クイーンが一層好きになる!映画『ボヘミアン・ラプソディ』の感動をレポート!

7 11月 2018
世界中の人々から愛されるバンド、クイーンにスポットライトを当てたミュージック・エンタテイメント映画というだけあり、製作が決定となった時から高い注目度を誇っていた『ボヘミアン・ラプソディ』。2010年にプロジェクトが始動し、今年の5月に世界が待ちに待った予告編が公開されると、フレディ役に精選されたラミ・マレックの名演技っぷりにも注目が集まり、今や街中は『ボヘミアン・ラプソディ』モード一色。様々なお店や展覧会でフィーチャーされ、『ボヘミアン・ラプソディ』のデザインを施されたロンドンバスが大阪、名古屋、東京を縦断するなど、映画公開を記念したキャンペーンが日本全国で展開されている。

そんな中、10月24日に都内某所でプレミア試写会が開催された。一足早くクイーンの伝説を目の当たりにしたMTVのスタッフが『ボヘミアン・ラプソディ』のレビューをお届けする。



まず始めに言っておきたいことが、この映画は映画館で見ないと損であるということ。それは、もはやこの作品が"映画"という枠を超えたことを意味する。そう、一言でこの映画を表すとしたら、それは「体験型のエンターテイメント」だろう。

コンサートやライヴに行ったことがある人なら、誰でも感じたことのある、あの高揚感。大好きなアーティストが生で演奏を披露する。その演奏を、同じ時間に同じ場所で、自分と同じくそのアーティストのことを愛する赤の他人同士が一堂に会し、全身で音楽を感じる。入り口でチケットをもぎり、ホールに入って行くまでの高揚感。まだ照明が煌々と点いているホールでは、スモークで少し視界が霞んだ空間に何百、何千という人々が、今日のセットリストは何か、どんな服装で出てくるのか、そんなことを話し合いながらアーティストの登場を今か今かと待ち侘びる。

『ボヘミアン・ラプソディ』を観に映画館へ行くのは、まさにそんな感覚だ。

日常生活ではなかなか体験することのない音響設備から溢れ出る音に鳥肌が立ち、自分と同じように感動している隣の人の、息をのむ音が聞こえる。そして、ラスト21分間に収められた、1985年にロンドンウェンブリー・スタジアムで行われた「ライヴ・エイド」の再現シーンを鑑賞した後は、その場の空気を分かち合った者同士のみに生まれる、なんとも言えない一体感に包まれながら、名残惜しく劇場を後にすることになるだろう。



今回この記事を書くにあたり、ライターとしていかに多くの人々の心に響く文章を書くべきかと、考えに考えていた。プロモーションらしく、「クイーンを知らない人でも楽しめる作品」とでも言うべきなのかと考えていたが、その言葉は嘘になってしまうと気付いた。なぜなら、"クイーンを知らない人などいない"からだ。

「この曲はクイーンの作品」と認識することがなくとも、「どこかで聞いたことのある曲」というのが、現代におけるクイーンの在り方。ドラマの主題歌やテレビで流れるCMソングとして、また様々なイベントやYouTube動画のBGMとして、知らず知らずのうちに日常生活のあらゆる場面で彼らの音楽を耳にし、唯一無二なメロディーとフレディの歌声は耳から離れることはない。

クイーンの大ファンでなくとも、音楽が好きな人であればどんな人でも楽しめる、それがまさにこの作品だ。グラストンベリーやフジロックなど、何万人という観客の内の一人になった体験を持つ人であれば、誰しも「ステージから見える景色を自分も一度は見てみたい」と思うもの。この作品はその夢を叶えてくれる。大好きなアーティストの生き様を第三者の目として見るだけでなく、フレディの身になって体感する。生前彼が抱えていた苦悩や喜びにあふれた瞬間をまるで自分の過去のように感じ、"バンド=家族"のメンバーに支えられ様々な困難を乗り越えた先に、彼らと共に約10万人の観客の前に登場するシーンは、まさに絶景。胸の奥から、そして目の奥から溢れ出てくる熱いものを抑えるのに苦労するほどだ。

そこまで登場人物に感情移入してしまうのも、フレディを演じたラミ・マレックを始め、グウィリム・リー(ブライアン・メイ役)、ベン・ハーディ(ロジャー・テイラー役)、ジョー・マッゼロ(ジョン・ディーコン役)の演技が核心をついているからだろう。人気米TV番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』に出演したマレックは、フレディのトレードマークともいえる過剰歯(※フレディの上顎は通常より4本多かった)の特殊メイクを施した瞬間、自然と佇まいが直され、一つ一つの動作を優雅に見せようと気を配るようになったと明かしていた。メイクアップアーティストのジャン・シューエルによる細かい部分にまで気を配った特殊メイクや、衣装デザイナーのジュリアン・デイによる衣装の再現力が功を奏し、「所詮俳優が演じているクイーン」などと思う暇もなく、スルスルとキャラクターへ感情移入していってしまうのである。特にマレックが挑んだ、フレディ独特の動きや表情のつけ方は、フレディ本人が憑依しているのではと思うほどだ。



フレディは生前、「Could the guest who has come to the Queen's concert return pleasantly to his heart's concert? I think that I go to see a good movie, and Queen's song is escape from actuality. (クイーンのコンサートに来たお客さんには心ゆくまで楽しんで帰ってもらいたいね。クイーンの曲は良い映画を観に行くみたいに現実逃避なのさ)」という名言を残している。そして彼が宣言する通り、クイーンのコンサートに足を運んだことのある人は皆、オペラのような演出やエンターテイメント性の高い演奏にすっかり心を奪われて帰路に着くと証言している。それこそまさに、"音楽"の枠を超え彼らを愛する者たちの手によって制作された"映画"という作品を鑑賞し、胸を躍らせる私たちの姿に他ならない。エンターテイナーとしてまだまだ多くの人々の心を掴み続ける、それがクイーンなのだと改めて気付かされる作品であった。

常識にとらわれず、パフォーマーとして究極のエンターテイメントを追求したフレディ・マーキュリーの生き様を描いた映画『ボヘミアン・ラプソディ』は2018年11月9日(金)公開。


Text:Kaori Sukegawa
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