2017-11-02
TAKE NO BREAK インタビュー第2弾『BRAND NEW SOUND』リリース!"ヴィジュアル系の分断"に対し言及も


※TAKE NO BREAK メンバー:朋(Ba) デスヲ(Dr) 淳(Vo) U.K.(Gt) 

NIGHTMARE YOMI(Vo)ソロプロジェクト・バンド TAKE NO BREAKのメンバー全員インタビュー第2弾を敢行。mini album『BRAND NEW SOUND』について、また、”ヴィジュアル系の分断”についても言及もされている貴重な内容となっている。インタビュー第1弾はこちら

例えば”どういう曲が足りないのかな?”とか、そういった課題や方向性が見えてきた

-『BREAK THE LIMIT』から約3ヶ月ぶりのインタビューとなりますが、mini album『BRAND NEW SOUND』がリリースされましたね。今回も作品についてたっぷりお訊きしていきたいと思います。その前に、7月に行われた始動ライヴはいかがでしたか?感想を教えてください。 

淳:TAKE NO BREAKとしての初めてのライヴでしたし、初音源の『BREAK THE LIMIT』も会場限定のリリースだったので、つまり”ファンのみんなが曲を知らない”っていう状況については、少し不安もあったんですけど、実際にライブをやってみたら、ファンの子たちの対応力がすごくて。初めて聴いたような“ぎこちなさ”っていうのも感じなかったから、そこはすごく安心した部分でした。あと、”もう少しこういう曲が欲しいよね”っていう部分が見えたきたっていうのもありましたね。

U.K.:かなり下準備をしてからライヴに臨めたので、思ったより緊張もせず、不安な状態にもならず、そのままライヴをやれたなっていう感じでした。あとはやっぱり、GARIに出てもらってよかったです。リハから見てたんですけど、”こういう風に作っていくんだ!”という発見もありましたし。殆どが淳のお客さんという中だったから、少しやりにくいかな?とも思ってたんですけど、実際にパフォーマンスもすごかったですし。

-素晴らしかったですね。最初は静かに観ていた人たちが、どんどん手を上げてノっていった光景が印象に残っています。

U.K.:そうそう、ノセ方も上手だったし、いろんなことを勉強させてもらいました。単純に、観ることができて嬉しかったですし、最後は「BREAK THE LIMIT」を一緒にやっていただいて。

-みなさんとても楽しそうに演奏してましたね。GARIの音楽性はもちろん、演出的なところ、例えばレーザーであったりサイバー感のあるヴィジュアルというのも、新鮮に感じた人が多かったのではないでしょうか。

淳:そうそう、ファンの子から、7月のライヴがきっかけでGARIが好きになりましたって書いてある手紙をもらったりもましたよ。

朋:また一緒にやらせてもらいたいよねー。 

U.K.さんのギターヒーロー感というか、印象に残るソロもあって、音色も絶妙でかっこよかったです。

U.K.:おお、ありがとうございます(笑)。

-朋さんも楽しそうでしたね。ピョンピョン飛び跳ねてましたし。

朋:楽しかったですよ!やはりそれが一番にありますね~。お客さんが曲を知らないっていうことに関しては、不安がなかったとはいえませんでしたけど。でも、みんな温かかったですし、対応力がホントにすごいと思いました。だから、お客さんに助けられた部分が大きかったと思います。これからは、そういうノリをもっとこっちが引っ張っていけたらなって思います。

-TAKE NO BREAKはダンサブルな曲が中心ですし、自然と身体が動いていたように見えましたよね。踊れるというか。

朋:そうですね。自由にラフに身体を揺らせて楽しんでくれたらと思います。クラップなんかは求めますけど(笑)。あとはやっぱり、最後にYOW-ROWさんと一緒に演奏した「BREAK THE LIMIT」がほんとうにテンションブチ上げられました。

-デスヲさんはいかがでした?9月にはデスヲさん主催の"ヲこがましFES!!2017"も開催されましたね。

デスヲ:ライヴに関しては十分にリハをやりましたし、問題ないだろうという感じでしたけど、まぁそうは言っても、その時には見えてない部分もあったんですよ。だから淳くんが言ってたように、例えば”どういう曲が足りないのかな?”とか、そういった課題や方向性が、ようやく見え出したなっていう感じです。”これから音楽的にどうやっていったらいいんだろう?”みたいな曖昧な部分や疑問が、ライヴを終えてから格段に減っていて、この3ヵ月で曲を作るテンポも上がってるし、ルーティーンがとてもスムーズになってきたかな。システム的なところもなんとなく形になってきてるなぁ~っていうのが、現時点でとても実感しているところですね。ライヴの最中は単純に、ただただ楽しかったです。

-ニコニコしながらドラムを叩いていましたよね。

デスヲ:いやもう、ホントに楽しかったですよ!

