UKロック期待のニューカマー、ビバ・ブラザー最新インタビュー
2011-12-22
ブラーやオアシスなど、ブリット・ポップの全盛期を彷彿とさせる期待のUKギター・バンド、ビバ・ブラザー。2010年にロンドンの西にあるスラウという町で結成された4ピースは、今年8月にデビュー・アルバム『Famous First Words』をリリース。同月に「SUMMER SONIC 2011」で来日し、早くも単独来日公演を行った。その音楽性はもちろん、最近では珍しいロッカーならではのビッグマウスが話題となり、地元イギリスでは早くも英「NME」誌の表紙を飾るなど注目の存在だ。12月に再来日を果たした4人が、東京公演当日にMTV Newsのインタビューに応じた。

—まずはバンド結成の経緯を教えてください。音楽を始めたきっかけは?
リー(G.&Vo.): 俺が音楽を始めたきっかけは、親から縁を切られることなく学校でできる反抗的なことが、音楽だけだったから(笑)
—何歳でしたか?
リー: かなり若かったよ。11歳とか12歳くらい。その頃にギターを始めて、それ以降、振り返ることはなかった。みんながそうだったように、いろんなバンドで演奏していたよ。俺たちは全員、違うバンドでの活動を通じて出会ったんだ。それで“スーパー・グループ”を結成したというわけさ。
— 4人が出会ったのはいつのことですか?
リー: 2年くらい前かな。
フランク(Drums): 出会ったのは何年も前のことだよね。
リー: だね。友だちとしてのつきあいは長いよね。でもバンドを始めたのは2年くらい前かな。
—全員同じ町の出身なんですか?
リー: 大体ね。スラウという町でいつも一緒にリハーサルしていた。
—多くの人が知りたがっていると思いますが、なぜバンド名をビバ・ブラザーにしたのですか?
リー: ああ、よく訊かれるよ(笑)当初はブラザーというバンドだったんだ。俺たちにとっては“ブラザー”という言葉に自分たちの音楽が包含されていたからね。絆だとか、キャッチーなコーラスや大合唱を通じての仲間意識だとか。でもある日、同じ名前の別のバンドがやってきて、俺たちを訴えようとしたんだ。だから、“ビバ”という言葉を頭に加えた。“万歳”っていう意味だよ。
—他の選択肢は考えた?
フランク: なかったよね。
リー: なかったね。
フランク: けっこう急いで決めないといけなかったんだ。
リー: 思いついてすぐに、「いいね、それに決めよう」って感じだった。あとは“スペース・スパイダーズ”とかかな。
サム(G.): 俺は“アイアン・スウォード”が良かったんだけど。
3人: (笑)
サム: 却下された。
リー: または、“ディープ・フライド・ハイドラ”とかね。
フランク: OK(笑)

—アルバムを聴いていると、ブラーやオアシスのようなブリット・ポップ全盛期のバンドを思い出しました。どのような音楽を聴いて育ったんですか?
リー: 大体そんな感じだよね。
フランク: まさにブラーやオアシス、ストーン・ローゼスとか。
リー: ハッピー・マンデーズとか…
サム: スウェードとか。
ジョシュ(B.): スーパーグラスとか。
リー: このアルバムには、そういった90年代のバンドの影響が大きいと思うよ。自分たちの世代には、ああいうバンドがいないと気づいたんだ。俺たちはあの時代の音楽の流れをくんで曲を書いた。あのアルバムはそうやって完成したんだ。でも、他にも幅広いたくさんの影響を受けているよ。ダンス・ミュージックとかね。
—そういった人たちにデビューしてから会えましたか?
フランク: グレアム・コクソンに会ったよ。
リー: リアム・ギャラガーにも会ったよね。
サム: ジョシュに誕生日おめでとうって言ってくれて、優しかった。
—あなたたちの世代だと、ダンス・ミュージックやニュー・レイヴだとかを聴いている人が多そうですよね。
リー: うん、残念なことにね。俺はスクリレックスのような音楽が全く理解できないんだよね。俺の感覚がおっちゃんっぽいのかな(笑)
ジョシュ: だね…。
フランク: おっちゃんとか言っているようじゃね(笑)
リー: 確かにそのとおりだ(笑)
ジョシュ: 夜遊びしに行くときはダンス・ミュージックも気にならないけど。実際に聴くとなるとバンドがいいな。
サム: 中には良いダンス・ミュージックもあるよね。
フランク: ケミカル・ブラザーズとかね。
—そのような影響を受けて完成したデビュー・アルバムですが、なぜ『Famous First Words』というタイトルにしたのですか?
リー: バンドとして最初に世に出たとき、俺たちは自分たちの発言で話題になったんだ。遠慮がなくて、反抗的で、傲慢だとね。俺たちの音楽はそういうものだから。大声で歌って、酔っぱらって、楽しもうっていう音楽だからさ。マスコミでは音楽よりも発言が大きく取り上げられがちだった。だから、今作では発言ではなく音楽に語らせようということになって、アルバムは俺たちの最初の言葉(= first words)だということになった。
—曲作りはこのアルバムのためにしたのですか?それとも長年にわたって書きためたものを収録したのですか?
リー: 半々だよね。
ジョシュ: うん、リーが言ったように、俺たちはいつもスラウで練習していたんだ。アルバムの収録曲の半分はその頃、バンドの初期に書いたものだよ。
サム: 曲作りに費やした期間は1年以内だよね。
フランク: ああ、曲作りに1年ほどかけた。その時点までに集まった楽曲だよ。次のアルバムは完全に違ったものになる。俺たちの昨年についてのものになるよ。
ジョシュ: 前作から次のアルバムまでに書かれる全ての曲だね。
フランク: タイトルはどうしようか。
リー: 『Famous Second Words』?
サム: うわー。
フランク: 『Second Album』とか。
—このアルバムには中毒性がありますね。朝聴いたら、一日中、頭の中で流れているような。
リー: いいね、ありがとう。
サム: 嬉しいね。

—曲作りのインスピレーションはどのようなことから得るのですか?
リー: 曲を書いたときに考えていたことは、みんなが合唱できるような、親しみのあるものにしたかったんだ。メロディは世界共通語だよ。メロディが強力だからこそ、日本に来てもみんなに合唱してもらえる。それが俺たちの目的だった。忘れられちゃうようなものは書きたくなかったんだ。それは7枚目のアルバムまで取っておくよ。
サム: 『Forgettable』(忘れられがち)というタイトルにしよう。
リー: 2000万枚くらい売れればいいよ。
—ブラーやザ・スミスなどの作品を手掛けたスティーヴン・ストリートをプロデューサーに迎えた気分は?
リー: とてもエキサイティングだったよ。
ジョシュ: 最高だった。
フランク: 大昔のことに感じるね。
リー: 1年も経ってないのにね。
—レコーディングはいつだったのですか?
フランク: 今年の1月だよ。
リー: ああ、俺たちのアルバムはまだとっても新鮮なんだ。
—スティーヴンはレーベルの紹介で?
サム: 違うんだ、スティーヴンが俺たちの曲をラジオで聴いたんだよ。
リー: それで彼から俺たちに連絡をしてくれた。とても光栄だったよ。
フランク: その時点で、俺たちの1番好きなプロデューサーだったしね。そんな彼と一緒に仕事ができるって、すごくエキサイティングだった。そこに彼がいること自体がね。
サム: 今では友だちだよな。
ジョシュ: 俺たちのライヴでも一緒に演奏したんだよ。
フランク: 一緒に曲を演奏したんだ。
—SUMMER SONICではなく?
リー: 日本には来なかったよ(笑)レディング・フェスのときに酔った勢いで電話をして、「スティーヴン、俺たちと一緒にライヴに出よう」って言ったんだ。
フランク: そしたら「オッケー、明日ね」ってね(笑)
リー: 日本では無理だね。「ああ、12時間のフライトで行くよ」って話だもんな。
サム: スティーヴンは楽屋で俺たちの曲を覚えたんだよ。
—スティーヴンとの仕事で学んだことは?
リー: シンプルであることの大切さ。
サム: 間違いない。
リー: メッセージを伝えるために、曲にいろんなものを詰め込む必要はないということ。曲のバックボーンがしっかりしていて、アコースティック・ギターで弾いたときに良ければ、どのように演奏しても大丈夫だということ。余計なものを排除するのがスティーヴン流なんだ。

