MTV BLOG

祝ソニックマニア出演決定!モグワイが語る最新アルバム『Rave Tapes』

2014-03-12
スコットランド・グラスゴーが誇るポストロック・バンド、モグワイが、約2年ぶり通算8作目となるスタジオ・アルバムを完成した。『Rave Tapes』と題された今作は、前作『Hardcore Will Never Die But You Will』に引き続きポール・サヴェージをプロデューサーに迎え、グラスゴーのホームスタジオで制作された後、ロンドンのアビー・ロード・スタジオにてマスタリングされた。

MTV Newsは先日開催されたライブ・イベント「Hostess Club Weekender」のバックステージにて、メンバーを代表してバリー・バーンズに話を聞いた。その轟音ライブで多くのファンを魅了するモグワイは、8月15日に千葉・幕張メッセにて開催される「ソニックマニア」への出演が決定している。



前作のリリースから3年が経過していますが、その間はどのように過ごされていたのですか?

フランスのテレビ番組のサウンドトラックを手掛けていたんだ。それに前作をリリースしてから2年はライブが続いたからね。だから、2年間はライブ活動をして、残りの1年はテレビ番組とニュー・アルバムのための音楽作りをしていた。

そもそも、なぜゾンビについての番組の音楽を手掛けようと?

なぜダメなの?(笑)僕らは全員、ああいうジャンルのフィルムが好きなんだ。あの作品に関しては典型的な昔ながらのゾンビではなく、アイディア自体が気味悪かった。彼らは気味悪い音楽を作ってほしいと依頼してきたんだよ。僕ら以上に気味悪い音楽を作れる人なんていないだろ(笑)

モグワイの作品のタイトルはいつもユニークで意味深な印象ですが、今作はなぜ『Rave Tapes』と名付けたのですか?

僕らはいつもジョークを言い合っていて、最も内輪ウケしたものがタイトルになることが多いんだ。本当に深い意味はないんだよ(笑)今回は20くらい候補があって、その中で1番面白かった『Rave Tapes』に決めたんだけど、その理由の1つは、今作でシンセサイザーを多用したことだと思う。誰かが「テクノのレコードみたいだ」ってジョークを言い出して、テクノからレイヴっていう言葉が連想されたんじゃないかな。でも実際は全然テクノっぽいサウンドじゃないから、おかしいよね。

―収録曲のタイトルで特に気に入っているものはありますか?

1曲目の「Heard About You Last Night」(=昨夜の君のこと聞いたよ)だね。スコットランドでは、酔っぱらって何か恥ずかしいことをした人に言う台詞なんだよ。その人を指さして「昨日の夜のこと聞いたよ」ってね。飲み過ぎて何したかも覚えてないような時にさ。

―モグワイのソングライティングのスタイルについて教えてください。メンバー全員が曲作りに参加するのですか?

全員で一緒に書くのではなく、1人ずつ書くんだ。普段は4人が書くんだけど、今回はベースのドミニクに赤ちゃんが生まれて休んでいたから、ジョンとスチュアートと僕だけ。僕らは個々にベースとなるものを書いて、お互いにデモをMP3で送り合い、それからグラスゴーで4週間だけ集まってリハーサルした。その時点で曲は完成していなくて、曲が形になるのはスタジオでレコーディングする段階なんだ。

今作はこれまでになくエレクトロな要素が多く含まれている印象でしたが、どのような方向性を狙っていたのですか?

新作ごとに新しいサウンドが生まれる大きな要因は、新しい機材を導入するからなんだ。今回僕らはアナログのシンセサイザーを組み合わせて、世界に1つしかないモジュラーシンセサイザーを手に入れた。それをアルバムの全曲で使用したんだ。ドミニクもシンセを買って、普段だったらベースで弾く部分もシンセを使って作ったんだよ。

―作品毎に新しい機材を選ぶかと思いますが、機材選びのポイントはありますか?

友だちから「これすごく良いから試してみなよ」と勧められたり。あとは普通に雑誌のレビューを読んだり(笑)

狙っている音があって機材を選ぶというより、偶然に出会った機材から音が生まれることの方が多いのですか?

そうそう、機材ありきなんだ。たとえピアノで曲を書いて、それをシンセで再現したところで、本質的なものは音があって、初めて生まれるものだと思うんだ。シンセでもどのエフェクトを使うかが重要で。自分が作ったシンセのパートを聴いて、リヴァーブやディレイといったエフェクトを外してみたら、それはひどい音だったよ!機材から出る独自の音があってこそ、特徴が出てくるんだと思う。

「Blues Hour」のシンガーは誰ですか?

スチュアートだよ。2つのパートがあるから、ライブでは僕も一緒に歌わないといけないんだけどね。僕にとっては恐ろしい悪夢だ。緊張で震えちゃうよ(笑)

歌がある曲とない曲はどのように決めるのですか?

メロディーが物足りないと感じて、楽器ではそのメロディーをうまく出せないと感じたら、ボーカルを試す。もしボーカルでもダメだったらお蔵入りさ。

では、最初は全てインストとして作っているのですか?