朋:デスヲさんはほんま楽しそうに叩きますもんね~(笑)。

淳:めちゃめちゃ忙しかったもんね!!ドラム叩いて、歌って、踊って(笑)。

デスヲ:”ヲこがましFES!!”に出演してたのは、ぜんぶ自分が所属しているバンドだったんですが、他のバンドの時は、ステージに立って、歌って踊ってることもあるっていう(笑)。 

朋:キレッキレでしたね(笑)。

デスヲ:最後には、淳くんの弟のイガグリ千葉さんも出てくださって、みんなで「One Night Carnival」を歌って踊りました(笑)。 

朋:イガグリさんもキレッキレでしたねぇ~(笑)。

淳:いや~、うちの弟は楽屋でダンス超練習してましたよ(笑)。

デスヲ:わざわざ来てくれてね(笑)。

淳:弟のソロバンドの時に、デスヲさんにドラムを叩いてもらってましたし。ということで、お祝いに駆けつけたらしいです。

朋:その頃には、淳は帰ってましたけどね。

デスヲ:打ち上げには戻ってきましたけどね。

淳:うん(笑)。

朋:忙しいな(笑)。

-淳さんとしては、ゲーム「イケメンヴァンパイア」のイベントにも参加されたそうですが、いかがでしたか?

淳:声優さんたちと一緒にイベントをやるっていうのも初めてでしたし、かなり気合いは入れていきましたよ(笑)。新鮮で楽しかったです。あと今、TAKE NO BREAKの淳として”くじコレ”をやっているんですね。ネットで買える一番くじみたいなものなんですけど、10月31日までやってるので、ぜひチャレンジして欲しいです。

-話は遡りますが、表題曲「BREAK THE LIMIT」はLINE MUSICでも配信されていますし、音源に対する反応はありましたか?

淳:うーん、まだあんまりライヴをやってないので、ダイレクトな反応っていうのはそんなに見えてないんですけど、Instagramのコメントで感想を書いてくれてる子もいますね。でも、やっぱりまだ見えづらいかな。

-欲をいえば、MVが見たかったところでしたが、制作の予定はありますか?

淳:いつか作りたいなと思うんですけど、やはりお金が作るので(笑)。まぁ後々ですね。っていうか、もう全曲録りたいっすね!!

朋:なんかコワいこと言ってるぞー(笑)。

U.K.:ライヴ映像ならね。

-あのレーザー感はMV映えしそうですね。

U.K.:そうですね。レーザーを焚いてる時のはよさそう。毎回レーザーを入れたいくらいですね。

-レーザーもかなりお金がかかりそうです。

U.K.:普通に入れたらかなり(笑)。でも、12月のWOMBにはレーザーが2台常設されているからオペレーターさんだけ呼べばいいですし、入れようと思ってます。




TAKE NO BREAK mini album 『BRAND NEW SOUND』クレジットは以下の通り
1、「ALBA」歌詞:淳 作曲:U.K.
2、「Take my hand」歌詞:淳 作曲:朋
3、「Stay Alive」歌詞:淳 作曲:朋
4、「Search for Light」歌詞:淳 作曲:U.K.
5、「Run The World」歌詞:淳 作曲:デスヲ

ホントに前を向いてるよ!っていうことが伝わるような作品にしたかったんです。ネガティブな曲を聴いてると疲れちゃうし、ちょっと今はシンドイ

-それではmini album『BRAND NEW SOUND』についてお訊きしていきます。今回収録されている5曲の中から、「ALBA」、「Take my hand」、「Search for Light」以上の3曲は、7月のライヴで既に演奏していましたよね?

淳:そうですね。

-『BRAND NEW SOUND』の楽曲は、『BREAK THE LIMIT』とほぼ同時期に完成していたということでしょうか?

淳:ほぼほぼ出来てたかな?そこからアレンジの部分を練って、レコーディングした感じですね。

U.K.:「Run The World」は、”ヲこがましFES!!”で演奏したんですよ。デスヲさんのイベントだからデスヲさんの曲がやりたかったので、間に合うように書いてきてもらって。

朋:誕生日に間に合うように仕上げてもらったんですよ。 

-『BRAND NEW SOUND』は、全体的に音のレンジが広く、クリアーな音質になっていますね。ドラムの生感も強くなっていて。『BREAK THE LIMIT』は、いい意味での荒々しさを感じる音質でしたが、『BRAND NEW SOUND』は、少し違うテクスチャーで。

朋:大体おっしゃってるとおりですよ。前回より、ドラムの生感が少し欲しいなとは思っていたので。

-歌詞について、前作は”過去、現在、未来”というテーマでしたよね。本作はどういうテーマにしようと考えていましたか?