—レコーディングは楽しかったですか?
サム: すごく楽しかったよ。
フランク: スティーヴンは俺たちに一生懸命がんばるよう励ましてくれた。俺たちもちゃんとしていたよ。でもすごく楽しかった。
リー: それって俺たちらしくないよね。
フランク: 全然。普段は好き放題だからね。
リー: おかしな状況だったよね。俺たちが2週間も落ち着いてレコーディングするなんて。
フランク: 俺たちはケンカもしないしね。ボクシングの試合になったら、お互いボコボコにするだろうけど(笑)
—リード・シングルの「Darling Buds Of May」はメロディが非常に強力でキャッチーですね。
リー: 俺たちはできる限りキャッチーな曲を書こうとしたんだ。
ジョシュ: 伝染性のある曲をね。君の感想を聴く限り、明らかにうまくいったようだね(笑)
—間違いないです(笑)
リー: 第一印象でそう思ってもらえるのは嬉しいね。
フランク: 俺たちは曲を聴く人にそれぞれのストーリーを作り出してほしいと思っているんだ。曲を通して旅をしてほしい。俺たちの方からストーリーを書き出すようなことはしたくないんだ。あの曲はとにかくメロディをキャッチーにしたかった。でもアルバムには、もっと深い内容の曲や、自分たちの経験に基づいた曲も収録されているよ。
—収録曲の中でお気に入りは?
リー: 俺は「Still Here」かな。
ジョシュ: 「Otherside」だな。
サム: 俺も間違いなく「Otherside」。
フランク: それぞれの楽曲が一人歩きし始めたよね。俺も今は「Otherside」が気に入っている。「Shoot Like Lightning」(日本盤ボーナス・トラック)も良いよね。
ジョシュ: 「Electric Daydream」を演奏するのも楽しみだな。しばらく演奏していないから。
フランク: ああ、久しぶりに日本で演奏するんだ。
—今回の来日では東京と大阪でライヴを行うそうですが、どのようなステージにしたいですか?
サム: 花火とか(笑)
リー: 今までで1番長いライヴになるんだ。年内最後の2公演だから、大騒ぎしたいよ。今年は14ヶ国で160公演を行った。それってかなりの数だから、今回の来日公演では大騒ぎして、シャンパンをたくさん飲んで、大いに楽しみたいと思っているよ。
—それはすごいですね。ほとんど家に帰れていないのでは?
リー: ノー(笑)
サム: ほとんど帰ってないよね。
ジョシュ: 去年の9月以来、家でゆっくり過ごすのは今年のクリスマスが初めてだよ。
—今年は夏にもSUMMER SONICで来日してくださいましたが、日本でのライヴはいかがでしたか?
ジョシュ: 最高!
サム: SUMMER SONICは超楽しかった。
フランク: 死ぬほど暑かったけど!
リー: サマソニも最高だったし、そのあと単独公演を2回やったんだけど、それもものすごく楽しかった。一体どうなることか全く想像できなかったんだけど(笑)
サム: 初来日は間違いなく2011年のハイライトだよ。
リー: 日本に来ること、特に日本でライヴをすることは、ガキの頃からの夢だったからね。日本は音楽を重視する国だから。最高だよ。日本の人は礼儀正しいし、俺たちの音楽を気に入ってくれているし。
—日本ではUKロックの人気は高いですよね。最近はロック・バンドが少ないようですが。
リー: そうなんだよ、俺たちは絶滅の危機に瀕した部類なんだ。でも心配しないで、俺たちが維持していくから。
—初来日で最も驚いたことは?
リー: 暑さには驚いたよね。
サム: ベタベタするし。
ジョシュ: サマソニではサングラスしていたんだけど、汗でずり落ちちゃって大変だったよ。
リー: サマソニのライヴ映像を観てもらえばわかるけど、俺たちは史上最高に暑がっている人間だと思うよ。
フランク: ああいう状況には慣れていないから、かなり大変だったよね。
リー: ていうか、日本の全てがサプライズだったかも。初めてだったし、文化的にも距離的にも、自分たちの国からはすごく遠い場所だから。
—遊ぶ時間はありましたか?
全員: うん!
リー: すごく楽しかった。
フランク: 東京はとてもエキサイティングな街だよね。光に溢れていて、物がたくさんあって。
リー: ほとんどの時間を渋谷で過ごしたんだ。今夜も街へ繰り出して大騒ぎする予定だよ。
サム: 渋谷にある、5人くらいしか入れない小さいバーへ行くんだ。
リー: ベジタリアンだから、日本での食べ物は難しいんだけどね。
フランク: 俺は寿司も大好き。なんでも飛び込んで行くよ。
ジョシュ: フランクは昨日の夜、枝豆をボールに25杯くらい食べていたよね(笑)
—デビュー・アルバムが大成功しましたが、セカンド・アルバムのアイデアは考えていますか?
リー: すでにレコーディングしているよ。常に自分たちにとって新鮮で最新のものを作っていたいんだ。まだリリースして3ヶ月しか経ってないから、デビュー・アルバムも十分に新鮮だけどね(笑)
フランク: でもいろいろ計画しているよ。
リー: 年内はあまり情報をばらしたくないけど、大作を期待していてよ。
—セカンド・アルバムへのプレッシャーは感じますか?
フランク: 全く。どちらかというと真逆だよ。
リー: 自分たちのための音楽作りを続けて、楽しんで良い曲を書くことができれば、プレッシャーは感じないものだよ。
—バンドとして、ビバ・ブラザーはどのように成長していきたいですか?ゴールは?
リー: アルバムごとに新鮮で最新の音楽を作ること。
サム: アルバムをリリースし続けること。
ジョシュ: 自分たち自身に挑戦することが大きなゴールかもね。
Photos: Kenta Terunuma
Interview + Text: Nao Machida

ビバ・ブラザー(Viva Brother)
イギリス・ロンドンの西にあるスラウという町で結成されたロック・バンド。メンバーはギター&ヴォーカル担当のリー・ニューウェル、ギター担当のサム・ジャクソン、ベース担当のジョシュ・ウォード、そしてドラムス担当のフランク・コルッチの4人。今年8月にデビュー・アルバム『Famous First Words』をリリース。
日本版オフィシャルサイト>>

—まずはバンド結成の経緯を教えてください。音楽を始めたきっかけは?
リー(G.&Vo.): 俺が音楽を始めたきっかけは、親から縁を切られることなく学校でできる反抗的なことが、音楽だけだったから(笑)
—何歳でしたか?
リー: かなり若かったよ。11歳とか12歳くらい。その頃にギターを始めて、それ以降、振り返ることはなかった。みんながそうだったように、いろんなバンドで演奏していたよ。俺たちは全員、違うバンドでの活動を通じて出会ったんだ。それで“スーパー・グループ”を結成したというわけさ。
— 4人が出会ったのはいつのことですか?
リー: 2年くらい前かな。
フランク(Drums): 出会ったのは何年も前のことだよね。
リー: だね。友だちとしてのつきあいは長いよね。でもバンドを始めたのは2年くらい前かな。
—全員同じ町の出身なんですか?
リー: 大体ね。スラウという町でいつも一緒にリハーサルしていた。
—多くの人が知りたがっていると思いますが、なぜバンド名をビバ・ブラザーにしたのですか?
リー: ああ、よく訊かれるよ(笑)当初はブラザーというバンドだったんだ。俺たちにとっては“ブラザー”という言葉に自分たちの音楽が包含されていたからね。絆だとか、キャッチーなコーラスや大合唱を通じての仲間意識だとか。でもある日、同じ名前の別のバンドがやってきて、俺たちを訴えようとしたんだ。だから、“ビバ”という言葉を頭に加えた。“万歳”っていう意味だよ。
—他の選択肢は考えた?
フランク: なかったよね。
リー: なかったね。
フランク: けっこう急いで決めないといけなかったんだ。
リー: 思いついてすぐに、「いいね、それに決めよう」って感じだった。あとは“スペース・スパイダーズ”とかかな。
サム(G.): 俺は“アイアン・スウォード”が良かったんだけど。
3人: (笑)
サム: 却下された。
リー: または、“ディープ・フライド・ハイドラ”とかね。
フランク: OK(笑)

