2016-09-09
『スーサイド・スクワッド』の悪カワヒロイン、マーゴット・ロビー来日インタビュー



全世界で大旋風を巻き起こしている映画『スーサイド・スクワッド』が、いよいよ9月10日より全国で公開される。正義のため、愛する人のため、人々のために戦うスーパーヒーローとは違って、今作の主人公はバットマンらに捕まり、投獄された悪党たちだ。

MTV NEWSでは8月に来日したキャストの中から、今作のヒロインで最凶ヴィランのジョーカーにメロメロの恋愛依存症ガール、ハーレイ・クイン役を演じたマーゴット・ロビーに話を聞いた。



―劇中ではマーゴットさんだと分からないくらいに見事な変身ぶりでしたね。どのようなことからインスピレーションを得ましたか?

インスピレーションの大半はコミックから得たものよ。DCコミックは時に読者をかなりダークな世界に導くの。それは悪役を演じる上で非常に重要なことだと思うわ。

―めちゃくちゃ悪くてキックアスなのに、すごくキュートでどこか放っておけないハーレイ・クインというキャラクターを演じる上で工夫したことは?

観客はハーレイのダークサイドも目にするし、ジョーカーとの関係も目にする。あのような扱いを受けている人を見ると、同情したり、心配したりするものよね。私は知的でかっこよくて楽しくて強いハーレイが、あんな扱いを受けてまで、どうしてジョーカーを愛しているのか理解できなかったわ。

だから役をいただいた時、ファンが集まるネット上のフォーラムをチェックしてみたの。ハーレイのどのような部分がファンに受け入れられているのかを調べて、役に命を吹き込む上で取り入れたかったから。すると、ファンたちはハーレイのMr. J(=ジョーカー)への忠誠心が大好きだということが分かった。すごく混乱したわ!どうしてファンがあのような関係を求めているのか分からなかった。

でも完璧なキャラクターよりも、リアルで壊れやすくてありのままのキャラクターだからこそ、観客も共感しやすいのよね。だから最終的には、ハーレイのジョーカーに対する愛情こそが、一番好きな側面になったわ。でも、間違いなく混乱したけどね。



―ハーレイはジョーカーのどのようなところに一番魅了されているのだと思いますか?

役作りをする上で、コミックでハーレイ・クインのインスピレーションになっている道化師(harlequin)について調べたの。すると興味深いことに、道化師には必ず主人が存在することが分かった。つまり、ハーレイはリーダーではなく、自分よりパワフルな人のサポート役になることを求めるキャラクターだと分かって、興味深かったわ。彼女は劇中のスクワッドの中でも、すぐにデッドショットをリーダーとして察して、彼と協調しているのよ。

だから、ハーレイはジョーカーの強さに魅力を感じているのだと思う。役作りをする上で、映画にもなっている「フール・フォア・ラブ」という戯曲にもインスパイアされたのだけれど、共依存してしまう男女の物語で、お互いの中毒になってしまうの。その状況がこの2人の関係、特にハーレイのジョーカーに対する気持ちに近いのではないかと思う。理性的な感情というよりも、精神的な依存という部分があるんじゃないかと思ったわ。

もう一つ言えることは、私たちが映画の中のクレイジーで悪いキャラクターを面白がって観るのは、それが普段できないからだと思う。もしかしたら精神科医だった時の彼女は、社会の規範の中に自分を合わせることにどこかで抵抗があって、そういうものに憧れてしまったという部分もあるかもしれないわね。



―デヴィッド・エアー監督といえば、撮影前にキャストを集めてブートキャンプなどを行うことで有名ですね。今作のためのトレーニングはいかがでしたか?

かなり居心地が悪かったわ(笑)。撮影前の時点で、まだよく知らない人たちの前で自分のもろい部分をさらけ出すという作業は居心地が悪いものよ。でも数週間経っていく中で、相手も同じようにもろい部分をさらけ出しているのを見ると、急に共感できるようになるのよね。それによって、すごい早さで絆が生まれたわ。スクワッドの絆を生み出す、素晴らしい方法になったの。

―そのようなトレーニングは、撮影が始まってからどのように役立ちましたか?

トレーニングのおかげで、現場で監督が演出する上で良い効果がもたらされたの。撮影が始まる頃には私たちをとても良く理解していたからね。それぞれが何を最も恐れ、何を不快だと感じるかも分かっていて、それを利用して必要な演技を引き出すことができたのよ。最初は嫌だったけど、後になって考えると素晴らしい方法だと気づいたわ。

―本国アメリカをはじめ、今作は世界中で大ヒットしています。この映画でご自身のキャリアの頂点を迎えているように感じますか?

何よりこの映画に出られることになって、しかもこれだけの反応をいただいて、本当にうれしくて、まるで宝くじに当たったような気分なの。ものすごく感謝しているわ。だけど、どうしてこんなラッキーなことになったのか自分では分からないの。もちろん、私はこれまで一生懸命に仕事してきた。だけど、他にも一生懸命仕事してきた人たちをたくさん知っているし、それでもこういう機会に全員が恵まれてきたわけではないからね。

だから私にできることは、とにかく感謝すること。そして、自分のこれまでの計画どおりに進むこと。その計画というのは、常に優れた映画監督と仕事し続けることなの。今回もデヴィッド・エアーのような監督と仕事できたし、俳優としては、そういう監督と仕事し続けたいと思う。今はプロデューサーもやっているのだけど、プロデューサーとしての目標は、逆にこれからという監督と仕事していきたいと思っているの。次の世代を背負っていくような監督を見つけたいわね。



—コミコン(※米サンディエゴで毎年開催されるコミックや映画などポップカルチャーの祭典)で紹介された時に、ファンがすごく盛り上がったそうですね。ハーレイ・クインに対するファンからの期待についてはどう感じていますか?

この映画に出演することになって、たくさんのコミックを読んで、今ではすっかりハマっているから、彼らの気持ちはすごく分かるわ。自分の好きなキャラクターが映画化されるとなったら絶対に心配になるし、思ったとおりに描かれているか気にして当たり前だと思うから。だからファンが喜ぶようなキャラクターとして描く責任はあると思うの。今はこの映画で描いた方法でファンが気に入ってくれますようにと、願うだけよ。

だけど俳優としては、ある時点まで来たら監督のデヴィッドを信じるしかないし、プロデューサーを信じるしかないわ。それからこの映画に関わっている全ての人をね。衣装を決める時も、私には私の提案があったけど、衣装デザイナーが「こっちのほうが良い」と言ったら、私はその人の言うことを信じるようにしていたの。

このキャラクターを作るために何百人という人たちが関わっていて、誰もがファンが喜んでくれるような作品にしたいと思っていたし、良い物語を語りたいと思っていた。素晴らしいキャラクターを作りたいと思っていたわ。そして私個人としては、ファンが喜んでくれるような作品になったと思っているの。でも実際はファンがどう思ってくれるのか、これから知るわけだけどね。

Photo (Margot Robbie): Tetsuro Sato
Interview + Text: Nao Machida



『スーサイド・スクワッド』
監督・脚本:デヴィッド・エアー(『フューリー』)
製作:チャールズ・ローブン、コリン・ウィルソン、リチャード・サックル
出演:ウィル・スミス、ジャレッド・レト、マーゴット・ロビー、ジョエル・キナマン、ヴィオラ・デイヴィス、ジェイ・コートニー、カーラ・デルヴィーニュ、福原かれん
© 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
9月10日(土) 全国ロードショー

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