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サマソニ出演決定!ザ・ホラーズが新作『Luminous』を語る

2014-05-14


UK出身のロック・バンド、ザ・ホラーズが待望のニュー・アルバム『Luminous』をリリースした。前作『Skying』は全英5位を記録し、リリース毎に成長を見せている彼らの3年ぶりの新作は、“輝く”を意味するタイトルどおり、光あふれるアップリフティングな1枚だ。MTV Newsは先日プロモーション来日したベースのリース・ウェブにインタビュー。8月には「SUMMER SONIC 2014」への出演が決定している。

—前回のインタビューは2012年2月でしたが、この2年間はいかがお過ごしでしたか?

とても忙しかったよ。2012年2月に来日した後、年末までツアーが続いたんだ。アルバム『Skying』を引っさげて、2年くらいツアーしていたんじゃないかな。それからツアーのほぼ直後に新作の制作をスタートしたんだ。

—今回は前作『Skying』から約3年ぶりの新作リリースとなりますね。

今はホッとしているよ。かなり長い道のりだったからね。3年と言うととても長く聞こえるけど、僕らは多忙でノンストップで仕事していた。移動も多かったし、ライブもたくさん行って…それにスタジオで新作の制作に多くの時間を費やしていた。最も大変だったレコードとは言わないけれど、今までで1番安堵のため息が出た作品なんじゃないかな。後半は途中でフェス・シーズンが入ったりして、3、4ヶ月レコーディングを中断しなくてはならなかったし、早く完成させたかった。ようやく完成できて僕らはハッピーだよ。エキサイティングな旅だった。

—『Skying』のツアーが2年続いたとのことですが、実際にニュー・アルバムについて考え出したのはいつ頃だったのですか?

僕らはツアー中に曲作りはしないんだ。スタジオに再集結してプレイし始める時が、アルバム制作の始まりだよ。大抵は全てまっさらな状態から、新鮮な気持ちで次のことを考えるようにしている。今回はツアーの後、2週間くらいしか休まなかったんだ。2012年末には一緒にプレイし始めていたんじゃなかったかな。

『Luminous』に収録された曲を書き始めたのは昨年の頭だね。春には2曲できて、その内の1曲が「First Day Of Spring」だった。その日がロンドンで初めて暖かかった日だったから。それに「I See You」は僕らのお気に入りで、あの曲によってその後の方向性が決まって、とても興奮したことを覚えている。

—ザ・ホラーズの曲作りのプロセスは?

どのように書き始めるかという点で、僕らの間にルールはないんだ。時にはただ一緒にプレイしたりもするけれど、今作ではまるでダンス・レコードを作るかのようなことも試みた。楽器を使ってはいたけれど、シークエンスから始めて、リズムセクションを構築して…といった感じでね。だからそこにルールはないんだよ。

リリックは曲次第なんだけど、時に音楽と同時にリリックができていくこともある。それは僕にとっては1番楽しいケースだ。今作では「I See You」や僕らのお気に入りの1つ「Change Your Mind」で、そういったことが起きた。リリックはファリス(Vo)が書いているよ。僕らに意見やアイデアを聞くこともあるけれど、基本的には全てファリスが書いているんだ。

—『Luminous』というタイトルがぴったりな、光あふれるアップリフティングなアルバムですが、何かインスピレーションがあったのですか?

僕らは人をやる気にさせ、気持ちを高めるような作品を作ることに興味があったんだ。楽曲がいかに人のスピリットを高めることができるのか、どのように人を踊らせることができるのか、というアイデアを探求したかった。僕らにとって最も大切なのは、聴いた人に何かを感じてもらうということ。それはバンドを始めた頃から大切にしていることだよ。今回はいかに音楽が人の気持ちを高めることができるのか、というアイデアに興味があって、それがインスピレーションとなった。

—聴いた人に何かを感じてもらうという点では、ザ・ホラーズの音楽は作品毎に異なる感情を引き出してくれるような気がします。

僕らは方向性について話すことはしないし、作品を通じて何を成し遂げたいかといった計画も立てない。ただ分かっているのは、自分たちが何を楽しんでいるかということ。長年を経て自分たちの強みが分かってきたし、好きな手法や楽しめるサウンドも分かっている。それは既に自分たちの一部となっていて、常に作品に含まれてくる。アイデアやフィーリングは演奏を通じて僕らに伝わってくるんだ。それを受け止められると、正しい方向に進んでいるのが分かって、そのアイデアをさらに探求しようと思える。

—『Luminous』というタイトルの由来は?