—アルバムを聴いていると、ブラーやオアシスのようなブリット・ポップ全盛期のバンドを思い出しました。どのような音楽を聴いて育ったんですか?
リー: 大体そんな感じだよね。
フランク: まさにブラーやオアシス、ストーン・ローゼスとか。
リー: ハッピー・マンデーズとか…
サム: スウェードとか。
ジョシュ(B.): スーパーグラスとか。
リー: このアルバムには、そういった90年代のバンドの影響が大きいと思うよ。自分たちの世代には、ああいうバンドがいないと気づいたんだ。俺たちはあの時代の音楽の流れをくんで曲を書いた。あのアルバムはそうやって完成したんだ。でも、他にも幅広いたくさんの影響を受けているよ。ダンス・ミュージックとかね。
—そういった人たちにデビューしてから会えましたか?
フランク: グレアム・コクソンに会ったよ。
リー: リアム・ギャラガーにも会ったよね。
サム: ジョシュに誕生日おめでとうって言ってくれて、優しかった。
—あなたたちの世代だと、ダンス・ミュージックやニュー・レイヴだとかを聴いている人が多そうですよね。
リー: うん、残念なことにね。俺はスクリレックスのような音楽が全く理解できないんだよね。俺の感覚がおっちゃんっぽいのかな(笑)
ジョシュ: だね…。
フランク: おっちゃんとか言っているようじゃね(笑)
リー: 確かにそのとおりだ(笑)
ジョシュ: 夜遊びしに行くときはダンス・ミュージックも気にならないけど。実際に聴くとなるとバンドがいいな。
サム: 中には良いダンス・ミュージックもあるよね。
フランク: ケミカル・ブラザーズとかね。
—そのような影響を受けて完成したデビュー・アルバムですが、なぜ『Famous First Words』というタイトルにしたのですか?
リー: バンドとして最初に世に出たとき、俺たちは自分たちの発言で話題になったんだ。遠慮がなくて、反抗的で、傲慢だとね。俺たちの音楽はそういうものだから。大声で歌って、酔っぱらって、楽しもうっていう音楽だからさ。マスコミでは音楽よりも発言が大きく取り上げられがちだった。だから、今作では発言ではなく音楽に語らせようということになって、アルバムは俺たちの最初の言葉(= first words)だということになった。
—曲作りはこのアルバムのためにしたのですか?それとも長年にわたって書きためたものを収録したのですか?
リー: 半々だよね。
ジョシュ: うん、リーが言ったように、俺たちはいつもスラウで練習していたんだ。アルバムの収録曲の半分はその頃、バンドの初期に書いたものだよ。
サム: 曲作りに費やした期間は1年以内だよね。
フランク: ああ、曲作りに1年ほどかけた。その時点までに集まった楽曲だよ。次のアルバムは完全に違ったものになる。俺たちの昨年についてのものになるよ。
ジョシュ: 前作から次のアルバムまでに書かれる全ての曲だね。
フランク: タイトルはどうしようか。
リー: 『Famous Second Words』?
サム: うわー。
フランク: 『Second Album』とか。
—このアルバムには中毒性がありますね。朝聴いたら、一日中、頭の中で流れているような。
リー: いいね、ありがとう。
サム: 嬉しいね。

—曲作りのインスピレーションはどのようなことから得るのですか?
リー: 曲を書いたときに考えていたことは、みんなが合唱できるような、親しみのあるものにしたかったんだ。メロディは世界共通語だよ。メロディが強力だからこそ、日本に来てもみんなに合唱してもらえる。それが俺たちの目的だった。忘れられちゃうようなものは書きたくなかったんだ。それは7枚目のアルバムまで取っておくよ。
サム: 『Forgettable』(忘れられがち)というタイトルにしよう。
リー: 2000万枚くらい売れればいいよ。
—ブラーやザ・スミスなどの作品を手掛けたスティーヴン・ストリートをプロデューサーに迎えた気分は?
リー: とてもエキサイティングだったよ。
ジョシュ: 最高だった。
フランク: 大昔のことに感じるね。
リー: 1年も経ってないのにね。
—レコーディングはいつだったのですか?
フランク: 今年の1月だよ。
リー: ああ、俺たちのアルバムはまだとっても新鮮なんだ。
—スティーヴンはレーベルの紹介で?
サム: 違うんだ、スティーヴンが俺たちの曲をラジオで聴いたんだよ。
リー: それで彼から俺たちに連絡をしてくれた。とても光栄だったよ。
フランク: その時点で、俺たちの1番好きなプロデューサーだったしね。そんな彼と一緒に仕事ができるって、すごくエキサイティングだった。そこに彼がいること自体がね。
サム: 今では友だちだよな。
ジョシュ: 俺たちのライヴでも一緒に演奏したんだよ。
フランク: 一緒に曲を演奏したんだ。
—SUMMER SONICではなく?
リー: 日本には来なかったよ(笑)レディング・フェスのときに酔った勢いで電話をして、「スティーヴン、俺たちと一緒にライヴに出よう」って言ったんだ。
フランク: そしたら「オッケー、明日ね」ってね(笑)
リー: 日本では無理だね。「ああ、12時間のフライトで行くよ」って話だもんな。
サム: スティーヴンは楽屋で俺たちの曲を覚えたんだよ。
—スティーヴンとの仕事で学んだことは?
リー: シンプルであることの大切さ。
サム: 間違いない。
リー: メッセージを伝えるために、曲にいろんなものを詰め込む必要はないということ。曲のバックボーンがしっかりしていて、アコースティック・ギターで弾いたときに良ければ、どのように演奏しても大丈夫だということ。余計なものを排除するのがスティーヴン流なんだ。

