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11/24はクイーンDAY! クイーン展「QUEEN FOREVER」@東京タワーに潜入

2011-11-24
今年結成40周年を迎え、世界中で熱狂的な人気を誇る伝説のロックバンド、クイーン。
彼らの秘蔵映像やゆかりの品を展示した「QUEEN FOREVER」展が東京タワーにてスタートしたということで、一足お先に潜入してきました。



到着するやいなや、入口にはドドーンと1975年の来日時に撮影したクイーンの写真が。
そしてギタリストのブライアン・メイから、展覧会開催に際して日本のファン宛に届いたメッセージが掲示されていました。
ファンならこれだけでもグッと来るはず…

会場に一歩足を踏み入れると…貴重な映像(パフォーマンスはもちろん、インタビューも盛りだくさん!)や、おなじみの衣装の数々、初来日ツアーのポスターやセットリスト、メンバーが愛用していた楽器など、ファンには涙もののお宝がこれでもかというほど惜しみなく展示されています。



いくつか紹介すると…



ザンドラ・ローズ デザインの、フレディ(右)とブライアン(左)の衣装。
フレディはこの衣装を1975年、1976年の来日公演でも着用したそうです。
両手を上げるとまるで白鳥が飛び立つかのように見えることから、通称“白鷲”とも呼ばれているもの。
会場内のアイテムには、それぞれにまつわるエピソードが書かれており、ついつい読みふけってしまいます。



フレディのお気に入りのレザーパンツ。
1970年代後半から、フレディはレザーの衣装を身に着けることが多かったそうです。
衣装を観るとフレディの体格もわかります。
ディテールまで観られるのは展示会ならでは!



変わったところでは、こんなものも。
来日ツアー時のスタッフパスで、なんともいえない日本語の文字が良い感じです。



フレディは1976年のハイド・パークでのライヴから、レオタードを着るようになったそう。
レオタードにあわせて履いていたというバレエ・シューズがこちら。
セックス・ピストルズと同じスタジオでレコーディングしていた時、偶然会ったシド・ヴィシャスに「大衆にバレエを広めているのか?」とからかわれたフレディが、「そうだよ、Mr. 狂暴くん」と返して、シドをつまみ出したエピソードも有名。



こちらはアルバム『Made In Heaven』の撮影時、実際に使用されたフレディの銅像です。
リリースの約1年度、モントルーのレマン湖畔に、これと同じ銅像が建てられたそう。
今日24日はフレディの20回目の命日なので、銅像の周りは献花スペースになっていました。

個人的には、MTV Video Music Awards 2011にて、レディー・ガガと共演したブライアン・メイのお姿が記憶に新しかったので、天才的ギタリストのギターの実物に見入ってしまいました。
ブライアン・メイはガガのアルバム『Born This Way』にも参加しています。

会場内に常設された「QUEEN THEATRE」では、会期中、1日あたり最大10回の上映スケジュールが組まれており、先日開催されたMTV EMA 2011での、アダム・ランバートをゲスト・ヴォーカルに迎えたパフォーマンス映像を含め、13プログラム/約6時間におよぶ秘蔵映像が上映されるようですよ。

ここでご紹介したのはごく一部、皆さんもぜひ東京タワーに足を運んでみてください。

QUEEN FOREVERオフィシャルサイトhttp://www.universalmusicworld.jp/queen-forever/


そしてMTVでは、クイーンの多大な功績をたたえ、追悼の意をこめて、1991年に45歳の若さで亡くなったフレディの20回目の命日にあたる本日24日を“クイーン DAY”に認定。
貴重なライヴ映像とミュージックビデオを大特集します。
ぜひこちらもあわせてお楽しみください!