淳:そうですね…。歌詞を書くときって、どうしてもマイナスなことしか出てこないんですよ。自分の不満だったり、そういう言葉が出てきちゃうクセがあって。だから、今回収録されてる曲たちって、実はものすごくたくさん書き直してるんですよ。なるべくネガティブな言葉は使わずに、前向きな言葉で書くよう意識しました。

-なるほど。正直、ここまでストレートでポジティブな歌詞というのは、最近のシーンではとても珍しいのでは?と思えてしまうほど、ピュアで前向きな歌詞ですよね。

淳:そうなんですよ。あまり変化球が投げれないんで(笑)。

-前作ではテーマに沿って、ネガティブなところから抜け出したいという決意が表れていましたが、今回はさらにもう一歩先に、完全に振りきって前だけ見よう、という気持ちだったのでしょうか?

淳:うん、そんな感じですね。ホントに前を向いてるよ!っていうことが伝わるような作品にしたかったんですよ。

-今、ヴィジュアル系という文脈においては特に、肯定する力というか、みんなで前向きになっていくような追い風が必要な時期なのかもれませんね。

淳:そうですね…。なんかぁ…疲れちゃうんですよね。歳取ったのかな?と、思うんですけど(笑)。暗い曲というか、ネガティブな曲を聴いてると疲れちゃうんです。それはそれでパワーはもらえるんですけど、今はシンドイかなっていうか。

-なるほど。NIGHTMAREで歌詞を書くときは、こういう歌詞にはならないでしょうし。

淳:そうですね。NIGHTMAREはそっち、TAKE NO BREAKはこっちっていう棲み分けがしたいんです。

-NIGHTMAREのYOMI、TAKE NO BREAKの淳、というように、ご自身のなかでパっと切り替えができるのでしょうか?

淳:そんなこともないかな。だから、TAKE NO BREAKでは淳という名前にしたのも、棲み分けがしやすいからっていうことだったんですよね。

-なるほど。

朋:僕らもNIGHTMAREとは違う淳の魅力を引き出すっていうのを前提にやってるところもありますね。



『BRAND NEW SOUND』の作曲/プロダクションについて

-「ALBA」がBPM128、「Take my hand」がBPM133、「Run The World」がBPM140、これはEDM、テクノ、ダブステップという異なるダンスミュージックの基本的なBPMなので、そういうテンポの曲がすべて入ってるというのも素敵だなと思いました。バラエティに富んでますね。

朋:そうですね、今回もテンポ感はまさにダンスミュージックな感じで。 

-「ALBA」はU.K.さんの作曲ですが、どういうテーマで作ったのでしょうか?また、この曲は前作と同じく、マニピュレーターとしてYOW-ROWさんが参加されているそうですね。

U.K.:これは”ライヴの1曲目が欲しいよね”っていうテーマで作ったんです。なんか1曲目っぽい曲がなくて(笑)。ライヴのSEをYOW-ROWさんに作っていただいたので、そこから流れるような感じで入っていく曲になってます。ステージのイメージまであって、スモークがかかってて、後ろからバーン!!って光が当たって、シルエットだけが浮かぶ、みたいな。

淳:そうそう、だから、LUNA SEAでいったら「LOVELESS」ですよ。

-なるほど。「BREAK THE LIMIT」とはまた違うオープニング感ですね。

U.K:そうですね。テンポも落として、身体を動かしやすい感じになっているんじゃなかな。TAKE NO BREAKってどんなバンドなの?って訊かれたとき、まあこんな感じだよっていう要素が詰まってるというか。大体のことがわかる曲になればいいなと。

朋:幕開けにふさわしい曲だよね。

-「Take my hand」は、フィードバック音のシューゲイザー的なアプローチもかっこよくて、かつ、ダンサブルなナンバーですね。

朋:この曲も始動ライヴからやってるんですけど、ライヴ向けの曲が欲しくて。メロディよりも、ノリを重視した感じですね。それで、俺が作っていたものをデスヲさんがより盛り上がれる感じにしてくれました。元々サビがない曲を作ろうとしていて、ジャンプするだけ!とにかく盛り上がれる!っていう曲が欲しかったんです。

-「Stay Alive」は、アコギがかき鳴らされていて、全体的に憂いのある雰囲気ですね。

朋:これもめっちゃ最初の方に作った曲だから、制作期間は「FiVE」と同じくらいなのかな。今のTAKE NO BREAKにハマるようにアレンジしていきました。

-イントロがとても印象的なのですが、これはサンプリングでしょうか?