—レコーディングは楽しかったですか?
サム: すごく楽しかったよ。
フランク: スティーヴンは俺たちに一生懸命がんばるよう励ましてくれた。俺たちもちゃんとしていたよ。でもすごく楽しかった。
リー: それって俺たちらしくないよね。
フランク: 全然。普段は好き放題だからね。
リー: おかしな状況だったよね。俺たちが2週間も落ち着いてレコーディングするなんて。
フランク: 俺たちはケンカもしないしね。ボクシングの試合になったら、お互いボコボコにするだろうけど(笑)
—リード・シングルの「Darling Buds Of May」はメロディが非常に強力でキャッチーですね。
リー: 俺たちはできる限りキャッチーな曲を書こうとしたんだ。
ジョシュ: 伝染性のある曲をね。君の感想を聴く限り、明らかにうまくいったようだね(笑)
—間違いないです(笑)
リー: 第一印象でそう思ってもらえるのは嬉しいね。
フランク: 俺たちは曲を聴く人にそれぞれのストーリーを作り出してほしいと思っているんだ。曲を通して旅をしてほしい。俺たちの方からストーリーを書き出すようなことはしたくないんだ。あの曲はとにかくメロディをキャッチーにしたかった。でもアルバムには、もっと深い内容の曲や、自分たちの経験に基づいた曲も収録されているよ。
—収録曲の中でお気に入りは?
リー: 俺は「Still Here」かな。
ジョシュ: 「Otherside」だな。
サム: 俺も間違いなく「Otherside」。
フランク: それぞれの楽曲が一人歩きし始めたよね。俺も今は「Otherside」が気に入っている。「Shoot Like Lightning」(日本盤ボーナス・トラック)も良いよね。
ジョシュ: 「Electric Daydream」を演奏するのも楽しみだな。しばらく演奏していないから。
フランク: ああ、久しぶりに日本で演奏するんだ。
—今回の来日では東京と大阪でライヴを行うそうですが、どのようなステージにしたいですか?
サム: 花火とか(笑)
リー: 今までで1番長いライヴになるんだ。年内最後の2公演だから、大騒ぎしたいよ。今年は14ヶ国で160公演を行った。それってかなりの数だから、今回の来日公演では大騒ぎして、シャンパンをたくさん飲んで、大いに楽しみたいと思っているよ。
—それはすごいですね。ほとんど家に帰れていないのでは?
リー: ノー(笑)
サム: ほとんど帰ってないよね。
ジョシュ: 去年の9月以来、家でゆっくり過ごすのは今年のクリスマスが初めてだよ。
—今年は夏にもSUMMER SONICで来日してくださいましたが、日本でのライヴはいかがでしたか?
ジョシュ: 最高!
サム: SUMMER SONICは超楽しかった。
フランク: 死ぬほど暑かったけど!
リー: サマソニも最高だったし、そのあと単独公演を2回やったんだけど、それもものすごく楽しかった。一体どうなることか全く想像できなかったんだけど(笑)
サム: 初来日は間違いなく2011年のハイライトだよ。
リー: 日本に来ること、特に日本でライヴをすることは、ガキの頃からの夢だったからね。日本は音楽を重視する国だから。最高だよ。日本の人は礼儀正しいし、俺たちの音楽を気に入ってくれているし。
—日本ではUKロックの人気は高いですよね。最近はロック・バンドが少ないようですが。
リー: そうなんだよ、俺たちは絶滅の危機に瀕した部類なんだ。でも心配しないで、俺たちが維持していくから。
—初来日で最も驚いたことは?
リー: 暑さには驚いたよね。
サム: ベタベタするし。
ジョシュ: サマソニではサングラスしていたんだけど、汗でずり落ちちゃって大変だったよ。
リー: サマソニのライヴ映像を観てもらえばわかるけど、俺たちは史上最高に暑がっている人間だと思うよ。
フランク: ああいう状況には慣れていないから、かなり大変だったよね。
リー: ていうか、日本の全てがサプライズだったかも。初めてだったし、文化的にも距離的にも、自分たちの国からはすごく遠い場所だから。
—遊ぶ時間はありましたか?
全員: うん!
リー: すごく楽しかった。
フランク: 東京はとてもエキサイティングな街だよね。光に溢れていて、物がたくさんあって。
リー: ほとんどの時間を渋谷で過ごしたんだ。今夜も街へ繰り出して大騒ぎする予定だよ。
サム: 渋谷にある、5人くらいしか入れない小さいバーへ行くんだ。
リー: ベジタリアンだから、日本での食べ物は難しいんだけどね。
フランク: 俺は寿司も大好き。なんでも飛び込んで行くよ。
ジョシュ: フランクは昨日の夜、枝豆をボールに25杯くらい食べていたよね(笑)
—デビュー・アルバムが大成功しましたが、セカンド・アルバムのアイデアは考えていますか?
リー: すでにレコーディングしているよ。常に自分たちにとって新鮮で最新のものを作っていたいんだ。まだリリースして3ヶ月しか経ってないから、デビュー・アルバムも十分に新鮮だけどね(笑)
フランク: でもいろいろ計画しているよ。
リー: 年内はあまり情報をばらしたくないけど、大作を期待していてよ。
—セカンド・アルバムへのプレッシャーは感じますか?
フランク: 全く。どちらかというと真逆だよ。
リー: 自分たちのための音楽作りを続けて、楽しんで良い曲を書くことができれば、プレッシャーは感じないものだよ。
—バンドとして、ビバ・ブラザーはどのように成長していきたいですか?ゴールは?
リー: アルバムごとに新鮮で最新の音楽を作ること。
サム: アルバムをリリースし続けること。
ジョシュ: 自分たち自身に挑戦することが大きなゴールかもね。
Photos: Kenta Terunuma
Interview + Text: Nao Machida

ビバ・ブラザー(Viva Brother)
イギリス・ロンドンの西にあるスラウという町で結成されたロック・バンド。メンバーはギター&ヴォーカル担当のリー・ニューウェル、ギター担当のサム・ジャクソン、ベース担当のジョシュ・ウォード、そしてドラムス担当のフランク・コルッチの4人。今年8月にデビュー・アルバム『Famous First Words』をリリース。
日本版オフィシャルサイト>>
ストリート・カルチャーのアイコン、トミー・ゲレロ独占インタビュー
2011-12-16
サンフランシスコ出身の伝説的スケーターで、ウェスト・コーストから世界のカルチャーやアートに影響を与え続けるアーティストのトミー・ゲレロが、11月にジャパン・ツアーを開催した。全国5都市を訪問したトミーは、ソロ・ライヴはもちろん、同じくスケーターであるレイ・バービー、マット・ロドリゲス、チャック・トリースと組んだブラックトップ・プロジェクトとしてのパフォーマンスも披露。来日を心待ちにしていた日本のファンのために、最高に楽しい夜を提供してくれた。
ここで紹介するのは、サンフランシスコに戻ったトミーから届いたMTV News宛のメール・インタビュー。
今回のツアーの話はもちろん、制作中のチャリティ・アルバムの詳細まで、たっぷりと語ってもらった。

11月18日に開催された東京・渋谷のSOUND MUSEUM VISION公演にて。
—3月の震災後、公演をキャンセルするアーティストも多い中で来日してくださって、日本のファンはとても喜んでいます。今回の来日に迷いはありましたか?
トミー・ゲレロ(以下、TG): もちろん…息子がいるから心配だし、自分自身のこともね。でも、自分に仲間意識とサポートを示してくれる国だから、同じようにお返しする必要があると感じたんだ。
—前回の単独公演は、インストのライヴなのにパンク・ロックさながらの大盛況でしたね。今回のツアーはいかがでしたか?
TG: ツアーはいつもどおり最高だった!今回はそれぞれのバンドでベースとギターを演奏したから、いつもよりも少しだけ負担が大きかったんだ。手がちょっと痛いけど、完全にやった甲斐があったよ!
—ブラックトップ・プロジェクトについてお聞かせください。なぜ今回は彼らと一緒に来日しようと思ったのですか?
TG: 奇跡的にみんなで一緒に日本に行くことが出来たんだ。俺たちはさまざまなプロジェクトや日々の生活で超忙しいから、全員のスケジュールが合うことは滅多にないんだよ。それに日本に何か新しい新鮮なものを届ける必要があったから。
—ライヴの一番の魅力は何ですか?
TG: オーディエンスから感じられるエナジーと愛…パワフルなんだ!!
—日本でのライヴとアメリカでのライヴに違いを感じますか?
TG: アメリカでは演奏している前で、しゃべっている人が多い。あれは控え目に言ってもウザいよ。日本では常に音楽に対する完全な敬意が感じられる。俺はそれこそがあるべき姿だと思うんだ。
—来日するたびに行く場所や食べるものはありますか?
TG: 名古屋の味噌煮込みうどんは史上最強だ!アメリカのうどんは食べようとも思わないよ…食べるだけの価値がないんだ。それから渋谷のJBS。何千枚ものアナログ盤があるバーなんだ!オーナーの小林さんは東京で一番良い音楽をかけてくれるよ。
—日本でスケートすることはありますか?東京のストリートはけっこうトリッキーですよね。
TG: ああ、俺とripでクルーズしたよ。渋谷のスケートパークでも滑った。ものすごく楽しかった!!
—3月11日の東日本大震災は、被災地の方々はもちろん、日本に住む誰にとっても心の痛む出来事でした。日本に熱狂的なファンベースをお持ちだと思うのですが、最初に震災について知ったとき、どのように思われましたか?
TG: 自分が目にしている光景が信じられなかった。津波の映像を見て気分が悪くなったよ…俺たちは実際に体験していないから、とても非現実的だった。恐ろしい映画のように思えた。
—現在、日本のためのチャリティ・コンピレーション・アルバムを企画しているとお聞きしたのですが、なぜ今回チャリティ・アルバムを発表しようと考えたのですか?
TG: うん、今回の来日にあわせて発表したいと考えていたんだけど、ちょっとした調整が必要でね。もうすぐリリースできるはずだよ!規模の大きさは関係なく、何かしら行動する必要があると感じたんだ。世界中の誰もが同じように感じたんじゃないかな。地元サンフランシスコでもチャリティ・ライヴを開催して、1万ドルほどの義援金が集まったよ。