クイーン OFFICIAL TOP 20
番組では数々のヒットを生み出して来たクイーンのOFFICIAL TOP 20カウントダウンをお届け!「I Was Born to Love You」「We Are The Champions」は何位にランクインするか?
<ON AIR>
11月24日(木) 16:00−18:00 (初回放送)
11月27日(日) 23:00−25:00

MTV WORLD STAGE: クイーン
MTVが持つ他にはない世界的規模のネットワークと、世界の音楽シーンにおける人気 アーティストの音楽を、世界中の視聴者の方々にお届けする「MTV WORLD STAGE」。クイーンのライヴをお届け。
<ON AIR>
11月24日(木) 12:00−13:00(初回放送)、18:00−19:00
11月27日(日) 22:00−23:00

クラシックMTV クイーン特集
MTVの人気レギュラー番組「クラシックMTV」ではクイーンを大特集!
VJ:鮎貝 健
<ON AIR>
11月25日(金) 17:30−18:00
11月27日(日) 9:30−10:00

Photos: Misako Obata
Text: Nao Machida

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ブラッド・ピットが語る『マネーボール』の魅力

2011-11-11
いよいよ本日11月11日に公開を迎えた話題の映画『マネーボール』を引っさげて、主演・製作のブラッド・ピットが来日した。早くもアカデミー賞の呼び声が高い今作だけに、10日に都内で開かれた記者会見には400名以上の報道陣が集結。米メジャーリーグ、オークランド・アスレチックスの実在のゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーンを好演したピットは、映画の魅力や家族への想いなど、記者からの質問に一つ一つ丁寧に答えた。ここでは会見の一問一答をノーカットでお届け。映画『マネーボール』は11月11日(金)より、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー。





















—まずは一言ご挨拶をお願いします。

ブラッド・ピット(以下、BP): お招きありがとう、来日できてワクワクしています。これは非常に誇りに思っている作品です。僕と同じように楽しんでくれる人も何人かいるんじゃないかな。公開できてとてもハッピーです、ありがとう。

—プレミアを観た観客の多くが、「野球に興味がなかったけど面白かった」という感想を述べていました。そのコメントについてどう思いますか?

BP: 最初に告白しなければならないのは、今作の製作に入るまで、恥ずかしいことに僕もあまり野球を知らなかったんだ。野球は確かにこの映画の背景ではあるけれど、今作はそれよりももっと大きな物語。正義の話であり、負け犬というレッテルを貼られること、そして何よりも重要なことに、僕らが持っている失敗や成功といった価値観は正しいのかどうかを探る物語だと思う。

—周囲の反対を押し切って信念を貫く主人公のビリー・ビーンと、あなたを含む今作の製作陣には共通するものがあるように思えます。オリンピックで野球が外されるなど逆風が吹く中で、正しいアプローチをすれば成功するのだと証明なさったと思うのですが、信念を貫く上で一番大事なことは何でしたか?

BP: 野球には人々を魅了する魔法があるし、人生そのものと類似する点がたくさんある。だからこそ、野球は過去1世紀半にわたって僕らの娯楽であり、時代精神となったのだと思うんだ。ケン・バーンズの野球に関するドキュメンタリーをご覧になることをお勧めするよ。

—ビリー・ビーンには試合を見ないというジンクスがありますが、何かジンクスをお持ちですか?

BP: 野球には確かにたくさんのジンクスがあって、面白いよね。ビリーが試合を観ないのはジンクスというよりも、感情的になり過ぎて的確な判断が出来なくなると考えたからだ。科学的な決断が下せるように、あえて試合を観なかったんだよ。自分が自らの仕事において足を引っぱりかねないとわかっていたのさ。僕自身?唯一のジンクスは、自分1人で飛行機に乗るときに家族の何かしらを持って乗るようにしていることかな。飛行機の安全を願ったおかしなジンクスだよ。お守りみたいなものだね。


前夜に開催されたジャパンプレミアにはパートナーのアンジェリーナ・ジョリーと揃って登場!































—今の世界はお金が支配していますが、ビリーはメジャーリーグの世界で絶対的な力を持つお金に人の力で勝つことができました。それはなぜだと思いますか?