朋:それはですね……

-……ああ!これは朋さんのセンスに脱帽ですよ。私も最初はわからなかったですけど、例えるなら、今年のグラミー賞とMTV VIDEO MUSIC AWARDSを総ナメにしたKendrick Lamarの「LOYALTY feat,Rihanna」のイントロのセンスに近いというか。朋さんが明かしてくれるまで探してみるのも楽しいかもしれません。

朋:気付いてくれたら嬉しいですね(笑)。

-「Search for Light」は、ラウド、スクリーモ的な重いアプローチで、そこがまず意外でした。

U.K.:そうですね。基本的にうちは半音下げなんですけど、この曲だけチューニングが1音半下げなんですよ。(ドロップC#)。リフのヘヴィな感じは、チューニングが下がった分なのかな。

-ギターソロもかっこいいですよね。シンプルかつ印象に残る、U.K.さんらしいフレーズというか。

U.K.:おお、ありがとうございます(笑)。

朋:大きい音で鳴らしたがらないんですけど、U.K.は歌心のある凄く良いソロを弾くんですよ。

U.K:この曲は、元々違うキーで作ってたんですけど、歌メロをチェックをしたときに、もっとキーを下げたほうが歌いやすいっていうことだったんで、どんどん下げていったら、これチューニング自体を下げなきゃだめじゃん!っていうことで、副産物的に生まれた重さなんです。サビメロありきで。

淳:もともとメロの幅が広くて、AメロとかBメロに合わせると、ちょっとサビが高くなりすぎて、じゃあサビに合わせるってなると、他のABメロが低いなーって。それで、こんな感じになったんです。

-そういうことだったんですね。朋さんはこういうヘヴィなアプローチの曲は得意ではないでしょうか?

朋:うーん、TAKE NO BREAKの楽曲はベースを5弦で弾くかとか、まだ悩んでます。5弦だと、ローBまで使えるから音域が広がるんですよね。打ち込みのサウンドとの混ざりも踏まえていろいろ考えてますね。

-「Run The World」は、個人的に特にテンションが上がる曲で新鮮でした。デスヲさんはどのようにこの曲を作っていったのでしょうか?

デスヲ:どうだったやろ?

U.K.:デモは全部打ち込みで作ってたよね。

デスヲ:そうそう。ギターも打ち込みで。ビート感からいろいろ派生させていきました。今回については、そういう作り方でしたね。

朋:デスヲさんの曲は、俺やU.K.の曲とは違うポップさがありますね。

デスヲ:フェスっぽい”ワシャワシャ!”っていう曲がなかったので、じゃあ遅めの2ビートで、飛び跳ねられるような感じで~というか。

U.K.:キーワードは”夏!”みたいな感じでしたよね。

朋:ドラマーっぽい感じの曲ですよね。ギタリストからはあんまり出てこなそうといか。ドラマー視点の楽曲だなと。

U.K.:俺的には、P.I .MONSTERをやってたことが曲に反映されてるような気がする。

デスヲ:なるほど、そうなのかな…。

U.K.:J-POPな感じがするよね。

淳:そうだね。

朋:J-ROCKというか。

デスヲ:確かに。若い子たちのJ-ROCKっていうものを、勉強として聴き漁ってたことがあるんですね。それで、おそらく若い子たちが”フェスっぽい”っていうのは、こういう感じなんだろうな~っていうのを拾っていって、雰囲気として肉付けしていった感じですね。

-具体的なリファレンスをいくつか挙げていただけますか?

デスヲ:KEYTALK、キュウソネコカミ、KANA-BOON、PENGUIN RESEARCH、THE ORAL CIGARETTESとか、もうなんでも。元々は、彼らのハイテンションな楽曲の要素を他の自分のバンドで生かそうと思ってたんですけど、今ごろ消化されて排泄されて、出てきた場がテクノだった!みたいな(笑)。DJでも使えるかな?と思って、結構寝かせてたんですけどね。

-まさにフェスを髣髴させる開放感のある曲ですね。そういえば、THE ORAL CIGARETTESってヴィジュアル系に影響を受けているみたいですね。ヴォーカルがNIGHTMAREっぽいと書かれている記事もあったりして。

デスヲ:あー、確かにメロディに少しそういった雰囲気があるような気がしました。 

淳:そうなんだ!?へぇ~!



歌詞は2曲同時進行で書くことが多かったからかなりハイペースで。初期のNIGHTMAREと同じくらいのペースに戻った感じ(笑)。

-ヴォーカルのレコーディングはいかがでしたか?