—もし決まっていたら、アルバムのタイトルとそこに込めた想いを教えてください。
TG: タイトルは『We Are You Are Us』。意味は読んで字のごとくだよね。
—ご自身では今作にどの楽曲を収録されるのですか?
TG: 「Fine the Line」という曲だよ。
—インストゥルメンタルの楽曲を通じて想いを伝える上で、どのようなことにこだわりを持っていますか?
TG: 言葉は一言も言わなくても、タイトルだけで多くを語ることができる。それが俺にとっての意思の伝え方なんだ。
—曲のタイトルには、どのようなところからインスピレーションを受けていますか?
TG: あらゆるところから!
—アルバムの参加ミュージシャンを教えてください。
TG: マイク・ワット、マットソン2、ショーン・リー、ジェフ・パーカー、ブランデット、ビン・ジ・リン、フレド・オーティズ、オーブ、マックラッド、トニー・“Arg”・ゲレロ、レイ・バービー、ニーノ・モスケラ、マニー・マーク、ダスト・ギャラクシー、ジェイソン・リトル、ジェームズ・ラヴェル。
—彼らが参加することになった経緯は?
TG: 友人や音楽を通じて知り合った仲間に連絡したんだ。もちろん、このプロジェクトを支援してくれて参加したいという人が殺到したよ。でも、個人的に知っているミュージシャンに限定した。その方がやりやすいからね。
—アルバムのアートワークのアイデアは決まっていますか?
TG: 倉石一樹氏が制作中だよ。コラボレーション精神に基づいたプロジェクトにしたかったんだ。彼は俺よりもずっと優秀なデザイナーだしね!
—3.11のような大きな出来事を経験すると、以前とは同じように物事が感じられなくなってしまったりします。個人的な経験ですが、震災の後、リリックがある音楽を楽しむことができない時期があり、トミーさんの音楽をよく聴いていました。ご自身の楽曲の中で、特にポジティヴなメッセージを込めたものはありますか?
TG: 必ずしも特にというわけではないけど、「40 Summers」にはものすごくポジティヴなフィーリングがあるよね。あの曲を聴くと子どものように飛び跳ねたくなるんだ!
—まだまだ復興まで長い道のりを前にしている日本ですが、エナジーをもらいたい時に聴く曲や、元気の出るミュージックビデオがあれば教えてください。
TG: バッド・ブレインズの「Sailin’ On」と、マイケル・ジャクソンのアルバム『Off the Wall』。
—今後の予定は?
TG: いっぱいあるよ!今は新作を制作中で、2012年8月にリリースできるはず。それから、ビン・ジ・リンとのコラボも同時期に出す予定。もし全てが計画通りに進めばね。
—日本でMTVを観ているキッズにメッセージをお願いします。
TG: たとえ何回失敗しても、立ち上がってもう一度トライするんだ!

Photos: Masanori Naruse
Interview + Text: Nao Machida
トミー・ゲレロ オフィシャルサイト(英語)>>
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ここで紹介するのは、サンフランシスコに戻ったトミーから届いたMTV News宛のメール・インタビュー。
今回のツアーの話はもちろん、制作中のチャリティ・アルバムの詳細まで、たっぷりと語ってもらった。

11月18日に開催された東京・渋谷のSOUND MUSEUM VISION公演にて。
—3月の震災後、公演をキャンセルするアーティストも多い中で来日してくださって、日本のファンはとても喜んでいます。今回の来日に迷いはありましたか?
トミー・ゲレロ(以下、TG): もちろん…息子がいるから心配だし、自分自身のこともね。でも、自分に仲間意識とサポートを示してくれる国だから、同じようにお返しする必要があると感じたんだ。
—前回の単独公演は、インストのライヴなのにパンク・ロックさながらの大盛況でしたね。今回のツアーはいかがでしたか?
TG: ツアーはいつもどおり最高だった!今回はそれぞれのバンドでベースとギターを演奏したから、いつもよりも少しだけ負担が大きかったんだ。手がちょっと痛いけど、完全にやった甲斐があったよ!
—ブラックトップ・プロジェクトについてお聞かせください。なぜ今回は彼らと一緒に来日しようと思ったのですか?
TG: 奇跡的にみんなで一緒に日本に行くことが出来たんだ。俺たちはさまざまなプロジェクトや日々の生活で超忙しいから、全員のスケジュールが合うことは滅多にないんだよ。それに日本に何か新しい新鮮なものを届ける必要があったから。
—ライヴの一番の魅力は何ですか?
TG: オーディエンスから感じられるエナジーと愛…パワフルなんだ!!
—日本でのライヴとアメリカでのライヴに違いを感じますか?
TG: アメリカでは演奏している前で、しゃべっている人が多い。あれは控え目に言ってもウザいよ。日本では常に音楽に対する完全な敬意が感じられる。俺はそれこそがあるべき姿だと思うんだ。
—来日するたびに行く場所や食べるものはありますか?
TG: 名古屋の味噌煮込みうどんは史上最強だ!アメリカのうどんは食べようとも思わないよ…食べるだけの価値がないんだ。それから渋谷のJBS。何千枚ものアナログ盤があるバーなんだ!オーナーの小林さんは東京で一番良い音楽をかけてくれるよ。
—日本でスケートすることはありますか?東京のストリートはけっこうトリッキーですよね。
TG: ああ、俺とripでクルーズしたよ。渋谷のスケートパークでも滑った。ものすごく楽しかった!!
—3月11日の東日本大震災は、被災地の方々はもちろん、日本に住む誰にとっても心の痛む出来事でした。日本に熱狂的なファンベースをお持ちだと思うのですが、最初に震災について知ったとき、どのように思われましたか?
TG: 自分が目にしている光景が信じられなかった。津波の映像を見て気分が悪くなったよ…俺たちは実際に体験していないから、とても非現実的だった。恐ろしい映画のように思えた。
—現在、日本のためのチャリティ・コンピレーション・アルバムを企画しているとお聞きしたのですが、なぜ今回チャリティ・アルバムを発表しようと考えたのですか?
TG: うん、今回の来日にあわせて発表したいと考えていたんだけど、ちょっとした調整が必要でね。もうすぐリリースできるはずだよ!規模の大きさは関係なく、何かしら行動する必要があると感じたんだ。世界中の誰もが同じように感じたんじゃないかな。地元サンフランシスコでもチャリティ・ライヴを開催して、1万ドルほどの義援金が集まったよ。

