2009-12-16
スパイク・ジョーンズ来日! 『かいじゅうたちのいるところ』会見レポート


©2009 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
ビースティ・ボーイズの「Sabotage」やビョークの「It's Oh So Quiet」、ファットボーイ・スリムの「Weapon of Choice」などをはじめとするミュージックビデオや、映画『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』など、ユニークな作品陣を世に放ってきたフィルムメーカー、スパイク・ジョーンズの最新映画『かいじゅうたちのいるところ』が、遂に日本上陸。14日、主演のマックス・レコーズと、プロデューサーのヴィンセント・ランディと共に、都内で記者会見に応じた。

プロモーション来日としては今回が初めてというジョーンズは、「長年を費やした作品を、日本に紹介することで締めくくることができて嬉しい」と笑顔。撮影時は9歳だったというレコーズは、現在12歳。すっかり大きく成長していたが、「昨日はジブリ美術館に行ったよ。最高にクールだった!」と子供らしく目を輝かせた。

名作家のモーリス・センダックが1963年に発表した同名の絵本(原題は「Where the Wild Things Are」)を映像化した今作。母親とケンカした少年マックスは狼の着ぐるみを着て家を飛び出し、かいじゅうたちのいる不思議な島にたどり着く。映画では、誰もが幸せになれる王国を作ろうと奮闘するマックスとかいじゅうたちとの交流が、独特な世界観を通して感情豊かに描かれている。

長年に渡り、全世界の子供たちに愛されてきた絵本を映画化する上で、製作陣は多くの課題を乗り越える必要があった。そのうちの1つが、主人公マックスを演じる少年を探すことだ。

「全米で約1000人の子供たちをオーディションした。探すうちに、僕らが書いたキャラクターは幅広い側面を持っていることに気づいたんだ。内的で繊細でありながら、ワイルドで無鉄砲でね」とジョーンズは明かした。「だから、そういった要素を自然かつリアルに演じることができる、"子役スター"って感じではない若い役者が必要で、それは挑戦的なことだった」。

「マックスは何でもできて、でも同時にとてもリアルだった。彼なしには今作はできなかったよ」とジョーンズは続けた。「彼は作品全体を背負っていて、この映画の顔なんだ。出会えたことを、とても感謝しているよ。それに、名前が(役名と同じ)マックスだったのは、おまけだけど奇跡だよね」。

一方のマックスは監督の印象を訊かれると、「第2のお父さんか、1年に2回しか会わない、クレイジーでイケてる叔父さん、って感じ」と答えた。「撮影中も仕事のようには感じなかったんだ。誰もがシーンの中で、好きなように演じて楽しんでいた。撮影中も待ち時間も、スパイクには"厳しい"っていう言葉は、当てはまらないよ」。

もう1つの大きな課題は、作品に登場するかいじゅうたち。ランディは「演技面で考えて、マックスが触れることができるように、実際にかいじゅうを作って一緒に撮影する必要があった」と説明した。

「CGだと、役者が何もないところで演技をしなければならない。でもこのやり方だと、子供が飛び乗ったり、パンチしたり、よじ上ったり、一緒に演じることができるんだ。だから、かいじゅうとして動けるスーツをどうやって作ることができるか、時間をかけてリサーチしたよ。自分たちが求めているものを実現するまでに、何年もかかったんだ」。

「かいじゅうの演出はとても難しいんだ。300ポンド(約135キログラム)もある動物で、いつも言うことを聞くわけではないし、危険な存在だからね。機嫌が悪いと噛み付くんだ」と語ったスパイクは、指を隠して「僕は指を食べられちゃったよ」と会場を笑わせた。

「僕もスパイクもヴィンス(ランディ)も、この作品を観て全然違う感想を持ったし、違った解釈をしたんだ」とマックス。「だから、みんなにもこの映画を観て、完全に自分らしいユニークな何かを感じ取ってほしいな。そういった意味でも、とてもユニークな作品なんだ」。

映画『かいじゅうたちのいるところ』は、2010年1月15日(金)より東京・丸の内ルーブルほか全国で公開予定。■

MTV News