淳:今回も大阪のレコーディングスタジオを使わせてもらって、精神的にリラックスした状態で録れました。あと、自分の声が、NIGHTMAREでは中低域あたりを出すような声の出し方だったんですけど、今回は真ん中から上を出したいなっていう。そんなにキーが上がってるわけじゃないんですけど、ちょっと上の方を意識して出そうと。

-前作よりさらに伸びやかさが心地よく感じましたよ。

淳:そうですね。前作の時よりは、徐々に声が良くなってきるんじゃないかな?って思います。

朋:うん、気持ちよくなってますよね。

U.K.:今回は歌録りのスケジュールもゆっくり取れたので、前回より気持ちの部分だけじゃなく、身体的にもリラックスした状態で録れてたような気がします。
-いつ頃から歌録りを行ったのですか?

U.K.:今回は2回に分けて行ったんですよ。8月末と9月頭だったかな。で、スタジオを経営している人の実家に泊まるんですよ。

淳:そう(笑)!!

U.K.:そんで、スタジオの人のご両親と一緒にご飯を食べたりするっていう(笑)。
淳:ホント合宿だよね。歌詞はハイペースで、2曲同時進行で書くことが多くて。前までの自分だったら年に数曲だし、初期のNIGHTMAREのペースに戻った感じです(笑)。

-なるほど、それで勘を取り戻したというか、鍛えられた部分もあったのでしょうか?

淳:そうですね~。制作部分のリハビリでもありましたね~(笑)。

-朋さんとデスヲさんは一緒には行かなかったんですか?

朋:行きたかったんですけどね、めっちゃ楽しそうっすね。Twitterで、”おい楽しそうだな!”ってツッコミましたけど(笑)。録るにはいい環境だよね。

-『BRAND NEW SOUD』は、通販限定のリリースなのでしょうか?

朋:ライブ会場にも持っていきますよー。

U.K.:今年は”Demonstration”と銘打っているので、そんなに大々的にはやらずに、見てもらう準備期間みたいな感じですから。

淳:『BREAK THE LIMIT』も、『BRAND NEW SOUD』も、コアな人たちは聴いてくれてると思うんですけど、来年にはみんなに聴いてもらえるような形にしたいなって思ってます。

-さきほど、”足りない曲が見えてきた”とおっしゃってましたが、今現在はどういう曲を作ってるんですか?

淳:ライヴの締めになるような曲が足りないよねってU.K.に話してて、今制作中ですね。

-どんな曲になりそうですか?

U.K.:うーん、速くもないし、ミドルテンポでもないかな?アップテンポといえばアップテンポなんですけど、まあポップな感じですね。次は、今の僕たちが全部詰まってるような感じになればいいなと。

朋:まあ単純に、ライヴでやる曲も足りないですからね(笑)。

U.K.:うちは全曲が同期なので、ライヴをする度にレコーディングしなきゃいけないんですよ。曲ができたらレコーディングをしての繰り返しな感じです。

なぜヴィジュアル系は分断されたのか

-ところで、先日テレビで放送されたヴィジュアル系特集をご覧になりましたか?

淳:まだ観てないんですよ。

朋:俺も観てないんだけど、NIGHTMAREも出てたらしいで。

-素晴らしい内容でしたよ。ネオヴィジュアル期”というカテゴリで、NIGHTMARE、the GazettE、シド、アンティック-珈琲店-、SuGと共に紹介されていました。Twitterのトレンドが久々にヴィジュアル系で埋まって、バンギャルちゃんたちがとても嬉しそうだったんです。ということは、やはり逆説的に考えると、今までコンプレックスがあって辛い思いをしてたのかな?とも思ってしまった部分もあって。”ヴィジュアル系は音楽ジャンルではなく、文化的要素が強い”という鬼龍院翔さんの言葉が、SNSでは”ヴィジュアル系は文化だ”と誤訳されていたりもしましたけど。

朋:確かに音楽ジャンルではないですよね、トータルアート的な。

-ヴィジュアル系が大々的に評価されることって、最近は極端に少なかったですよね。音楽専門誌でもほぼ取り上げられることがないですし。地上波の人気番組で特集されたことによって、ヴィジュアル系が一般の人たちに広まったことはもちろん、コメンテーターの反応も含めて”大きな力で肯定された”感覚にこそ、大きな意義があったようにも見受けられました。番組では時代を追ってバンドが紹介されていましたが、NIGHTMAREはいつ頃から”ネオヴィジュアル系”と呼ばれるようになったのですか?

淳:うーん、たぶん「the WORLD」が「DEATH NOTE」の主題歌になった辺りからですね。”ネオ”が付き始めたのが(笑)。

-”ネオ”というラベリングについては、どう思っていたんですか?