—もし決まっていたら、アルバムのタイトルとそこに込めた想いを教えてください。
TG: タイトルは『We Are You Are Us』。意味は読んで字のごとくだよね。
—ご自身では今作にどの楽曲を収録されるのですか?
TG: 「Fine the Line」という曲だよ。
—インストゥルメンタルの楽曲を通じて想いを伝える上で、どのようなことにこだわりを持っていますか?
TG: 言葉は一言も言わなくても、タイトルだけで多くを語ることができる。それが俺にとっての意思の伝え方なんだ。
—曲のタイトルには、どのようなところからインスピレーションを受けていますか?
TG: あらゆるところから!
—アルバムの参加ミュージシャンを教えてください。
TG: マイク・ワット、マットソン2、ショーン・リー、ジェフ・パーカー、ブランデット、ビン・ジ・リン、フレド・オーティズ、オーブ、マックラッド、トニー・“Arg”・ゲレロ、レイ・バービー、ニーノ・モスケラ、マニー・マーク、ダスト・ギャラクシー、ジェイソン・リトル、ジェームズ・ラヴェル。
—彼らが参加することになった経緯は?
TG: 友人や音楽を通じて知り合った仲間に連絡したんだ。もちろん、このプロジェクトを支援してくれて参加したいという人が殺到したよ。でも、個人的に知っているミュージシャンに限定した。その方がやりやすいからね。
—アルバムのアートワークのアイデアは決まっていますか?
TG: 倉石一樹氏が制作中だよ。コラボレーション精神に基づいたプロジェクトにしたかったんだ。彼は俺よりもずっと優秀なデザイナーだしね!
—3.11のような大きな出来事を経験すると、以前とは同じように物事が感じられなくなってしまったりします。個人的な経験ですが、震災の後、リリックがある音楽を楽しむことができない時期があり、トミーさんの音楽をよく聴いていました。ご自身の楽曲の中で、特にポジティヴなメッセージを込めたものはありますか?
TG: 必ずしも特にというわけではないけど、「40 Summers」にはものすごくポジティヴなフィーリングがあるよね。あの曲を聴くと子どものように飛び跳ねたくなるんだ!
—まだまだ復興まで長い道のりを前にしている日本ですが、エナジーをもらいたい時に聴く曲や、元気の出るミュージックビデオがあれば教えてください。
TG: バッド・ブレインズの「Sailin’ On」と、マイケル・ジャクソンのアルバム『Off the Wall』。
—今後の予定は?
TG: いっぱいあるよ!今は新作を制作中で、2012年8月にリリースできるはず。それから、ビン・ジ・リンとのコラボも同時期に出す予定。もし全てが計画通りに進めばね。
—日本でMTVを観ているキッズにメッセージをお願いします。
TG: たとえ何回失敗しても、立ち上がってもう一度トライするんだ!

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エミー・ザ・グレイト&ティム・ウィーラーが贈る『This Is Christmas』
2011-12-12
もうすぐクリスマス。毎年多くのアーティストがクリスマス・アルバムをリリースする中、今年はとっておきの1枚が登場した。UKのアンチフォーク・シーンを代表するシンガー・ソングライター、エミー・ザ・グレイトと、北アイルランドを代表するロックバンド、アッシュのティム・ウィーラーによるコラボレーション『This Is Christmas』だ。かねてからライヴでの共演などが話題になっていた2人は、私生活でも交際中。このアルバムは、昨年のクリスマスに大雪に見舞われた2人が、フライトに6度も乗り遅れ、雪だるまを作るのにも退屈したときに作り始めた作品なのだとか。
そして完成したのは、2人のスイートなケミストリーがたっぷりと詰め込まれた極上のクリスマス・アルバム。今年だけではなく、毎年クリスマスが来るたびに聴きたくなりそうなハートウォーミングな1枚は、まさに2人からの幸せのおすそ分けだ。ここではエミーとティムが教えてくれた、アルバム制作秘話を大公開!

—クリスマス・アルバム『This Is Christmas』の完成おめでとうございます。ついにリリースした今のお気持ちは?
エミー・ザ・グレイト(以下、エミー): ワクワクしているしハッピーよ!でもそれって、もしかしたらアルバムのせいではなく、クリスマスだからかな? どうなんだろう…
—そもそも、どうしてクリスマス・アルバムを制作することになったのですか?
ティム・ウィーラー(以下、ティム): ずっと前から2人で一緒に曲を書きたいと思っていたんだ。それで大雪で身動きが取れなくなったときに、ちょうどクリスマスだったからクリスマス・ソングを書き始めた。そのときに書いた曲がすごく良くできて、アルバムを作ろうということになったんだよ。普段とは全然違うことをして、純粋に楽しむのに良いチャンスだった。
—大雪の中で制作をスタートした今作は、8月にハリケーン「アイリーン」がニューヨークを襲った時期に完成したとお聞きしました。クリスマスではない時期にクリスマス・ソングを書くのは難しくなかったのですか?
エミー: おかしなことに、クリスマス気分に浸るのは簡単だったの。最初はスタジオを飾り付けしないとダメかなって思っていたんだけど、曲を歌うだけで十分に良いヴァイブが感じられたわ。
—レコーディングはいかがでしたか?
ティム: 5月と8月にレコーディングをしたんだけど、曲を書いているだけで楽にクリスマス気分を感じられたよ。去年のクリスマスに書いた曲が4曲あって、残りはスタジオで書いた。曲を書いたら、すぐにレコーディングを始めて、全ては非常に速いペースで進んだよ。エマがレコーディングのためにニューヨークに滞在できる時間が限られていたからね。もしハリケーン「アイリーン」がニューヨークを襲わなかったら、全てを完成させることはできなかったかも。そのおかげでエマが予定よりも数日長くニューヨークに滞在できたのは、不幸中の幸いだった。おかげで全てを成し遂げられたよ。ストリングスは編曲家のアイアン・エシュケリの監修の下、ロンドンでレコーディングされたんだ。僕はアルバムの中で、そりの鈴をたくさん演奏しているよ。クオリティの高いそりの鈴を買ったんだけど、ものすごく重くてね。数分でも演奏していると、腕が本当に痛くなるんだ!
—アルバムのストリングスが素晴らしかったです。完成した音を聴いて、どう思いましたか?
エミー: 私もすごく気に入ったわ!アイラン・エシュケリは私たちの友人なの。彼が楽譜に落としてくれたのだけど、『スターダスト』だとか、たくさんの映画音楽を手掛けた経歴を持つ作曲家なのよ。ティムは最近、彼と一緒に映画の音楽を手掛けたの。
—「Marshmallow World」をカヴァーしたのはなぜですか?あの曲にまつわる思い出は?
ティム: フィル・スペクターのクリスマス・アルバム(『A Christmas Gift for You from Phil Spector』)から1曲カヴァーしようということになって、あの曲を選んだんだ。あのアルバムに収録された曲の中でも最高の1曲だと思うし、他の多くのクリスマス・ソングほど有名ではないけれど、聴いた途端にクリスマスの曲だとわかるから良いよね。「Marshmallow World」(マシュマロの世界)というタイトルのイメージも幻想的だし。
—「Home for the Holidays」は、聴く人が自分の地元を思い出しそうな曲ですね。ご自分の経験に基づいて書かれたのですか?
エミー: あの曲のアイデアは懐かしい場所から得たものだから、ある意味、そう言えるかもね。私は毎年クリスマス・イヴにサセックスにある地元のパブに行って、昔の学校の友だちに会うの。毎年どこかで、かつてお互いに対して抱いていた懐かしい気持ちを感じる人たちがいるって想像するのは、簡単なことだったわ。
—同曲のミュージックビデオについてお聞かせください。撮影は楽しかったですか?
ティム: あのビデオはロンドンのパブで撮影したんだ。10月に撮影したんだけど、店に着いたらパブの1階はハロウィーンのデコレーションで飾られていた。撮影現場となった2階に上がったら、そこはクリスマスのデコレーションだったよ。ビデオは自分たちでアイデアを出したわけではなく、監督の案が気に入ったから、彼に任せたんだ。赤の他人がそこら中でキスしている光景は可笑しかったよ。中には良いケミストリーが生じていた人たちもいたようだから、ビデオに登場したカップルが来年にでも結婚したりしても驚かないな。
—『This Is Christmas』の中で特にお気に入りの曲はありますか?
エミー: 「Sleigh Me」か「Jesus the Reindeer」かな。2人で書いた最初の曲で、一緒に書いていたときのことを思い出すから。

