TikTokで話題のディスコチューン「Say So」を歌うドージャ・キャットとは?

27 4月 2020

今世界で最も注目を集めているフィメールラッパーと言えば、ドージャ・キャットだろう。2019年11月にリリースしたセカンド・アルバム『Hot Pink』からのシングル「Say So」が今、ノリに乗っているのだ。SNSを小まめにチェックしている音楽好きならば、ここ数ヶ月の間に、このディスコチューンを一度は耳にしたことがあるはず。

Doja Cat「Say So」

「Say So」がブレイクしたきっかけは、動画共有アプリTikTok。人気ユーザー、ヘイリー・シャープが「Say So」に合わせてダンスした動画を投稿したところ、それを真似する人が続出。さらに、2月末に公開された同曲のミュージックビデオにて、本家であるドージャがその振り付けを取り入れ、ハーレイもカメオ出演したことでさらなるバズを巻き起こした。また、ここ日本でもマルチタレント けみお、双子TikTokerりかりこ、バーチャルタレント キズナアイなどがTikTokに「Say So」ダンス動画を投稿し、ドージャの人気が飛び火。「#sayso」のハッシュタグがついたTikTok動画の累計視聴回数は 6 億回を超え、日本だけでも250万回再生を突破した。

@yodelinghaley

HERE IT IS!! the full say so dance🥺🥰

♬ say so by doja cat - yodelinghaley
@mmkemio

日曜日

♬ Say So - Doja Cat

その勢いはチャートにも現れており、「Say So」は3月14日付けの全米シングルチャートで初のトップ20入り、4月4日付けの同チャートで初のトップ10入り、そして4月25日付けでは過去最高のトップ5まで上昇している。楽曲の再生回数はSpotifyだけでも3億回再生を突破しており、リリースから5ヶ月たった今でも、Spotifyの全世界再生上位プレイリスト「Global Top 50」にランクインし続けている。

また現在、「Say So」のラップパートを使った別のダンス動画や、『Hot Pink』に収録されている他の楽曲「Like That feat. Gucci Mane」を使用したダンス動画もTikTokで人気を集めている。これから他の曲もチャートを賑わせてくれそうだ。

@charlidamelio

@dixiedamelio @marcdamelio @heididamelio dc @africanhoney

♬ original sound - samantha_long_
@madi

i made a dance hehe 🥺 tag me if u do it ily

♬ Like That - Doja Cat feat. Gucci Mane

そんな全世界から熱視線を注がれているドージャ・キャットを、MTVでは4月のPUSH ARTISTとして選出。エクスクルーシヴなパフォーマンスやインタビュー動画を絶賛公開中だ。今回は、それらの映像で語られている本人の言葉を交えながら、ドージャ・キャットについて紹介していく。

18歳のとき、「サイケデリックな天才」と称されデビュー!

ドージャ・キャットことアマラ・ドラミニは、LA生まれLA育ちの24歳。俳優/作曲家/映画プロデューサーの父と、画家の母の間に生まれた。幼少期からピアノやダンスを習っていたことで音楽が好きになり、アース・ウインド & ファイアー、バスタ・ライムス、エリカ・バドゥ、リアーナ、ニッキー・ミナージュ、ドレイクなどを聴きながら育つ。アーティストとして動き始めたのは16歳の時。インタビューでは、初期の活動についてこのように振り返っている。

「最初にラップを書いたのは、たしか高校生の時。友達でラップをしている人は誰一人もいなかったわ。それで、友達と一緒に即興でラップをしようと試みたけどできなかったの。初めてラップを書いたのに、どれだけ私のラップが上手かって内容だったかな(笑)。ラップをしたことないのに、“私のフロウはクレイジーだってもうわかったよね”みたいな感じで。でもたしかそう。あと、私のルックスやお尻がどれだけ良いか、みたいなつまんない内容だったと思う」(「doja cat considers herself a cali girl」より)

「初ライブのパフォーマンスは覚えていないけれど、初期の活動については1つだけよく覚えているわ。たしか私の18歳の誕生日で、酷い格好をしていた。暑くて汗だくで、ウィッグは偽物の毛でできたものだったし、明らかにうまく被れてなかった。Twitterでよくネタにされている、ずり落ちかけている感じね。でもすごく楽しかったの。エコー・パークにある小さな小さなバーでやったんだけど、すごくクールだったし、めちゃくちゃ良かった」(「doja cat considers herself a cali girl」より)