タイトルはいつも最後に決めている。アルバム制作にはものすごく労力を費やすから、それぞれの作品が最初から終わりまで旅のようなものなんだ。だから、タイトルが音楽をちゃんと表現していることが重要になってくる。本や絵のタイトルをつけるみたいな感じで、作品の中に生きているサウンドを表現できるタイトルが必要なんだ。

僕らはボードにリリックやコード進行のアイデアなんかを書くんだけど、ある日ファリスがそのボードに「Luminous」(光を出す、輝く)という言葉を書いたんだ。最初はタイトルにするつもりはなかったんだけど、自分たちの演奏している音楽から得られるフィーリングと合っていて、アルバムが完成する頃には最もよく表現しているように思えた。アルバムの音楽が光やエネルギーを発しているように感じたんだよ。それで良いタイトルだなと思った。

—今回は共同プロデューサーを迎えたそうですね。

共同プロデューサーというのが合っているのか分からないけれど、ミックスをしてもらったんだ。僕らは全ての曲作りとレコーディングを自分たちのスタジオで行って、その音源を友人のクレイグ・シルヴィーのところに持って行ったんだ。僕らが制作し、ラフミックスしたものを、彼のスタジオでミックスしてもらった。彼と仕事をするのは3作目なんだけど、ミックスを通して息を吹き込んでくれるんだ。僕らがアイデアを共有する唯一の存在だよ。でも作品の大半は、僕らのスタジオで作ったものだよ。

—サウンド面では、今作はこれまでよりもずっとエレクトロニックなサウンドが強いですね。

エレクトロニック楽器や音楽は、かねてから僕らにとってのインスピレーションだった。今回はこれまで以上に、そこにフォーカスしたんじゃないかな。結果、今までよりも踊れるサウンドになったんだ。ハウス・ミュージックや特に90年代初期のデトロイト・テクノ、ヨーロッパのエレクトロニック・サウンドなどにインスピレーションを受けたよ。人の気分を高めたり、多幸感を生み出すために、どうやって曲が作られているか、という部分にインスパイアされたように思う。ナイトクラブでDJがやろうとするようにね。全曲ではないけれど、バンドとしてそういったことを試したかったんだ。それは決して新しいアイデアではなく、プライマル・スクリームのようなバンドが試みていることだよね。僕らは自分たちの好きなジャンルやサウンドをミックスすることで表現したかったんだ。

—新しい機材は導入しましたか?

トムがモジュラーシンセサイザーを組み立てて、あれはかなりのインスピレーションになった。ときどきサウンドスケープだけあって、そこから曲を作っていったりもした。シークエンスから始めることもあったしね。

—アルバムから最初に「I See You」を公開した理由は?

曲は初期に書いたもので、僕らが最初にエキサイトできたものだったし、アルバムの方向性を示していると感じられたから。アルバムには全く違ったサウンドの楽曲もあるけど、あまりネタばれをしたくなかったし、あの曲はイントロダクションとして最高だと思った。僕らの音楽を知っている人たちにはある意味親しみのあるサウンドだし、今までと違ったサウンドは取っておきたかったんだ。

—ファンの反応はいかがでしたか?

僕らは普段、インターネットで何を言われているかはあまりチェックしないんだけど、唯一チェックするのが1曲目を公開した時なんだ。前回と今回はトムの家でラジオの生放送を一緒に聴いて、今回はツイッターやFacebookもチェックしたんだよ(笑)僕はツイッターやっていないんだけど、みんなの反応を見るのは面白かった。みんなに音楽を聴いてもらうまで、長い間待っていたわけだしね。

—「Falling Star」では、アデルやコールドプレイ、ポール・マッカートニーら数々のアーティストの作品を手掛けたポール・エプワースがプロデューサーとしてクレジットされていますね。

プロデューサーというのが正しいクレジットかは分からないけど、あの曲で僕らはいろんなボーカルのアイデアを試したんだ。でもどこか納得いかなかったんだよね。既に長時間を費やしていたから、誰かに新鮮な気持ちで聴いてほしかったんだ。それでファリスが2日間だけ、いろんなアイデアをポールと一緒に話し合ったんだよ。

5人で集中していると、時に息が詰まりそうな状況になることもある。そういう時は、その状況から1度取り出して、他の人と一緒にアイデアを話し合うことがベストなんだ。今回初めて試みたんだけど、良い選択だったと思う。それであのような曲が完成したわけだからね。

—アルバムの中で特にお気に入りの楽曲はありますか?