BP: ビリーはただの勝ちにこだわっているというより、同じ土俵で公平に戦うことで試合を勝ち取りたいんだと思う。本来のスポーツはアスリートとアスリートが戦い、最も強いチームが勝つ、という公平なものであるべきだ。でも、財源力がスポーツを支配していたらどうなるんだろう?相手チームの4分の1、もしくは6分の1しか人件費がなかったら?金のあるチームが才能ある選手を買い占めてしまったら、他のチームはどうやって競争心を保てるというのだろう?それは不公平なのではないだろうか?ビリーたちはそういった失敗に気づいたんだ。相手チームのように戦おうとして、毎回負けていたんだよ。

そこで、「なぜ自分たちはこのやり方を選んでいるのか?」と自問し始めた。150年前に決められたルールが、現代でも通用するのかを疑問視し、真の成功とは何か、敗北とは何で決まるのかを突き詰めていった。そしてそれを通して、数字によって効率性を見出していった。彼らの戦略の長所は、すでに価値がないとして追いやられた選手が試合に戻され、別の方法で自身たちの価値を証明することができること。つまりそれは「価値観」という今作の大きなテーマで、僕らが生きる社会における成功や失敗とは何なのか、それが個人の価値観にどれだけ影響を与えるか、ということなんだ。そのような価値観から、自分は何を見出すのか、ということだよ。

ところで質問は何だっけ?(笑)世界は確かに金に支配されているし、成功や失敗も金で決められがちだ。ビリーが提言しているのは、瞬間瞬間の成功に過度の強調がなされているということ。その瞬間だけで忘れてしまいがちなんだ。僕からすれば、成功は敗北なしには存在しないもの。成功すれば、それは恐らく次の敗北への第一歩だろうし、その敗北から学んで、次の成功に繋がる。どちらかだけでは存在しえないものだし、1つのことですべてを結論付けようとするのは、僕らの価値体系における完全な欠点だと思う。もっと長い目で考えるべきだ。ビリー自身はトロフィーや優勝リング、新聞の見出しに価値を見出していない。それよりも私的な勝利を求めている。僕は彼のそのような静かで謙虚な部分に魅了され、非常に尊敬しているんだ。

—ビリーが娘を見る眼差しがとても優しくて印象的でした。家族を持ったことは、この役に少なからず影響を与えましたか?父親として大切にしていることは?

BP: 日々直面する答えの出ない数々の問題や、仕事での戦い、挑戦などから、ほっと一息させてくれるのが家族だ。僕にとっては新鮮な空気のような存在で、家に帰ると家族が僕を一日の仕事から解放してくれる。とても大切な存在だよ。


今回は一家8人で来日。




























—失業率が上がる今、若い世代にGMとして何を伝えたいですか?

BP: 今作を観て、常識とされていること、たとえば選挙の投票システムが今のままでいいのかなど、疑問を持つことが大事だと思う。もし今、車を発明するとしたら、環境破壊になるから石油を燃料にするのは止めようと考えるだろう。そうやって疑問を持つことが大切なんだ。現在のアメリカのシステムは、僕らにとってあまり良いものとは言えない。企業の利益ばかりが優先されている。でも、そのフラストレーションを一瞬だけ発散するのではなく、詳細をよく理解して、システムの問題を見出し、決してそこで諦めず、解決策を模索することが最も重要だと思う。忘れがちだけど大切なことだと思う。

—日本のファンにメッセージを。

BP: 今日はシリアスなテーマについてばかり話してしまったけど、今作は実は笑える楽しい映画なんだ。僕自身、本当に心から楽しめたし、同じように感じる人も数人はいるんじゃないかな。とにかく、そんなに重い作品ではないからね(笑)野球ファンの皆さんには、ベネット・ミラー監督のおかげで、かつてないほど美しい野球の映像をご覧いただけるよ。

そして最後に、3月11日に日本の皆さんが体験した大災害について、僕たち国際社会は痛いほどよく認識しています。今でも被災された方々のことを想っていますし、元の生活を取り戻すべく皆さんが復興に取り組む姿にはとても価値があり、インスパイアされます。僕は世界のいろいろな場所に旅をしていますが、世界中で日本の皆さんの粘り強さについて話を聞いて、大きなインスピレーションとなっています。皆さんは決して忘れられていません。皆さんの生きる力、復興にかける想いに、世界中が影響を受けています。皆さんに拍手を送ります。