淳:うーん、どっちでもいいんじゃん?っていうか(笑)。まぁ、どうなんでしょうねぇ。

対バンや先輩たちとのコミニュケーションがなくなってきてるんでしょうね。

U.K:まあでも、今の若い子たちを見てていいなって思うところは、とにかく演奏が上手ですよね(笑)。

朋:ホント上手な子多いよね。

U.K:俺たちの頃なんて、みんなヘッタクソだったじゃん(笑)。

淳:ああ~。確かに。

朋:俺たちの頃みたいに、衝動で”やろう!”みたいな奴がいなくなったのかもね。バンドをやるきっかけが、俺たちの頃は衝動だったけど、今は楽器を始める理由が違うというか。

-私がインタビューしてきたヴィジュアル系バンドは、ラウドロックやメタルの文脈上にある傾向が強いからか、とてもたくさんの音楽を聴いてるようですし、真面目な人が多い印象です。

朋:真面目過ぎるんですかね~。

U.K.:ああ、それもあるんじゃない?今って、ヤンキーがやることが、バンドじゃなくなってるじゃないですか。だから、打ち上がらないとか、お酒も飲まないとか、そこの問題なんじゃないかな。

朋:ヤンキー道みたいなところもあったよね(笑)。

-”ヴィジュアル系ヤンキー文化”についても、少し触れられていましたが。

U.K.:そんなに生易しいもんじゃないですよね。ってか、それ書けないことばっかでしょ(笑)!

-そうですね(笑)。

U.K.:やっぱり対バンとか、先輩たちとのコミニュケーションがなくなってきてるんでしょうね。

-縦社会的なところが薄くなった分、同じシーンであっても分断している状況なんでしょうね。でも、淳さんは先輩からかわいがられそうなイメージがありますが?

淳:そうですね。まあ、”かわいがり”は、ありましたよ(笑)。

U.K.&朋&デスヲ:爆笑

淳:まあそうはいっても、ぜんぜん暴力的なこととかじゃないですけどね(笑)。

U.K.:打ち上げでも、すげぇ飲まされたりして、それって絶対に断れなかったじゃないですか。それがいつの間にか、断れるようになっちゃってるし。”ちょっと僕、飲めないんで!”みたいな(笑)。

-最近は特に、ヴィジュアル系バンドが解散してしまうことが多いじゃないですか。そんな中で、淳さんのソロプロジェクト・バンドであるTAKE NO BREAKの存在というのは、元々飲み仲間だったということもあるでしょうし、心から楽しんでいることが伝わってくるんですね。みなさんキャリアが長いですし、レアなケースでしょうが。それでも、もし今の若いバンドの人たちが同じように、心から音楽を楽しめるアウトプットがあったなら、こういう状況にはならなかったのかな?とも思いました。

淳:そうですね。だからなんというか…今、僕たちがTAKE NO BREAKをやってることによって、若手バンドの子たちの参考になれるような、新しいスタイルを提示できたらいいかな?っていう気はします。

朋:まあそんなに、ごたいそうなことをしようって訳じゃないけど俺らが楽しんでやってる姿を見て何か感じ取ってくれたらそれは嬉しいね。

淳:あと最近すごく思うのが、ありがたいことに、僕がどういう形になったとしても、ファンの子たちがついてきてくれるだろうなっていうのがあって。だからこそ、いろんなことにチャレンジできてるんですよね。だから本当に、前よりももっと感謝してます。



U.K.:あと思ったのは、インディーズレーベル自体に、お金と大人が入りすぎちゃったんじゃないですかね。

淳:ああ~それっすね。

U.K:昔はバンドの先輩がインディーズレーベルをやってて、自分たちのバンドをやりながら後輩のこともすごくかわいがってたんですよね。レーベルのイベントをやって、打ち上げもやってっていうのがあったけど、今ってそうじゃないですよね。バンドをまったくやったことがないような人が、社長さんをやってたりする場合もありますし。そういう人たちって”育てよう”というよりは、完全にお金でというか。

朋:完全に商売で入ってきてるもんね。

U.K.:レーベルでイベントをやってもレーベルの打ち上げさえしないみたいな。だから、そういう人たちのレーベルにいるバンドとは、交流のしようもないですよね。それってやっぱり大人のせいなのかなというか。

-ああなるほど、今はそういうケースがあるんですね…。それから、単純にヴィジュアル系のチケット代って高くないですか?インディーズのライヴハウスのイベントは特に。90年代は、有名なバンドが5組くらい出演するイベントでも3000円くらいが相場だったので、余計にそう思えてしまうのかもしれませんが。

淳:ああ、今は若い子たちでも、PAとか照明さんとかローディーとかを連れてったりしますもんね。

朋:めっちゃ豪華なMVも作ってるしね~。

淳:うん。まあだから、しょうがない部分ていうのも、もしかしたらあるのかもしれませんけど。

-確かにそうですね。CDも世界的に売れなくてストリーミングが上回っている状況ですから、日本はより厳しい状況というのもありますし。でも、他のジャンルなら2000円くらいのチケットが、ヴィジュアル系だと3000円~3500円ですよとなると、気軽には行きづらいというか…。