常に変化しているし、どの曲も好きなんだけど、現時点では「In and Out Of Sight」がお気に入りの1つだね。エレクトロニックやダンスの要素がヘヴィーだという点では、この曲が1番そうなんじゃないかな。まるでエイリアンのようなボーカルのハーモニーも気に入っているよ。どこか宇宙的なフィーリングのある曲だよね。僕に言わせれば、今作はアートワークも含め、どこか宇宙的でスペーシーなヴァイブが感じられる(笑)

—日本のファンも新曲をライブで聴くのが楽しみだと思いますが、今後来日する予定はありますか?

実はSUMMER SONICに出演するんだ。いつかツアーもしてみたいね。

—ザ・ホラーズは結成から既に10年くらい経っているんですよね?

うん、非現実的だけどね。トムは18歳になりたて だったんじゃないかな。でも今も気持ちは少しも変わらないよ。いろんなことが変わったけれどね。他のメンバーは僕よりも大人っぽいから、違った答えが返っ てくるかも(笑)でも僕自身は何も変わっていない。今こうしてここに座って、4枚目のアルバムについて話していることがとてもうれしいよ。

—最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

ハロー(笑)サマソニで会えるのを楽しみにしているよ。新曲を聴きに来てね!


Interview + Text: Nao Machida


ザ・ホラーズ:
2006年、デビュー前にも関わらず英「NME」誌の表紙を飾るなど超ド級の注目新人UKバンドとしてシーンに登場。09年発表の2作目『Primary Colours』が全英25位を獲得。「NME」誌1位他、国内外の年間ベストを総なめにした。11年の3作目『Skying』が全英5位を獲得し、「モジョ」誌2位を獲得。12年2月に開催した第1回「Hostess Club Weekender」でヘッドライナーを務めるなど人気バンドへと成長した。



『Luminous』
1. Chasing Shadows
2. First Day Of Spring
3. So Now You Know
4. In and Out Of Sight
5. Jealous Sun
6. Falling Star
7. I See You
8. Change Your Mind
9. Mine and Yours
10. Sleepwalk
11. Phone*
12. Nocturne*
*日本盤ボーナストラック

オフィシャルサイト>>
SUMMER SONIC 2014 オフィシャルサイト>>

15:00

アイスランドが生んだ奇跡の歌声、アウスゲイル来日インタビュー

2014-03-20
アイスランドの人口わずか40人ほどの町から誕生したシンガーソングライター、アウスゲイル。その美声が話題を呼び、本国では全人口の10パーセントが所有するほど大ヒットしたデビュー・アルバムの英語盤『In the Silence』が、年明けにここ日本でもリリースされた。

MTV Newsでは、2月に初来日を果たしたアウスゲイルにインタビュー。素顔はシャイな弱冠22歳の若き才能に、そのバックグラウンドや音楽性を語ってもらった。7月には「FUJI ROCK FESTIVAL '14」で再び来日することが決定している。



—今回が初来日だそうですが、初めての日本はいかがですか?

日本の全てがとても気に入ったよ。食べ物はおいしいし、人は優しいし。昨日は渋谷を歩いて、あの有名な交差点に行ってきた。こんなにいろんなことが起こっている街なのに、ニューヨークのような他の大都市と比べると、とてもリラックスできるし静かに感じる。それにすごく清潔だね。

—アイスランドのとても小さな町出身だそうですね。

アイスランド北西部にある小さな町、ロイガルバッキの出身なんだ。僕は100人も住んでいない小さな島で生まれたんだけど、両親が教師だったから、仕事の都合で引越しが多かった。最終的に9歳か10歳でロイガルバッキに引越して、そこが僕の故郷となった。

—ロイガルバッキはどんな場所ですか?