—恋人同士でアルバムを制作する上で、良い点と悪い点は?
エミー: ほとんど良いことばかりよ。制作中はケンカもしなかったし。ティムはニューヨーク、私はロンドンに住んでいるから、私たちはたまにしか会えないの。だから、一緒に過ごせるときは最高の時間にするようにしているわ。
—「See You Next Year」の最後に、ティムが誰かと話している声が収録されていますね?
ティム: あれは父と僕の演奏を録音したものなんだ。僕はギター、父はピアノを弾いていた。父は今年の初めに亡くなったんだけど、一緒にクリスマス・ソングを演奏して録音していたことを思い出してね。だから父へのトリビュートとして、アルバムの最後にこっそりと収録したかったんだ。自分の演奏がレコードに収録されたと知ったら、きっとすごく喜んだだろうな。父は僕のことをとても誇りに思っていてくれて、音楽が大好きな人だった。とてもスイートなことに、母親が僕らに「クリスマス・アルバムを作るべきだ」って提案している声も入っている。そして今、こうやってクリスマス・アルバムについて話しているなんてね。
—アルバムのアートワークは気に入っていますか? そのまま今年のクリスマス・カードにできそうですね!
エミー: 実際にクリスマス・カードを作ったのよ!うん、アートワークはすごく気に入っているわ。あの写真を撮影してくれたカメラマンについては、彼のサイト(www.twoshortdays.com)でチェックしてね。
—今年はお二人のほかにも、ジャスティン・ビーバーやマイケル・ブーブレ、シー&ヒムなどがクリスマス・アルバムをリリースしています。これを読んでいる日本の音楽ファンに、『This Is Christmas』のおすすめポイントを教えてください。
ティム: 『This Is Christmas』は9曲の書き下ろし楽曲を含む、クリスマス音楽に対する僕ら独自の見解だよ。みんなが求めているような心地良いヴァイブスが盛り込まれているのはもちろん、「Jesus The Reindeer」や「Zombie Christmas」のような型破りな楽曲や、「Snowflakes」や「Sleigh Me」のようなスイートな歌も入っていて、完全にフレッシュな作品なんだ。僕らの声は本当に良く合うし、絶対に聴き逃してはならないコラボレーションだよ。
—『This Is Christmas』を引っさげて、ロンドンでライヴを行うそうですね。どのようなステージを予定しているのですか?
ティム: 今作は壮大なサウンドのレコードだから、ライヴもかなり大きなバンド編成になりそうだよ。アルバムからの全曲と、超有名なクリスマス・ソングを数曲披露する予定。
—過去にも多くのアーティストがクリスマス・アルバムを発表していますが、お気に入りの作品はありますか?
エミー: フィル・スペクターのクリスマス・アルバムと、ビーチ・ボーイズの作品と、エルヴィスのクリスマス・アルバムが好き。
—今年のクリスマスに欲しいものは?
ティム: 僕は常に、自分をインスパイアしてくれるような新しい音楽用の機材を探しているんだ。ヴィンテージのもので、いくつか欲しいのがあるんだけど、自分で買うしかないくらい高いから教えられないよ。
—最も心に残っているクリスマスの思い出は?
エミー: 家族と過ごしたクリスマスは、どれも良い思い出よ。去年は大雪のせいで両親と過ごせなかったけど、一緒に過ごせなかった初めてのクリスマスだったから、かえって忘れられないものになったわ。両親は私たちとスカイプしようとしてくれたんだけど、使い方がわからなかったの。かわいかったな。
—今後の予定は?
ティム: 来年早々にも新曲を書き始める予定。そこから何につながるか楽しみだよ。
—3月11日に大震災が起き、今年は日本人にとって忘れられない年となりました。ようやくクリスマスを前にした日本のファンにとって、今作は最高のプレゼントになりそうです。これを読んでいる日本のファンにメッセージをお願いします。
ティム: 日本の友だちのみんな、こんにちは。今年はすごく大変な年だったと思うけれど、日本のみんなが震災からの復興のために見せた強さや回復力に感動しているよ。みんなにたくさんのクリスマス・ラブを送ります。幸せな2012年になりますように。
エミー: いまティムが言った以上に良いメッセージは言えないわ!日本のみんなが大好きよ。皆さんはインスピレーションとなり、尊厳や強さのお手本となってくれた。今年は来日することができて、とても幸運に感じたわ。皆さんが今後も復興活動を続けて、元の生活を取り戻すことを願っています。私たちは新年を前に、皆さんのこと、そして家族や友人、生活を失った人々のことを想っています。
Interview + Text: Nao Machida

『This Is Christmas』
01. This Is Christmas Intro
02. Marshmallow World
03. Snowflakes
04. Christmas Moon
05. Christmas Day (I Wish I Was Surfing)
06. (Don’t Call Me) Mrs Christmas
07. Home For The Holidays
08. Zombie Christmas
09. Sleigh Me
10. Jesus The Reindeer
11. See You Next Year
12. Burn Baby Burn (Acoustic) *
13. Island In The Sun (Acoustic) *
14. Modern Girl (Acoustic) *
15. Where is My Mind ? (Acoustic) *
16. One Person Playing Two Roles*
17. What Ever Happened ? (Acoustic) *
18. Tracers (Acoustic) *
*日本盤のみのボーナス・トラック
エミー・ザ・グレイト&ティム・ウィーラー日本公式サイト>>
そして完成したのは、2人のスイートなケミストリーがたっぷりと詰め込まれた極上のクリスマス・アルバム。今年だけではなく、毎年クリスマスが来るたびに聴きたくなりそうなハートウォーミングな1枚は、まさに2人からの幸せのおすそ分けだ。ここではエミーとティムが教えてくれた、アルバム制作秘話を大公開!