U.K.:ちょっと見てみようと思ったら、3500円ってなると、まあ行かないよね(笑)。せっかく地上波で盛り上がったのにね(笑)。

朋:まあでも、自分はヴィジュアル系バンドもやってるから、シーンには盛り上がって欲しいなあ~とは思いますよ。

-ちなみに、今の時代は”戦国期”だと紹介されていましたよ。

朋:へえ~。まあホントに今は、とても多様性がありますよね。カテゴライズできないというか。

淳:うん、そうだね。

-主にメディアに対して思うことなのですが、カテゴライズが難しいからといって、音楽的な文脈を提示することを軽んじてはいけないと思うんですね。ヴィジュアル系専門メディアのインタビューや記事を読んでも、音楽的な背景が掘り下げられられていないことが多いので、それってイコール音楽の歴史とバンドを切り離すことですから、そこから生まれるのは分断だけで。”ヴィジュアル系には興味ないけど音楽はかっこいいから聴く”っていう人もいますけど、音楽的な文脈がわからないとシーンの外側にいる人に届かない、ふつうに聴かれたり真っ当に評価されるきっかけが少ないのはもったいないと思います。それからこれはヴィジュアル系に限ったことではないですが、バンドやシーンにまつわる文化が閉鎖的でハイコンテクスト化しているので、入り口が狭い。入ったら入ったで”ちょっと目立てば叩かれる”みたいなイメージが強いのではないでしょうか?実際に話してみたらいい人たちばかりであるにしても。

U.K.:ああ、それこそよくGEORGEさんが言ってますけど、2ちゃんとかインターネットが浸透してしまったせいっていうのはありますよね。そもそも、昔からバンドに着いて回る怖いお姉さんて必ずいたじゃないですか(笑)。インディーズバンドでも、このバンドのことはこの人に聞かなきゃ!みたいな。そういうことが、よりエグくなったというか。インターネットは見えないところのイジメがすごいあるから、それで嫌になっちゃうんでしょうね。

淳:そうだね。それはすごくあると思う。



-デスヲさんは、ヴィジュアル系を俯瞰して見る立場として、どう思いますか?

デスヲ:うーん、ヴィジュアル系の人たちって、ものすごく頭を使って、バンド資金をしっかり確保しているなっていう印象があります。そういう才覚にすごく長けてますよね、例えばチェキを売るにしてもそうだし。そういう意識を見習わないって、すごく思うんですよ。

-バンドのマネタイズ方法は、学ぶべきところも確実にあると思います。お金を稼ぐことが悪いわけじゃないですし。

朋:昔のU.K.がやってたバンドがチェキやってたら売れてたかな?

U.K.:やってなかったんじゃない?まあでも、昔はアー写が商品だったけど、それはめちゃめちゃ売れてたよ。

-デスヲさんが参加していたバンドのにメンバーさんは、ヴィジュアル系じゃないにせよ、見た目も良かったですよね。

デスヲ:今の若いラウド系とかメタルコア系の子たちって、メイクしてやってることもあるじゃないですか。それって賛否両論なんでしょうけど、ちょっとでも見た目と音楽性を融合して、”ヴィジュアル面も音楽面もどっちも売りにしていこう”っていう感覚は、今のラウド系の子たちには、めっちゃ強くあると思います。だからみんなお洒落ですよね。

TAKE NO BREAK 2017Autumn Oneman Tour [Demonstration]~「BRAND NEW START with OREmind」

-貴重なお話をありがとうございました。それでは、今後のライヴについてお訊きしていきますね。
2017Autumn Oneman Tour [Demonstration]と題して、10月26日の仙台MACANAから始まり、11月3日名古屋JAMMIN、11月5日 あべのロックタウン(大阪)、11月11日 下北沢CLUB251と、4ヶ所でのツアーが開催されますね。251は下北沢GARDENとは趣が違うので、少し意外でした。

淳:そうですね。GARDENを紹介してくれた人が251の人だったので、デスヲさんと下見に行ったんですけど、いいなと思って。

U.K.:ザ!下北のライヴハウス!っていう感じですよね。

-そうですね。老舗ですし。

デスヲ:昔のイカ天世代の先輩方とか、みんな251でやってらっしゃるんですよね。

U.K:もう、あそこでやれたらメジャー決定!くらいだったよね。

淳:NIGHTMAREではやったことがない会場でやりたかったっていうのと、ステージができるだけ高いところを選んでるんですよね。…ボクが見えなくなっちゃうんで(笑)。

-ちなみに、今回はどういう衣装にするご予定なんですか? 帽子で目が隠れていたので、歌っているときの表情が見たかったかな、というのは、正直思いました。

淳:うーん、まあ前回よりラフな衣装でいこうと思っています。

-さて、年末の12月30日には「BRAND NEW START with OREmind」と題し、渋谷WOMBでのライヴが行われますね。会場をWOMBにした理由というのは?