4、50人しか住んでいなくて、住民の多くは引退した老人なんだ。川が流れていて、夏は釣りで人気なんだよ。僕は釣りには興味がなくて、そこにかかっている橋から友だちと飛び込んでは釣り人の邪魔をしていたけどね(笑)町の反対側には丘や山があって、フィヨルドを眺めることができる。美しい町だよ。

—今はどこを拠点に活動しているのですか?

今はレイキャビクを拠点にしているよ。家族は今もロイガルバッキに住んでいて、車で2時間ほどだから、ときどき帰るんだ。レイキャビクには16歳の時に進学のために引越したんだけど、最初の2年間は毎週末ロイガルバッキに帰っていた。レイキャビクはうるさいし、車や人が多すぎて耐えられなかったんだ。

—レイキャビクは大都市なんですね。

いや、そうでもないんだ。最近になって、レイキャビクが小さい町だったということに気づいたよ(笑)ものすごくリラックスした町だと思う。でも当時の僕は小さな町出身だったから、レイキャビクでもトゥーマッチだったんだ。ロンドンやニューヨークといった大都市を経験したら、今ではレイキャビクでもリラックスすることができるけどね。

—ご両親もミュージシャンだったそうですね。音楽に囲まれて育ったのですか?

母はミュージシャンとして仕事をしていて、オルガン奏者なんだ。それに教師でもあって、歌やピアノを教えている。父はアイスランド語の先生で、詩や文章を書いていたんだけど、アコーディオンやピアノを趣味で弾いている。それに姉が1人いて、僕らは音楽学校に通っていたんだ。僕は6歳でクラシックギターを始めて、19歳まで弾いていた。ピアノやドラムは独学で覚えた。

—初めて買ったレコードを覚えていますか?

ニルヴァーナの『Nevermind』だよ。6歳の時に母が買ってくれた。母は合唱団を引き連れていろんな場所に行っていて、僕はニルヴァーナについて知ったから、買ってきてほしいと頼んだんだ。それから出張に行く度にCDを買ってきてくれるようになった。

— 6歳児にとって、ニルヴァーナはどんな風に聴こえましたか?

6歳のくせに、僕はものすごくはまってしまったんだ(笑)10歳くらいまでとてもはまっていたよ。子どもの頃はロックが大好きだった。9歳で初めて参加したバンドはロックだったんだ。でも自分以外、他の誰も楽器を弾けなかったから、全ての曲を自分で書くしかなかった。あとは他のみんなが何を弾くべきか妄想しただけで、僕らはバンドになりきっていただけだけどね。

— 9歳で曲作りを始めたなんてすごいですね。当時の曲の音源は残っていますか?

残っていないことを願うよ!1曲は「俺に近づくな」っていうリリックだったことを覚えている。グランジの影響が強い、暗い曲さ(笑)ギターをかき鳴らして叫んでいるような。あの頃の僕は毎日曲を書いていたんだ。

—今のあなたの作品を聴く限り、グランジの影響はあまり残っていないようですね(笑)今回のアルバム『In the Silence』を制作する上で影響を受けたアーティストはいますか?

今回のアルバムを制作する前に、初めてエレクトロニック・ミュージックにはまったんだ。子どもの頃は、音楽は楽器で演奏するべきで、コンピューターで作るべきではないと思っていたから、大嫌いだったんだよ。でもジェイムス・ブレイクを聴いて、初めてエレクトロニック・ミュージックに魅了された。彼をきっかけに、マウント・キンビーとか他のアーティストの作品も聴くようになって、制作中は大きな影響を受けたよ。

あとは以前から親しみのあったフォーク・ミュージックだね。アルバムの大半の曲はアコースティック・ギターで、フィンガーピッキング・スタイルで書いたんだ。ケリー・ジョー・フェルプスとかザ・トーレスト・マン・オン・アースといったギタリストには、クリエイティブな面で影響を受けた。他にもボン・イヴェールとかフリート・フォクシーズとか、好きなアーティストはたくさんいるよ。

—今作は当初はアイスランド語でリリースした作品だったそうですね。

曲は全く同じで、歌詞がアイスランド語だったんだ。ボーカルだけ英語に変えてレコーディングしなおしたんだよ。英語にするのは最初は変な感じで、慣れるのにしばらく時間がかかった。満足いくまでに何度か試して、結果にはとても満足しているよ。

—歌詞の内容は全く同じなのですか?