会見に駆けつけた女優の吹石一恵




















***
『マネーボール』
『ソーシャル・ネットワーク』の製作陣が、ブラッド・ピットを主演に迎え、米メジャーリーグを舞台に描く感動の実話。米メジャーリーグの貧乏球団オークランド・アスレチックスのゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーン(ピット)は、名門大学経済学部卒のピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)と出会い、限られた予算でチームを常勝軍団にすべく、後に「マネーボール理論」と呼ばれるデータ重視の戦略を実践していく。周囲に反対されながらもビリーが貫いた信念は徐々にチームに勝利をもたらし、誰も想像しなかった奇跡をもたらす…。

監督:ベネット・ミラー
脚色:スティーヴン・ザイリアン、アーロン・ソーキン
原作:マイケル・ルイス
キャスト:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ほか
11月11日(金)より、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
オフィシャルサイト:http://www.moneyball.jp

Text: Nao Machida

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ガールズ来日インタビュー 『Father, Son, Holy Ghost』

2011-11-08
2009年、『Album』というあまりにもシンプルなタイトルのデビュー・アルバムと共に、USインディ・シーンに登場したサンフランシスコ出身のインディー・ギター・バンド、ガールズ。メンバーのクリストファー・オウエンスとチェット・JR・ホワイトが、共に暮らすアパートのベッドルームで録音した、カリフォルニア・ポップのテンプレートにローファイ色を被せたサウンドと、どこか浮世離れした純粋さの漂うリリックやセンチメンタルなヴォーカルが印象的な同作は、各音楽メディアから高い評価を得た。

そんなガールズが待望のセカンド・アルバム『Father, Son, Holy Ghost』を引っさげて、10月に一夜限りの来日公演を実現。MTVはライヴの前日にフロントマンのクリストファーに話を聞くことができた。前夜に到着したばかりだったが、「全然疲れていないから大丈夫だよ」と笑顔で登場し、水色のネイルポリッシュが塗られたツメをいじりながら、新作について、来日について、今後の展望について語ってくれた。





















—1年振りの来日、ありがとうございます。

クリストファー・オウエンス(以下、CO): こちらこそ。前回は去年の8月の「SUMMER SONIC」だったんだけど、その後は元気に忙しくしていたよ。もう1年ちょっと経つんだね。サマソニでは大阪にも行けたから良かった。

—ニュー・アルバム『Father, Son, Holy Ghost』の完成おめでとうございます。ようやくリリースする気分は?

CO: 最高だよ。アルバムを制作している間、ずっと良い予感がしていたんだ。制作してからリリースまでに数ヶ月かかるから、店に並ぶまで待たないとならないんだけど、すごく気に入っている作品だから、発売が待ち遠しかった。レコーディング中から、とても良いサウンドだと思っていたし、完成してすぐにインターネットで流したいくらいだった。リリースまでの数ヶ月はワクワクして、同時にちょっと気がかりだった。

—曲作りから完成まで、どれくらいの期間を要したのですか?

CO: 僕は常に曲を書いているから、特にアルバムのために曲作りをすることはしないんだ。スタジオでの作業は1ヶ月くらい。3週間でレコーディングをして、残りの1週間でミキシングとマスタリングを行って、音質を調整した。でもレコーディング自体は3週間だけだよ。だから、最初から最後までトータルで1ヶ月くらい。悪くないよね(笑)

—常に曲を書いているということは、アルバムを制作するにあたって特にコンセプトのようなものは決めないのですか?

CO: 決めたことはないよ。今後のアルバムでは決めたりもするかもね。でも今のところは、常にいろんなアイディアが頭に浮かぶから、その都度曲を書いて、しまっておくんだ。のちに時間ができて、レコーディングする機会が得られたときに、自分のコンピュータの中にしまってあるデモに目を通す。その中から最もエキサイティングな曲を選ぶんだ。もしかしたら将来的には、アルバムのために曲作りをすることもあるかもしれない。でも今は、1曲ずつその都度書くことにしているんだ。

—今回のアルバムに収録された楽曲は、いつ頃に書かれたものですか?

