ビデオとなった。
こうした動きを受けて、本家「Whatcha Say」は、ゆるやかに下降していた全米シングル・チャートにて再び上昇を始め、1月9日付の全米チャートでは6位に再浮上。さらに全米でのシングル売上も270万ダウンロードを突破するなど、タイガー効果(?)によるロングヒットは確実な状況になってきた。
さらに、この予想外のヒットの影響で、この「Whatcha Say」を収録したジェイソン・デルーロのデビュー・アルバムの全米リリースは、当初の予定されていた春から急遽2月に前倒しとなった。昨年11月に「Whatcha Say」の着うた(R)配信がスタートした日本では、アルバムは2月24日に発売される予定だ。
「この曲は、僕の経験談じゃないからね。実は兄貴の経験談なんだ。その出来事が、かなりインパクト強かったし、こういう話って、皆も経験してるだろ?だから曲を書いてみたら、こんなに大ヒットしてしまったのさ」とデルーロは説明した。
「タイガーのスキャンダルについては本当に残念なことだと思うよ。確かに彼は酷い間違いを犯したし、悪いことをしたと思う。あ、言っとくけど僕自身は浮気なんてしない誠実な男だからね!!」■
MTV News