ほぼ忠実に訳してあるよ。アメリカ人のミュージシャン、ジョン・グラントが翻訳を手伝ってくれたんだ。英語にした時にナチュラルに聴こえるように、言い回しや言葉を変えたりはしているけれどね。

—今作における最大のインスピレーションは何だったと思いますか?

2、3年にわたって書かれた作品だから、何か1つということではないんだ。その間、僕も変わったし、それぞれの曲が全く違うからね。あまりに幅広いから、最初にレコーディングを終えて聴いた時は、アルバムという感じがしなかったくらいだよ。でもみんなの反応を聞いたりしているうちに、ようやく1つの作品と感じられるようになった。

—アイスランドでリリースされたデビュー・アルバムは、国民の10人に1人が持っているくらい大ヒットしたそうですね。

信じられないよね。普段は仲良い友だちと慣れた場所にしか行かないから実感がないんだ。でもダウンタウンに行くといろんな人から写真を撮ってと言われたりして、びっくりしちゃうよ。

—ここ日本でもシングル「King and Cross」がFMチャートで1位になるなど大人気ですが、世界中で大注目を集めていることについてはどう思われますか?

かなりクレイジーだよ(笑)特に日本でも人気が出たことには驚いている。アイスランドの小さな田舎町から出て来た人間にとって、これは理解するのが難しい状況だ。でも僕はあまり考えないようにしているよ。こんなに成功して、みんなに音楽を聴いてもらえて、とにかくハッピーなんだ。だけど、いつも地に足をつけておかなきゃって思っているよ。


Interview + Text: Nao Machida


アウスゲイル:
アイスランドの人口40人余りの集落、ロイガルバッキ出身のシンガーソングライター。2012年9月にリリースした自身のデビュー・アルバム 『Dyrdídauðathogn(ディールズ・イ・ドィーザソッグン)』が数々の記録を更新し、アイスランド史上最速で売れた国内アーティストによるデビュー・アルバムとなる。2013年にはアイスランド音楽賞主要2部門(「最優秀アルバム賞」、「新人賞」)を含む全4部門受賞したほか、ノルディック・ ミュージック・プライズ(北欧版英マーキュリー・プライズ)にノミネートされるなど、一躍国内音楽界のスター・シンガーソングライターとなり、今では21歳という若さにしてアイスランドの全人口の10人に1人が彼のアルバムを所有している売り上げを誇る。 2014年1月、英語バージョンのアルバム『In the Silence』をリリース。2月にはHostess Club Weekenderで初来日を果たした。



『In the Silence』
1. Higher
2. In the Silence
3. Summer Guest
4. King and Cross
5. Was There Nothing?
6. Torrent
7. Going Home
8. Head in the Snow
9. In Harmony
10. On That Day
11. Lupin Intrigue*
12. Soothe This Pain*
13. Going Home (Acoustic Version)*
14. Summer Guest (Acoustic Version)*
15. On That Day (Acoustic Version)*
*日本盤ボーナス・トラック

日本公式サイト>>
FUJI ROCK FESTIVAL '14>>

14:55

祝ソニックマニア出演決定!モグワイが語る最新アルバム『Rave Tapes』

2014-03-12
スコットランド・グラスゴーが誇るポストロック・バンド、モグワイが、約2年ぶり通算8作目となるスタジオ・アルバムを完成した。『Rave Tapes』と題された今作は、前作『Hardcore Will Never Die But You Will』に引き続きポール・サヴェージをプロデューサーに迎え、グラスゴーのホームスタジオで制作された後、ロンドンのアビー・ロード・スタジオにてマスタリングされた。

MTV Newsは先日開催されたライブ・イベント「Hostess Club Weekender」のバックステージにて、メンバーを代表してバリー・バーンズに話を聞いた。その轟音ライブで多くのファンを魅了するモグワイは、8月15日に千葉・幕張メッセにて開催される「ソニックマニア」への出演が決定している。



前作のリリースから3年が経過していますが、その間はどのように過ごされていたのですか?

フランスのテレビ番組のサウンドトラックを手掛けていたんだ。それに前作をリリースしてから2年はライブが続いたからね。だから、2年間はライブ活動をして、残りの1年はテレビ番組とニュー・アルバムのための音楽作りをしていた。

そもそも、なぜゾンビについての番組の音楽を手掛けようと?