18歳はドージャにとってのターニングポイント。彼女は2013年、デビューシングル「So High」をSoundCloudに投稿すると、RCA Recordsからの契約オファーを手にすることに。2014年初めに契約を結ぶと、3月には東洋文化からの影響が色濃い「So High」のMVを公開。米エンタメ誌VIBEからは「18歳のサイケデリックな天才」と絶賛された。そして齢を1つ重ねた2014年末、デビューEP『Purrr!』をリリースすると、FADER、VIBE、PAPER、Pigeons&Planesといった数々のメディアから高評価を得る。にわかに注目を集めはじめたドージャは、SoundCloudやYouTubeにて精力的に楽曲を発表するようになっていった。

Doja Cat - “So High”

親しみやすいユーモアセンスで、セレブも虜に!

2015年には、ラッパーであるOG・マコのレーベル「OGG」とも契約締結。OGとの共演はじめ、スウェーデンの女性歌手エリファントなど他アーティストとの横の繋がりも強めていく。地道にファンを増やし続け、2018年3月、待望のデビュー・フルアルバム『Amala』をリリース。前作に漂っていたサイケデリック感をわずかに残しつつ、スウィートでメロウなR&Bを中心に、アシッドジャズやクラシックまで取り入れた意欲的な作品だった。しかし、大々的に注目を集めるようになったのは、リリース後、少し経ってから。ドージャは同年10月、「牛」をテーマにしたおふざけソング「Mooo!」をYouTubeで発表。チープな合成映像を背景にポテトフライを鼻に突っ込み、食べかけのハンバーガー片手に歌う姿や、自分が牛であるという不条理な歌詞などツッコミどころ満載の世界観に、ネット民のみならず、ケイティ・ペリーやチャンス・ザ・ラッパー、クリス・ブラウンなど有名アーティストたちもハマり、絶賛。

Doja Cat - “Mooo!”

『Hot Pink』以降のMVやパフォーマンス時の衣装は過激なものが多いため、ドージャのことを見た目でキツイ性格ではないかと予想する人もいるかもしれないが、彼女の魅力の一つは、ユーモアセンスに溢れたフレンドリーな性格だ。ドージャはSNSを通じて、頻繁にすっぴん姿を晒し、ゆるいネタ動画を投稿しており、インスタグラムライブではファンたちと積極的に絡んでいる。「Mooo!」は、そんな彼女の飾らない性格がにじみ出た作品と言えるだろう。




話は飛ぶが、彼女のパーソナリティは日本人ファンの心も鷲掴みにしている。「Mooo!」の映像にアニメが使われていたことや、『Amala』からのシングル「Go to Town」のMVの“カワイイ”世界観からもわかるように、もともと親日家であるドージャ。過去には、原宿カルチャーや、日本の女の子がチークを顔に入れるようなアニメっぽいメイクが好きだという発言もしている。また、今年の3月末には、YouTuberのRainychによる「Say So」日本語カバー動画をインスタグラムライブ配信中に視聴し、べた褒め。Twitterでは、ドージャの飾らない素直なリアクションがかわいいと話題になっていた。

DOJA CAT REACTS and DANCES TO RAINYCH RAN’S JAPANESE version of SAY SO!!

さて、「Mooo!」がキッカケで一躍注目を集めたドージャは、2019年8月に『Amala』デラックス盤に収録した「Juicy」のリミックス・バージョンのMVを発表すると、ラッパーのタイガをフィーチャリングに迎えていたことも功を成し、初めて全米シングルチャートのトップ40入りを果たす。同年10月にはシングル「Rules」を、11月にはセカンド・アルバム『Hot Pink』をリリース。同作は、全米アルバムチャート17位にランクインし、批評家から高評価を得た。また、12月には、映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』のサウンドトラックからの3rdシングルとして「Boss Bitch」を発表して話題を呼ぶなど、2019年後半、ドージャは勢いに乗りはじめていた。そして前述したように、TikTokがきっかけで「Say So」がバズり、彼女のブレイクを決定づけたのである。

「Say So」誕生はアース・ウインド & ファイアーのおかげ?