淳:251はすぐSOLD OUTしちゃうだろうなっていうのと、まあ東京は今までキャパが少なかったですし。じゃあ年末にもう1本やろっか!っていうところから会場を探してて。

U.K.:やったことがない場所っていうのと、ステージが高いっていうことと、やはりEDM感というか、いわゆるクラブっぽい箱でやれたらいいねって話をしながら探したんですよ。それで、一度下見に行ったらすごく良かったので決めた感じですね。

-WOMBは日本一のテクノ箱で、海外の錚々たるDJがプレイしている由緒あるクラブですし、TAKE NO BREAKのサウンドにぴったりハマりそうですね。ふだんライヴハウスに行くことが多い人にとっては初めてのクラブになるのかもしれませんし、ファンと一緒に新しい体験をするというのは、素晴らしい試みではないでしょうか。

淳:まあ、それをいいって思ってくれてる子たちもいるし、ヴィジュアル箱の方が安心できる子たちもいるのかな~?とも思うんですけどね。行ったことがある安心感みたいな。

U.K.:でも、天井がすごく高くて解放感がありますよね。

-世界一大きいミラーボールもありますし、演出的にも見応えがありそうです。朋さんは12012でライヴをやったことがあるとか?

朋:そうですね。クラブだから低音が効くじゃないですか。12012がヘヴィな時期だったので、それはすごく感じました。照明がフロアを向いてるから、ステージがちょっと暗くなるかもしれないけど。ヴィジュアル系のライヴってレーザーを使っていても、お客さんにあんまり当てたりしないですけど、クラブだとガンガン当たるから、それを淳のお客さんが体験するっていうのは、おもしろいかもしれないですよね。

デスヲ:何かのイベントでも出たんだけど、やっぱり圧倒的にLOWが強いよね。

朋:客席は気持ちいいだろうね。ステージは暗いから落ちないようにしないとだけど(笑)。あと、2階と3階の感じもいいですよね。

-そうですね。今回VIPチケットで用意されている3F VVIP TERACE バルコニーは、とても眺めがいいですし、特別感があると思います。会場前からバルコニーまでは専用口で案内してもらえるので、まったく並ばずに5分くらいで着席できました。トイレも混まないですし、荷物を預ける必要もなく、ストレスがないので快適だと思います。

朋:イケメンのウェイターさんが立膝ついて、オーダーを取ってくれるらしいで。

淳:ええ!!マジで(笑)!??

U.K.:それが価値なんだろうね。もう売り切れちゃいましたけど。そもそもVIP席を作ろうと思ったのが、DIR EN GREYとPIERROTが対バンした”ANDROGYNOS”のVIP席がすごくいいなと思ったからなんですよ。ライヴの後に写真撮影もあって、グッズも付きますし、特典も充実してるので、大満足してもらえると思います。

-メインフロアも開放的でいい空間ですし。ライヴを楽しみにしておりますね。


Text&Interview:Kaoru Sugiura
photography:sentaro


■TAKE NO BREAK 『BRAND NEW SOUND』■
[CD] FTTB-0001 ¥2500(tax in)

-収録曲-
ALBA
Take my hand
Stay Alive
Search for Light
Run the World

お申し込みはこちら

■2017Autumn Oneman Tour [Demonstration]■
Demonstration~弐~
10/26(木) 仙台MACANA
OPEN 18:30 / START 19:00
MACANA:022-262-5454
Demonstration~参~
11/3(金・祝) 名古屋JAMMIN
OPEN 18:00 / START 18:30
JAMMIN’:052-265-6166
Demonstration~四~
11/05(日) あべのロックタウン(大阪)
OPEN 18:00 / START 18:30
ROCKTOWN:06-6632-6900
Demonstration~伍~
11/11日(土) 下北沢CLUB251
OPEN 18:00 / START 18:30
CLUB251:03-5481-4141
【チケット料金】
前売り:¥4,300(消費税込み)ドリンク代別途
当日 :¥4,800(消費税込み)ドリンク代別途

■「BRAND NEW START with OREmind」■
2017/12/30(土) 渋谷WOMB
OPEN 17:00 / START 18:00
OPENING GUEST : DooDooDooMiuMiuMiu
WOMB:03-5459-1039
【チケット料金】
前売り:¥4,300(消費税込み)ドリンク代別途