なぜダメなの?(笑)僕らは全員、ああいうジャンルのフィルムが好きなんだ。あの作品に関しては典型的な昔ながらのゾンビではなく、アイディア自体が気味悪かった。彼らは気味悪い音楽を作ってほしいと依頼してきたんだよ。僕ら以上に気味悪い音楽を作れる人なんていないだろ(笑)

モグワイの作品のタイトルはいつもユニークで意味深な印象ですが、今作はなぜ『Rave Tapes』と名付けたのですか?

僕らはいつもジョークを言い合っていて、最も内輪ウケしたものがタイトルになることが多いんだ。本当に深い意味はないんだよ(笑)今回は20くらい候補があって、その中で1番面白かった『Rave Tapes』に決めたんだけど、その理由の1つは、今作でシンセサイザーを多用したことだと思う。誰かが「テクノのレコードみたいだ」ってジョークを言い出して、テクノからレイヴっていう言葉が連想されたんじゃないかな。でも実際は全然テクノっぽいサウンドじゃないから、おかしいよね。

―収録曲のタイトルで特に気に入っているものはありますか?

1曲目の「Heard About You Last Night」(=昨夜の君のこと聞いたよ)だね。スコットランドでは、酔っぱらって何か恥ずかしいことをした人に言う台詞なんだよ。その人を指さして「昨日の夜のこと聞いたよ」ってね。飲み過ぎて何したかも覚えてないような時にさ。

―モグワイのソングライティングのスタイルについて教えてください。メンバー全員が曲作りに参加するのですか?

全員で一緒に書くのではなく、1人ずつ書くんだ。普段は4人が書くんだけど、今回はベースのドミニクに赤ちゃんが生まれて休んでいたから、ジョンとスチュアートと僕だけ。僕らは個々にベースとなるものを書いて、お互いにデモをMP3で送り合い、それからグラスゴーで4週間だけ集まってリハーサルした。その時点で曲は完成していなくて、曲が形になるのはスタジオでレコーディングする段階なんだ。

今作はこれまでになくエレクトロな要素が多く含まれている印象でしたが、どのような方向性を狙っていたのですか?

新作ごとに新しいサウンドが生まれる大きな要因は、新しい機材を導入するからなんだ。今回僕らはアナログのシンセサイザーを組み合わせて、世界に1つしかないモジュラーシンセサイザーを手に入れた。それをアルバムの全曲で使用したんだ。ドミニクもシンセを買って、普段だったらベースで弾く部分もシンセを使って作ったんだよ。

―作品毎に新しい機材を選ぶかと思いますが、機材選びのポイントはありますか?

友だちから「これすごく良いから試してみなよ」と勧められたり。あとは普通に雑誌のレビューを読んだり(笑)

狙っている音があって機材を選ぶというより、偶然に出会った機材から音が生まれることの方が多いのですか?

そうそう、機材ありきなんだ。たとえピアノで曲を書いて、それをシンセで再現したところで、本質的なものは音があって、初めて生まれるものだと思うんだ。シンセでもどのエフェクトを使うかが重要で。自分が作ったシンセのパートを聴いて、リヴァーブやディレイといったエフェクトを外してみたら、それはひどい音だったよ!機材から出る独自の音があってこそ、特徴が出てくるんだと思う。

「Blues Hour」のシンガーは誰ですか?

スチュアートだよ。2つのパートがあるから、ライブでは僕も一緒に歌わないといけないんだけどね。僕にとっては恐ろしい悪夢だ。緊張で震えちゃうよ(笑)

歌がある曲とない曲はどのように決めるのですか?

メロディーが物足りないと感じて、楽器ではそのメロディーをうまく出せないと感じたら、ボーカルを試す。もしボーカルでもダメだったらお蔵入りさ。

では、最初は全てインストとして作っているのですか?

いつもそうだよ。最後の曲以外はね。あの曲はボーコーダーがきっかけで、そこから作ったから。

―「Repelish」には悪魔崇拝や「Stairways to Heaven」についての語りがフィーチャーされていますが、なぜあの語りをサンプリングしたのですか?実際に「Stairways to Heaven」を逆回転で聴いてみましたか?