ドージャ・キャットはラッパーであり、シンガーであり、作曲家であり、レコードプロデューサーでもあるマルチクリエイターだ。トラップ、R&B、シンセポップ、ディスコ、ロック、ポップパンクなど今まで以上に多彩なサウンドが詰まっている『Hot Pink』においても、全曲、作詞作曲に携わっている。バラエティに富んだ音楽を生み出す秘密は、型に捉われない作曲プロセスにあるのかもしれない。インタビューにて、彼女はこのように明かしている。

「私の作曲スタイルは自然発生的な感じなの。時には、メロディやリズムをモゴモゴ言ってはじめることもあれば、アイデアやコンセプトや物語からはじめることもある。それらや言葉を組み立てていって、1つの言葉を軸に様々なライムを生み出していくの。そして時には、終わりから書きはじめる。ヴァースの終わりのパンチラインを作ってから、さかのぼる形で組み立てていって、ヴァースの始まりを最後に作る。最近は、自分で作ったヴァースにほぼほぼ満足しているわ。以前は曲を書いた後に失望していた。自分の曲が好きじゃない時があったけど、とにかくやり続けたの。なぜなら、曲を作ることが心底好きだからね」(「doja cat considers herself a cali girl」より)

また、アルバムの中で特に異色を放っている「Say So」も自然に生まれた曲の1つ。それは、幼い頃からアース・ウインド & ファイアーを愛聴していたことも影響しているのかもしれない。

「「Say So」のビートが頭に浮かんだ時、家に帰って部屋に鍵をかけて閉じこもって、“これをLogic(※作曲ソフト)に落としこんでみよう”ってなったの。たしか最初に(ビートを)モゴモゴ言って録音してみたんだけど、それがすごく良くって、歌詞みたいに感じたのよね。だから、「Say So」の歌詞のインスピレーション源は、最初は音だった。その後に感じたのが、どこかへ出かけたときに、目が合っていてお互い惹かれているのに誘ってこない異性についてよ。70年代調のヴィンテージでファンキーな音楽を自然に作っていたわ。もともとそういった音楽が私の中にあったような気がしていて。そしてそれがものすごく好きなの。だから、70年代ファンキーミュージック的なものを作るのはすごく楽しかったわ。「Say So」の制作は、ディスコちっくな感じだった。フックを書き終わった後に、「uh huh, uh huh, uh huh」って入れるべきだと感じる余白ができたの。それがなんなのかわからないけれど、70年代のなにかが、私を「uh huh, uh huh, uh huh」って気分にさせたのよ! なんでかわからないけどね(笑)」(「doja cat reveals her songwriting process for "say so"」より)

「私が最初に行ったコンサートはアース・ウインド & ファイアー。たぶん6才とかそれぐらいの時だったかな。すごく良い席でね。私が踊っている様子を彼らが見ていて、ステージに上げてくれたの。最高の体験だった。アース・ウインド & ファイアーのお気に入りの曲は、全部。全てが私のお気に入り。彼らは最高。すごく良いアーティストよね。おそらくあの体験がなければ、今日ここにいないわ。わからないけど多分ね」(「push play with doja cat」より)

音楽的ルーツに自然と影響されながら、身体の内側から湧き出たものに身を任せて作り上げた「Say So」は、ドージャの音楽性を豊かにし、多くの人に愛される曲になっていった。彼女はこの先、その活動においても、ますます幅を広げ、一流のエンターテイナーになっていくことだろう。ドージャの決意表明を聞くと、そう感じずにはいられない。

「(植物に例えると)今、計画的に育てていて将来成長する予定の種子は、私のライブショーよ。本気で皆に良いライブを届けたいし、私のパフォーマンスに深みがほしい。ただステージに上がって、頭の中に浮かんだことを実行に移すのは簡単よ。でも、もしコラボレーションできたりクリエイティブだったりすれば、美しいものができあがる。だから、振付師やヴォーカルコーチといった、私のショーを高めてくれる人たちと一緒に頑張っているの。だって、私はただラッパーになりたいわけじゃなくて、全てうまくやりたいからね」(「multitasking with doja cat」より)

ドージャ・キャットをもっと知るには?

今回、一部紹介したインタビュー含め、MTVでは計8本のエクスクルーシヴな動画コンテンツを公開中だ。「Say So」と「Juicy」のパフォーマンス映像はじめ、テーマに合わせて好きな曲を挙げる「push play with doja cat」、ピックアップしたレコード盤に因んだ質問に答える「on the record with doja cat」、花を生けながらプライベートなトピックスについて語る「multitasking with doja cat」など、よりドージャのことを詳しく知れる動画が盛りだくさん。ぜひ、この機会にお見逃しなく!

Doja Cat Performs VIRAL Tik Tok Songs 'Say So' & 'Juicy' + EXCLUSIVE Interviews | MTV Push

text by Yuka Yamane

リリース情報

ドージャ・キャット
2ndアルバム『Hot Pink』
配信中
https://lnk.to/DojaCatHotPinkMT

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