—クリスマス・アルバム『This Is Christmas』の完成おめでとうございます。ついにリリースした今のお気持ちは?
エミー・ザ・グレイト(以下、エミー): ワクワクしているしハッピーよ!でもそれって、もしかしたらアルバムのせいではなく、クリスマスだからかな? どうなんだろう…
—そもそも、どうしてクリスマス・アルバムを制作することになったのですか?
ティム・ウィーラー(以下、ティム): ずっと前から2人で一緒に曲を書きたいと思っていたんだ。それで大雪で身動きが取れなくなったときに、ちょうどクリスマスだったからクリスマス・ソングを書き始めた。そのときに書いた曲がすごく良くできて、アルバムを作ろうということになったんだよ。普段とは全然違うことをして、純粋に楽しむのに良いチャンスだった。
—大雪の中で制作をスタートした今作は、8月にハリケーン「アイリーン」がニューヨークを襲った時期に完成したとお聞きしました。クリスマスではない時期にクリスマス・ソングを書くのは難しくなかったのですか?
エミー: おかしなことに、クリスマス気分に浸るのは簡単だったの。最初はスタジオを飾り付けしないとダメかなって思っていたんだけど、曲を歌うだけで十分に良いヴァイブが感じられたわ。
—レコーディングはいかがでしたか?
ティム: 5月と8月にレコーディングをしたんだけど、曲を書いているだけで楽にクリスマス気分を感じられたよ。去年のクリスマスに書いた曲が4曲あって、残りはスタジオで書いた。曲を書いたら、すぐにレコーディングを始めて、全ては非常に速いペースで進んだよ。エマがレコーディングのためにニューヨークに滞在できる時間が限られていたからね。もしハリケーン「アイリーン」がニューヨークを襲わなかったら、全てを完成させることはできなかったかも。そのおかげでエマが予定よりも数日長くニューヨークに滞在できたのは、不幸中の幸いだった。おかげで全てを成し遂げられたよ。ストリングスは編曲家のアイアン・エシュケリの監修の下、ロンドンでレコーディングされたんだ。僕はアルバムの中で、そりの鈴をたくさん演奏しているよ。クオリティの高いそりの鈴を買ったんだけど、ものすごく重くてね。数分でも演奏していると、腕が本当に痛くなるんだ!
—アルバムのストリングスが素晴らしかったです。完成した音を聴いて、どう思いましたか?
エミー: 私もすごく気に入ったわ!アイラン・エシュケリは私たちの友人なの。彼が楽譜に落としてくれたのだけど、『スターダスト』だとか、たくさんの映画音楽を手掛けた経歴を持つ作曲家なのよ。ティムは最近、彼と一緒に映画の音楽を手掛けたの。
—「Marshmallow World」をカヴァーしたのはなぜですか?あの曲にまつわる思い出は?
ティム: フィル・スペクターのクリスマス・アルバム(『A Christmas Gift for You from Phil Spector』)から1曲カヴァーしようということになって、あの曲を選んだんだ。あのアルバムに収録された曲の中でも最高の1曲だと思うし、他の多くのクリスマス・ソングほど有名ではないけれど、聴いた途端にクリスマスの曲だとわかるから良いよね。「Marshmallow World」(マシュマロの世界)というタイトルのイメージも幻想的だし。
—「Home for the Holidays」は、聴く人が自分の地元を思い出しそうな曲ですね。ご自分の経験に基づいて書かれたのですか?
エミー: あの曲のアイデアは懐かしい場所から得たものだから、ある意味、そう言えるかもね。私は毎年クリスマス・イヴにサセックスにある地元のパブに行って、昔の学校の友だちに会うの。毎年どこかで、かつてお互いに対して抱いていた懐かしい気持ちを感じる人たちがいるって想像するのは、簡単なことだったわ。
—同曲のミュージックビデオについてお聞かせください。撮影は楽しかったですか?
ティム: あのビデオはロンドンのパブで撮影したんだ。10月に撮影したんだけど、店に着いたらパブの1階はハロウィーンのデコレーションで飾られていた。撮影現場となった2階に上がったら、そこはクリスマスのデコレーションだったよ。ビデオは自分たちでアイデアを出したわけではなく、監督の案が気に入ったから、彼に任せたんだ。赤の他人がそこら中でキスしている光景は可笑しかったよ。中には良いケミストリーが生じていた人たちもいたようだから、ビデオに登場したカップルが来年にでも結婚したりしても驚かないな。
—『This Is Christmas』の中で特にお気に入りの曲はありますか?
エミー: 「Sleigh Me」か「Jesus the Reindeer」かな。2人で書いた最初の曲で、一緒に書いていたときのことを思い出すから。

—恋人同士でアルバムを制作する上で、良い点と悪い点は?
エミー: ほとんど良いことばかりよ。制作中はケンカもしなかったし。ティムはニューヨーク、私はロンドンに住んでいるから、私たちはたまにしか会えないの。だから、一緒に過ごせるときは最高の時間にするようにしているわ。
—「See You Next Year」の最後に、ティムが誰かと話している声が収録されていますね?
ティム: あれは父と僕の演奏を録音したものなんだ。僕はギター、父はピアノを弾いていた。父は今年の初めに亡くなったんだけど、一緒にクリスマス・ソングを演奏して録音していたことを思い出してね。だから父へのトリビュートとして、アルバムの最後にこっそりと収録したかったんだ。自分の演奏がレコードに収録されたと知ったら、きっとすごく喜んだだろうな。父は僕のことをとても誇りに思っていてくれて、音楽が大好きな人だった。とてもスイートなことに、母親が僕らに「クリスマス・アルバムを作るべきだ」って提案している声も入っている。そして今、こうやってクリスマス・アルバムについて話しているなんてね。
—アルバムのアートワークは気に入っていますか? そのまま今年のクリスマス・カードにできそうですね!
エミー: 実際にクリスマス・カードを作ったのよ!うん、アートワークはすごく気に入っているわ。あの写真を撮影してくれたカメラマンについては、彼のサイト(www.twoshortdays.com)でチェックしてね。
—今年はお二人のほかにも、ジャスティン・ビーバーやマイケル・ブーブレ、シー&ヒムなどがクリスマス・アルバムをリリースしています。これを読んでいる日本の音楽ファンに、『This Is Christmas』のおすすめポイントを教えてください。
ティム: 『This Is Christmas』は9曲の書き下ろし楽曲を含む、クリスマス音楽に対する僕ら独自の見解だよ。みんなが求めているような心地良いヴァイブスが盛り込まれているのはもちろん、「Jesus The Reindeer」や「Zombie Christmas」のような型破りな楽曲や、「Snowflakes」や「Sleigh Me」のようなスイートな歌も入っていて、完全にフレッシュな作品なんだ。僕らの声は本当に良く合うし、絶対に聴き逃してはならないコラボレーションだよ。
—『This Is Christmas』を引っさげて、ロンドンでライヴを行うそうですね。どのようなステージを予定しているのですか?
ティム: 今作は壮大なサウンドのレコードだから、ライヴもかなり大きなバンド編成になりそうだよ。アルバムからの全曲と、超有名なクリスマス・ソングを数曲披露する予定。
—過去にも多くのアーティストがクリスマス・アルバムを発表していますが、お気に入りの作品はありますか?
エミー: フィル・スペクターのクリスマス・アルバムと、ビーチ・ボーイズの作品と、エルヴィスのクリスマス・アルバムが好き。
—今年のクリスマスに欲しいものは?
ティム: 僕は常に、自分をインスパイアしてくれるような新しい音楽用の機材を探しているんだ。ヴィンテージのもので、いくつか欲しいのがあるんだけど、自分で買うしかないくらい高いから教えられないよ。
—最も心に残っているクリスマスの思い出は?
エミー: 家族と過ごしたクリスマスは、どれも良い思い出よ。去年は大雪のせいで両親と過ごせなかったけど、一緒に過ごせなかった初めてのクリスマスだったから、かえって忘れられないものになったわ。両親は私たちとスカイプしようとしてくれたんだけど、使い方がわからなかったの。かわいかったな。
—今後の予定は?
ティム: 来年早々にも新曲を書き始める予定。そこから何につながるか楽しみだよ。
—3月11日に大震災が起き、今年は日本人にとって忘れられない年となりました。ようやくクリスマスを前にした日本のファンにとって、今作は最高のプレゼントになりそうです。これを読んでいる日本のファンにメッセージをお願いします。
ティム: 日本の友だちのみんな、こんにちは。今年はすごく大変な年だったと思うけれど、日本のみんなが震災からの復興のために見せた強さや回復力に感動しているよ。みんなにたくさんのクリスマス・ラブを送ります。幸せな2012年になりますように。
エミー: いまティムが言った以上に良いメッセージは言えないわ!日本のみんなが大好きよ。皆さんはインスピレーションとなり、尊厳や強さのお手本となってくれた。今年は来日することができて、とても幸運に感じたわ。皆さんが今後も復興活動を続けて、元の生活を取り戻すことを願っています。私たちは新年を前に、皆さんのこと、そして家族や友人、生活を失った人々のことを想っています。
Interview + Text: Nao Machida

『This Is Christmas』
01. This Is Christmas Intro
02. Marshmallow World
03. Snowflakes
04. Christmas Moon
05. Christmas Day (I Wish I Was Surfing)
06. (Don’t Call Me) Mrs Christmas
07. Home For The Holidays
08. Zombie Christmas
09. Sleigh Me
10. Jesus The Reindeer
11. See You Next Year
12. Burn Baby Burn (Acoustic) *
13. Island In The Sun (Acoustic) *
14. Modern Girl (Acoustic) *
15. Where is My Mind ? (Acoustic) *
16. One Person Playing Two Roles*
17. What Ever Happened ? (Acoustic) *
18. Tracers (Acoustic) *
*日本盤のみのボーナス・トラック
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