CO: いくつかの曲は2008年にまで遡る。あとは2009年~2010年かな。

—2年前に書いた楽曲について、いま歌ってみると違った感情を持つことはありますか?

CO: それが、みんなが思うよりも違わないものなんだよ(笑) 僕は曲を書いたらしまっちゃうから、ライヴで演奏することもないし、古く感じないんだ。もっと最近に書いた曲と同じくらい新鮮に感じる。今でもライヴでは、ファースト・アルバム(『Album』)と今作とEP(『Broken Dreams Club』)からの楽曲しか演奏しないからね。数年前に書いた楽曲も、1週間前に書いた楽曲も、僕にとっては同じくらいエキサイティングなんだ。古いからといって、ライヴで演奏したことも、バンドに聴かせたこともない曲たちなわけだから。メンバーにとっては、完全に真新しい楽曲だよ(笑)

—普段はどんなところからインスピレーションを得ていますか?

CO: 日々の生活だよ。毎日の暮らしの中で起こる出来事。僕は他の音楽や特定のテーマからインスパイアされることは、ほとんどない。それよりも、毎日の生活で起こる出来事から曲が生まれるんだ。

—ファースト・アルバムでは『Album』というあまりにもシンプルなタイトルに驚かされましたが、今作は『Father, Son, Holy Ghost』という聖書からのフレーズ(三位一体)をタイトルに選ばれていますね。

CO: “Father, Son, Holy Ghost”は、僕に言わせれば何かのタイトルにするのにうってつけのフレーズなんだ。たまたま今回はアルバムだったけど、どんなものにも合う、良いタイトルだと思う。特に聖書から引用したわけではないんだよ。“Father, Son, Holy Ghost”というフレーズは、僕にとってはそれぞれ「起源(Origin)、個々のアイデンティティ(Indivisual Identity)、精神的な特質(Spiritual Quality)」を意味する。このフレーズを選んだのは本当に偶然なんだ。僕はこういった、よく使われるフレーズを使うのが好きなんだ。すでに誰もが耳にしたことのあるフレーズだから、1度聞いたら覚えてもらえるしね。

—1つのコンセプトに基づいていない、様々なインスピレーションから作られた楽曲を集めたアルバムにはぴったりのタイトルですね。それに、もう『Album』っていうタイトルも使っちゃったし。

CO: うん、ほんとにそうだよね(笑) 実は『Album 2』っていうタイトルも考えたんだけど、でも、それもどうかなあと思ってさ。

—あなたのバックグラウンド(註:クリストファーは俳優の故リヴァー・フェニックスなども所属していたカルト教団、チルドレン・オブ・ゴッドのヒッピーの子として生まれ育った)を知っている人は、今作のタイトルに何か深い意味があると考えそうですが。

CO: そうなんだよね。よく訊かれるんだけど、本当に深い意味はないんだ。みんな、いろいろ考えるみたいなんだけどね(笑)でも、とにかく深い意味はない。僕は気にしないよ、みんながそう考えてしまうことは、僕にだって理解できるし。でも僕が書いた楽曲を聴けば、まったく宗教的ではないだろ?(笑)

—確かにそうですね。幅広い時期に書かれた収録曲の中で、1番気に入っている楽曲は?

CO: うーん、新作だったら「Just A Song」が個人的に1番気に入っているかな。全部を気に入っているから選ぶのは難しいけど、もし1曲だけ選ぶとしたら、いくつかの理由であの曲を選ぶよ。あの曲は比較的最近書いた曲で、自分が普段書く曲とは構成がちょっと違うんだ。いつもはヴァースがあってコーラスがあって、セカンド・ヴァースがあって、またコーラスがあって…といった調子なんだけど、この曲はそのような構成は取り払って、少し実験的なものにしてみた。よくわからないけど、まあとにかく個人的に気に入っているんだよ(笑)





















—デビュー作『Album』と比較して、サウンド面では明らかに大きな変化が感じられます。特にギターの存在感が増していましたが、今回は新しいメンバーを迎えて制作したそうですね。

CO: ファースト・アルバムではベース以外、ほとんどすべての楽器を僕が自分で演奏した。とにかく非常にシンプルに制作したんだ。今作を聴いたら、あらゆる部分が良くなっていることがわかってもらえるはずだよ。それぞれの楽器を演奏してくれるミュージシャンがいたからね。

—ドラマー(ダレン・ワイス)とギタリスト(ジョン・アンダーソン)が参加したんですよね?

