Photo: Kevin Winter/Getty Images
授賞式のテレビ放送が始まった時点で、既に複数の部門を受賞していたカニエ・ウェストは、ときにつつましやかな亡き母へのトリビュートを交えた、未来的なパフォーマンスで会場を盛り上げた。この夜、カニエは最優秀ラップアルバム賞を含む複数のトロフィーを獲得した。
LEDが点滅するジャケットを着て、ライトが点いたサングラスをかけた明らかにテンションの高いカニエは、「Stronger」でパフォーマンスをスタート。途中、ステージ上の巨大なピラミッドが開くと、中から楽曲にサンプリングされたダフト・パンクの二人が、コンピュータを操る宇宙人のような格好で登場した。およそ15年に渡るキャリアの中で、これは彼らにとって初のテレビでのパフォーマンスとなった。
「ママ」という言葉を後頭部に剃り込んだカニエは、感極まって声を震わせた。そして、「Hey Mama」の歌詞の一部を、「昨晩、あなたに夢で会ったよ/今日も早く眠りにつきたい」と変更し、昨年秋に亡くなった母、ドンダ・ウェスト博士へのエモーショナルなトリビュートを展開した。
だが、最優秀ラップアルバム賞の受賞時には、お得意のカニエ節を聞かせた。「グラミーを我が家にできるとは、確実に良い気分だ。俺たちは4、5年前にこっそり忍び込み、今ではここを自分たちの新しい居住地にしてしまったんだからね」と彼は例年の威圧的な受賞スピーチや反抗スピーチよりも静かな口調で語った。
「多くの人がヒップホップは死んだと言った。ナズだけではない、多くの人が、このアートがかつてほど盛り上がっていないと言っていた。俺はジャンルを超えて、俺たちが今でもフレッシュで新しいやり方で自己表現できるんだって見せたかったんだ。ヒップホップというのは、常に新しいサウンドを生み出したりしてきたわけだからね」。
そしてカニエはカニエらしく、長過ぎたスピーチを音楽でカットされそうになると、万が一、再びステージに上がるチャンスがないときのために、プロデューサーのマーク・ロンソンとエイミー・ワインハウスが最優秀アルバム賞を受賞すべきだと伝え、「俺もね」と加えた。
さらに母親に対し、「すべてを感謝しているよ。今、あなたが俺を誇りに思ってくれていることはわかっている」とカニエが語ると、テレビ放送のプロデューサーはかけ始めた音楽を止めた。「俺に止まってほしくないと思っていることも、世界一のアーティストになってほしいということもわかっている。ママ、俺はいつまでもあなたの誇りで有り続けるんだ」。
第50回グラミー賞の主要部門受賞者は、
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Gil Kaufman, MTV News