あのサンプリングの元ネタは、アメリカで聞いたキリスト教のラジオ番組だったんだ。1時間ほどの番組だったかな。明らかにちょっとクレイジーな男が「Stairways to Heaven」について話していた。彼がラジオであの曲を逆回転でプレイして、悪魔崇拝だって言うんだけど、何の意味もあるようには聞こえないんだよ。頭の中で作り上げた話をしているだけでさ。だから、彼の話をサンプリングしたら面白いと思った。権利の問題があるから、語りの部分を知り合いに語ってもらって、録音しなおしたものを、さらに逆回転したんだよ。

―今作が8枚目のアルバムとなりましたが、モグワイのサウンドはこれまでにどのように進化してきたと思いますか?

良い質問だな、うーん…非常にオーガニックな進化だったと思う。レディオヘッドが『Kid A』を作ったように、完全に違う音楽性を試すようなことはしていないし。僕らは少しずつゆるやかにここまで来たように思うよ。でも振り返ってみると、とにかく楽しむこと、自分たちが楽しい音楽を作ることが最も大切だった。僕らは音楽に関してはシリアスに向き合うけど、他のことに関してはシリアスじゃないんだ。それに人間としても一緒に成長してきたように思う。ちょっとした奇妙な家族って感じ。女のいない変な家族さ(笑)

―90年代から今まで続けてきて、バンドを続けるコツみたいなものはありますか?

友だちだっていうことだね。自分たちを素晴らしいバンドとは言わないけど、僕らはバンド活動が得意なんだと思う。それにお互いがやりたいことをよく理解しているんだ。言葉を交わさなくてもお互いを信用しているから、どこを目指すべきか感覚的に分かるんだよね。

モグワイのライブでは、その轟音に魅了されるファンも多いと思います。バンドにとって音量にはどのような意味があり、どのような役割を果たしていると思いますか?

とても重要だよ。音量があることによって、音楽に何か新しいものが加わると思うんだ。とてもパワフルな何かがね。ライブ音楽は最高だ。バンドとしてもコンサートで演奏することの方が、レコーディングよりも楽しい。それに僕らの音楽はレコードよりもライブで聴いた方がずっと面白いと思う…残念ながらね。みんなそれには同意してくれるんじゃないかな(笑)

―モグワイは作品をCD、ダウンロード、アナログ盤でリリースしていると思いますが、音楽はどのようなフォーマットで聴くのが好きですか?

普段は移動が多いからiPodを使っているけど、家ではもっぱらアナログ盤を聴いているよ。日本では分からないけど、UKではモグワイのアルバムは、他のどのフォーマットよりもアナログ盤が売れているんだよね。もちろんダウンロードも売れているけど、僕らのファンは手に持てる大きなものを好むようだね。

ずっと前から『Rock Action』のアナログ盤を探しているんですが、なかなか手に入らないです。

探すの不可能でしょ?多分僕も持っていないよ!がんばってね。

―何度も来日されていると思いますが、必ず行く場所ややることはありますか?

いつも泊まるホテルの隣にある小さな店で、ギョウザとスタミナ丼を食べるんだ。僕らはいつもそこに行くんだよ(笑)前回の来日では妻も連れて行った。UKでもギョウザを食べたことはあるんだけど、あの店に連れていったら「最高!」って喜んでくれたよ(笑)



Interview + Photo (Barry Burns): Kenta Terunuma
Text: Nao Machida


モグワイ:
1995年にスチュアート(G)、ドミニク(B)、マーティン(Dr)、バリー(Vo, G, Key)、ジョン(G)で結成されたポストロック界で最も影響力を持つ重鎮バンド。1997年のデビューから現在までに7枚のスタジオ・アルバムを発表。「FUJI ROCK FESTIVAL '06」でのトリや、「メタモルフォーゼ'10」では圧巻のステージを披露し、大きな話題を呼んだ。2011年2月の単独公演では2公演をソールドアウトにし、また同年のフジロックではグリーンステージに出演。変わらぬ人気の高さを証明している。



『Rave Tapes』
1. Heard About You Last Night
2. Simon Ferocious
3. Remurdered
4. Hexon Bogon
5. Repelish
6. Master Card
7. Deesh
8. Blues Hour
9. No Medicine For Regret
10. The Lord Is Out Of Control
11. Bad Magician 3 ※
12. Die 1 Dislike! ※
※日本盤ボーナストラック

オフィシャルサイト(英語サイト)>>
「ソニックマニア」オフィシャルサイト>>

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