CO: うん。今回も一緒に来日しているよ。アルバムに参加したギタリストは旅をしたくないというから、同行したのは新しいギタリストだけどね(笑)2人とも友だちの友だちだったんだ。以前に一緒にツアーをしたバンドから、今回のドラマー、ダレンを紹介してもらった。ジョンは何年も前にも一緒に演奏していたんだけど、入ったり辞めたりする奴なんだ(笑)

—『Album』はベッドルームで録音した作品でしたが、今作はスタジオ入りしたそうですね。

CO: スタジオはとても快適だった。宅録よりずっと速く作業が進むし、クオリティも高いから、すごく気に入ったよ。今回はプロデューサー(ダク・ボーム)もいたしね。プロデューサーを迎えるのはJRのアイディアだったんだ。スタジオ作業は僕ではなくJRの担当だからね。JRが誰かサポートしてくれる人を望んでいて、実現したんだ。

—レコーディングはサンフランシスコで?現在もサンフランシスコに住んでいるのですか?

CO: そうだよ。もうJRとは一緒に住んでいないけど、今でも僕らは同じ町に住んでいるんだ。スタジオはダウンタウンにある、とあるビルの地下にあった。僕たちの自宅からも近くて、バスで15分くらいだったから、通うのも楽で良かった。

—サンフランシスコのどういうところが一番好きですか?

CO: 街そのもの。風景も好きだし、サイズも良いし。特に人に興味があるとか、特定の何かというわけじゃなく、あの街の在り方が好きなんだ。建築も良いし、海に面しているし、気候も良い。小さな街だけど、どこへ行くにもアクセスが良くて、それでいて歴史やカルチャーがあるんだ。

—サンフランシスコの音楽シーンはどんな感じですか?

CO: バンドが多いんだけど、あらゆる種類のバンドがいるんだ。特定のシーンはない。ガレージロックとかインディーロックが多いかな。でも、とてもユニークなシーンだよ。今は特定のムーヴメントというよりも、幅広い種類の音楽が流行っている。

—アルバムに話を戻しますが、ファースト・アルバムは各方面で大絶賛され、ここ日本の音楽ファンの間でも非常に評価が高かったのですが、セカンド・アルバムを制作するにおいてプレッシャーは感じましたか?

CO: 全然。僕にとっては、むしろファースト・アルバムよりも楽しんで作れた。プレッシャーや不安もさほど感じなかったよ。とにかくワクワクしていた。ツアーでずっとライヴをやってきたから、ようやく再びレコーディングする機会ができて嬉しかったんだ。レコーディングに向けて十分に計画していたし、すでに曲も書いてあって、良い出来だとわかっていたから、ただただエキサイティングだった。

—スタジオでレコーディングしたこと以外に、ファースト・アルバムからセカンド・アルバムに至る間に変わったことは?

CO: 一緒に演奏する人が増えたこと。プロデューサーやエンジニアが手伝ってくれたこと。でもそれって、本来なら普通のことだと思う。それ以外はあまり変わっていないよ。曲やアイディアなどは全く変わっていない。ただ、より多くの才能がある人たちと、以前よりも良い環境や良い機材で制作したということだけさ。すべてはスムースに進んだし、それが唯一、僕らが実現したかったことだった。ケンカとかも一切なかったよ(笑)

—新作から「Vomit」と「Honey Bunny」のミュージックビデオを拝見しましたが、どちらもまったく雰囲気の違う作品ですね。ミュージックビデオにはどれくらいアイディアを出すのですか?