いつもそうだよ。最後の曲以外はね。あの曲はボーコーダーがきっかけで、そこから作ったから。

―「Repelish」には悪魔崇拝や「Stairways to Heaven」についての語りがフィーチャーされていますが、なぜあの語りをサンプリングしたのですか?実際に「Stairways to Heaven」を逆回転で聴いてみましたか?

あのサンプリングの元ネタは、アメリカで聞いたキリスト教のラジオ番組だったんだ。1時間ほどの番組だったかな。明らかにちょっとクレイジーな男が「Stairways to Heaven」について話していた。彼がラジオであの曲を逆回転でプレイして、悪魔崇拝だって言うんだけど、何の意味もあるようには聞こえないんだよ。頭の中で作り上げた話をしているだけでさ。だから、彼の話をサンプリングしたら面白いと思った。権利の問題があるから、語りの部分を知り合いに語ってもらって、録音しなおしたものを、さらに逆回転したんだよ。

―今作が8枚目のアルバムとなりましたが、モグワイのサウンドはこれまでにどのように進化してきたと思いますか?

良い質問だな、うーん…非常にオーガニックな進化だったと思う。レディオヘッドが『Kid A』を作ったように、完全に違う音楽性を試すようなことはしていないし。僕らは少しずつゆるやかにここまで来たように思うよ。でも振り返ってみると、とにかく楽しむこと、自分たちが楽しい音楽を作ることが最も大切だった。僕らは音楽に関してはシリアスに向き合うけど、他のことに関してはシリアスじゃないんだ。それに人間としても一緒に成長してきたように思う。ちょっとした奇妙な家族って感じ。女のいない変な家族さ(笑)

―90年代から今まで続けてきて、バンドを続けるコツみたいなものはありますか?

友だちだっていうことだね。自分たちを素晴らしいバンドとは言わないけど、僕らはバンド活動が得意なんだと思う。それにお互いがやりたいことをよく理解しているんだ。言葉を交わさなくてもお互いを信用しているから、どこを目指すべきか感覚的に分かるんだよね。

モグワイのライブでは、その轟音に魅了されるファンも多いと思います。バンドにとって音量にはどのような意味があり、どのような役割を果たしていると思いますか?

とても重要だよ。音量があることによって、音楽に何か新しいものが加わると思うんだ。とてもパワフルな何かがね。ライブ音楽は最高だ。バンドとしてもコンサートで演奏することの方が、レコーディングよりも楽しい。それに僕らの音楽はレコードよりもライブで聴いた方がずっと面白いと思う…残念ながらね。みんなそれには同意してくれるんじゃないかな(笑)

―モグワイは作品をCD、ダウンロード、アナログ盤でリリースしていると思いますが、音楽はどのようなフォーマットで聴くのが好きですか?

普段は移動が多いからiPodを使っているけど、家ではもっぱらアナログ盤を聴いているよ。日本では分からないけど、UKではモグワイのアルバムは、他のどのフォーマットよりもアナログ盤が売れているんだよね。もちろんダウンロードも売れているけど、僕らのファンは手に持てる大きなものを好むようだね。

ずっと前から『Rock Action』のアナログ盤を探しているんですが、なかなか手に入らないです。

探すの不可能でしょ?多分僕も持っていないよ!がんばってね。

―何度も来日されていると思いますが、必ず行く場所ややることはありますか?

いつも泊まるホテルの隣にある小さな店で、ギョウザとスタミナ丼を食べるんだ。僕らはいつもそこに行くんだよ(笑)前回の来日では妻も連れて行った。UKでもギョウザを食べたことはあるんだけど、あの店に連れていったら「最高!」って喜んでくれたよ(笑)



Interview + Photo (Barry Burns): Kenta Terunuma
Text: Nao Machida


モグワイ:
1995年にスチュアート(G)、ドミニク(B)、マーティン(Dr)、バリー(Vo, G, Key)、ジョン(G)で結成されたポストロック界で最も影響力を持つ重鎮バンド。1997年のデビューから現在までに7枚のスタジオ・アルバムを発表。「FUJI ROCK FESTIVAL '06」でのトリや、「メタモルフォーゼ'10」では圧巻のステージを披露し、大きな話題を呼んだ。2011年2月の単独公演では2公演をソールドアウトにし、また同年のフジロックではグリーンステージに出演。変わらぬ人気の高さを証明している。



『Rave Tapes』
1. Heard About You Last Night
2. Simon Ferocious
3. Remurdered
4. Hexon Bogon
5. Repelish
6. Master Card
7. Deesh
8. Blues Hour
9. No Medicine For Regret
10. The Lord Is Out Of Control
11. Bad Magician 3 ※
12. Die 1 Dislike! ※
※日本盤ボーナストラック

オフィシャルサイト(英語サイト)>>
「ソニックマニア」オフィシャルサイト>>

14:55

BLOG SEARCH

PROFILE

  • ブログの説明
    MTV NEWSのニュースプレゼンター&スタッフが、現場から最新ニュースや取材の裏話をレポート!
  • ライタープロフィール
    最新の音楽や映画情報を毎日お届けするMTV NEWSの制作スタッフです。

ENTRIES

CATEGORIES

ARCHIVES

FEEDS