CO: 「Vomit」では僕もアイディアを出したけど、普段はノータッチなんだ。いつもは他の人が考えてくれて、自分は出演するだけの方がいい。ビデオについてはあまりこだわりがないから(笑)

—「Honey Bunny」は「Lust for Life」のミュージックビデオを思い出させるイメージでした。背中にGirlsと書いてある、あのデニムのジャケットも登場していたし。

CO: 日本に持って来てはいないけど、あのジャケットは今も持っているよ。実は僕のジャケットなんだ(笑) あの曲は愛する人を探し求める気持ちを歌った曲。もしかしたら僕自身のことかもね(笑)

—「Vomit」は?

CO
: あれはアルバムで一番古い曲なんじゃないかな。自分が感じていた孤独について書いた。「Vomit」もまた、誰かを探し求める気持ちを書いた曲だけど、「Honey Bunny」とは違って、特定の人のことを書いているんだ。あの頃、僕はとある人ともっと一緒にいたいと思っていたのだけど、うまく行かなくて…どうにかうまく行くように努力していたんだけど、それは良いアイディアではなかった…あれはマジでダメだったな(笑) とにかくあの曲は、誰かと一緒にいたいという気持ちを書いた曲なんだ。

—新作のアートワークについてお聞かせください。

CO: バンドのアートワークはすべて僕が手掛けているんだ。今回僕たちは何か新しいイメージを求めていたから、収録曲のリリックを並べてみた。見た感じも良いし、アルバムを聴きながらジャケットを眺めれば、歌詞が読めるようになっている。






















—今回はこの新作を引っさげての来日公演ですね。

CO: うん。演奏する曲が増えて嬉しいよ(笑) ニュー・アルバムを制作すると、ライヴがエキサイティングになるんだ。古い曲ばかり演奏していると飽きちゃうからね(笑) 日本でのライヴは好きだよ。いつも盛り上がってくれる。今回でまだ3回目だけど、どれも楽しい思い出だ。まだ全国ツアーをやったことがないから、日本のオーディエンスについては多くを語れないけどね。いつかツアーして全国をまわれたらいいな。

—滞在中にやりたいことはありますか?

CO
: 特に計画はしていないけど、空き時間に東京周辺を散歩したい。さっきは本屋に行って、日本のアーティストの小さなアートブックを買ったんだ。HOKUSAI(葛飾北斎)って、わかる?とても小さな本なんだけど、小さなイラストがたくさん載っていて気に入ったんだ。

—ガールズの今後の予定は?

CO: 新作をリリースしたから、これからは再びツアーの日々だよ。それが終わったら、またレコーディングする。ツアーはせいぜい来年の夏までにしたいね。少なくとも1年に1回はレコーディングしたいんだ。僕は今後も音楽作りやツアーを続けて行きたい。何としてでも続けたいよ。ライヴよりもレコーディングがしたいんだ。僕は常にたくさんの曲を書いているから、リリースできないものがいっぱいあって、しばらくライヴをしていると書きためたものを吐き出したくなる。だから、将来的にはライヴをたくさんする代わりに、1年に2回以上レコーディングできるようにしたい。そうなったら嬉しいよ」

—日本のファンにメッセージをお願いします。

CO
: ものすごくたくさんの人に同時にメッセージを送るって難しいよね(笑)でも、僕は来日することができて本当に嬉しいと思っている。バンドを初めて以来、毎年来日できているから幸せだよ。将来的にはもっと来日したいな。とにかく、日本でライヴをするチャンスに恵まれて嬉しいということを伝えたい。日本のみんなが僕らの音楽を気に入ってくれてハッピーだよ。近い将来、日本中をまわるツアーができることを願っている。みんなの地元を訪問したいんだ。それが日本での僕のゴール。楽しみにしていてね。

***

インタビューの翌日、ガールズは東京・渋谷のduo MUSIC EXCHANGEにてライヴを開催した。セットリストは以下のとおり:

Laura
Heartbreaker
Love Like A River
Alex
Darling
My Ma
Die
Honey Bunny
Saying I Love You
Broken Dreams Club
Lust For Life
Vomit
Morning Light
- encore -
Summertime
Jamie Marie
Magic
Hellhole Ratrace
























Photo (Christopher Owens): Kenta Terunuma
Live Photos: TEPPEI
Interview + Text: Nao Machida

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